市村優汰、憧れは父・市村正親のような俳優 「プリンス・オブ・マーメイド」で舞台初主演に「死ぬ気で頑張る」【インタビュー】

2024年5月19日 / 08:00

 俳優・市村正親の長男で、ミュージカル「オリバー!」で本格俳優デビューを果たした市村優汰が、8月8日から上演される海の音楽劇「プリンス・オブ・マーメイド~海と人がともに生きる~」で舞台初主演を果たす。市村が演じるのは、人魚の王子タリク役。石原颯也とWキャストで、人魚の王子タリクと伝説の国の王女サラの愛と冒険の物語を作り上げる。市村に本作への意気込みや俳優業への思いなどを聞いた。

市村優汰 (C)エンタメOVO

-舞台初主演となる本作ですが、改めて出演が決まったときの心境を教えてください。

 今回、オーディションで出演が決まったのですが、絶対に落ちただろうなと思っていたので、出演が決まったという連絡をいただいたときは夢かと思いました。

-落ちたのかもしれないと感じたということは、あまり手応えがなかったということですか。

 歌を聞いていただいたときに失敗してしまったので。ドラマや映画のオーディションではお芝居をすることが多いので、歌を聞いてもらうという経験があまりなくて緊張してしまいました。

-ミュージカルや音楽劇に挑戦してみたいと思ったのは、どういったきっかけからだったのですか。

 これまで「市村座」というお父さん(の市村正親)が行っている舞台に少しだけ出演させてもらっていたのですが、(市村正親が主演した)2021年にミュージカル「オリバー!」という作品で初めてミュージカルに挑戦させていただき、たくさんのことを学んで、ミュージカルを本格的に始めたいと思うようになりました。「オリバー!」もそうですが、お父さんが役に入り込んで演じている姿を見て、改めて僕もこんな俳優になりたいと思いました。

-そうすると、憧れはお父さんのような俳優?

 はい。僕は映像作品にも出演させていただいているので、そういう面ではお母さんの演技もたくさん見て勉強していますが、舞台ではお父さんの演技をDVDなどでも見て研究しています。

-市村さんから見て、「俳優・市村正親」のすごさはどこにあると感じていますか。

 どんな役にもなれるというところです。せりふだけでもその役になりきれるのはすごいと思いますし、応援し続けたいと思っています。

-お父さんから本作に出演することに対してのアドバイスはありましたか。

 特になかったです。役作りについても「お前が主演なんだから、自分で作りなさい」と言われました。きっと本番を楽しみに待ってくれているのかなと思います。

-今作は、人魚の王子と王女の愛と冒険の物語を通して、「海と人との共生」を描く音楽劇です。市村さんが演じるタリクは、どんな人物だと考えていますか。

 人魚の王子様なので、あまり想像がつかないのですが、例えば映画に登場する王子様を見て、どう振る舞ったらいいのかなというのを学んでいるところです。これからお稽古が始まったら変わってくるかもしれませんが、ビジュアル撮影のときにスタッフの方から、(Wキャストでタリクを演じる石原)颯也くんは清楚系、僕は強さのあるタリクにしたいと聞いたので、今はそうしたイメージで役を作っていこうと思っています。ただ、僕はあまり強そうに見えないと思うので(苦笑)、顔の表現で強さを出していけたらと思います。

-エアリアルパフォーマンスやアクロバットダンスで海の世界を作り上げるというのも本作の見どころの一つです。人魚であるタリクもかなりアクロバットな動きが必要となる役柄ですが、そうした演出についての楽しみを教えてください。

 ワイヤーを使って空中に浮くシーンがあるんですが、実はオーディションでそうした動きもやったんですよ。一応、できたのですが、次の日にはめちゃくちゃ筋肉痛になってしまって。なので、きっと稽古や本番を通して筋肉がついて、千穐楽を終えたらムキムキになっているんじゃないかなと思います(笑)。

 
  • 1
  • 2

特集・インタビューFEATURE & INTERVIEW

オダギリジョー「麻生さんの魅力を最大限引き出そうと」麻生久美子「監督のオダギリさんは『キャラ変?』と思うほど(笑)」『THE オリバーな犬、(Gosh!!)このヤロウ MOVIE』【インタビュー】

映画2025年10月17日

 伝説の警察犬を父に持つオリバーとそのハンドラーを務める鑑識課警察犬係の青葉一平(池松壮亮)のコンビ。だが、なぜか一平だけにはオリバーがだらしない着ぐるみのおじさん(オダギリジョー)に見えており…。  この奇想天外な設定と豪華キャストが繰り … 続きを読む

【映画コラム】初恋の切なさを描いた『秒速5センチメートル』と『ストロベリームーン 余命半年の恋』

映画2025年10月17日

『秒速5センチメートル』(10月10日公開)  1991年、春。東京の小学校で出会った遠野貴樹(上田悠斗)と転校生の篠原明里(白山乃愛)は、互いの孤独を癒やすかのように心を通わせていくが、卒業と同時に明里は栃木に引っ越してしまう。  中学1 … 続きを読む

大谷亮平「お芝居の原点に触れた気がした」北斎の娘の生きざまを描く映画の現場で過ごした貴重な時間『おーい、応為』【インタビュー】

映画2025年10月16日

 世界的に有名な天才浮世絵師・葛飾北斎。その北斎と長年生活を共にし、自らも絵師“葛飾応為”として名をはせた娘・お栄の生きざまを描いた『おーい、応為』が10月17日から全国公開となる。劇中、北斎(永瀬正敏)の弟子の絵師“魚屋北渓”として知られ … 続きを読む

黒崎煌代 遠藤憲一「新しいエネルギーが花開く寸前の作品だと思います」『見はらし世代』【インタビュー】

映画2025年10月15日

 再開発が進む東京・渋谷を舞台に、母の死と残された父と息子の関係性を描いた『見はらし世代』が10月10日から全国公開された。団塚唯我のオリジナル脚本による長編デビュー作となる本作で、主人公の蓮を演じた黒崎煌代と父の初を演じた遠藤憲一に話を聞 … 続きを読む

草なぎ剛「今、僕が、皆さんにお薦めしたい、こういうドラマを見ていただきたいと思うドラマです」「終幕のロンド -もう二度と、会えないあなたに-」

ドラマ2025年10月14日

 草なぎ剛主演の月10・新ドラマ「終幕のロンド -もう二度と、会えないあなたに-」(カンテレ・フジテレビ系/毎週月曜午後10時/初回15分拡大)が13日から放送スタートとなった。本作は、妻を亡くし、幼い息子を男手一つで育てるシングルファーザ … 続きを読む

Willfriends

page top