井上瑞稀「どこか夢心地でした」久間田琳加「とにかくうれしかったです」 映画『おとななじみ』でW主演【インタビュー】

2023年5月4日 / 09:00

 幼なじみのまま大人になった2人の進みそうで進まない恋模様を描いた、中原アヤの漫画『おとななじみ』が、井上瑞稀(HiHi Jets/ジャニーズJr.)と久間田琳加のW主演で実写映画化、5月12日から劇場公開される。優しいけれど純粋で素直過ぎるが故に恋愛に鈍感な“超残念男子”の主人公・青山春(通称:ハル)を演じた井上と、ハルをいちずに思い続けるも伝わらない気持ちにやきもきして、世話を焼き過ぎてしまう“オカン系女子”を演じた久間田に、撮影の思い出や映画の見どころを聞いた。

(C)中原アヤ/集英社 (C)2023「おとななじみ」製作委員会

-井上さんは映画初主演です。オファーを聞いたときの感想をそれぞれ教えてください。

井上 僕は“まさか”と思いました。すごくうれしかったですけど、やっぱり驚きが大きかったです。最初はなかなか実感も湧かなかったのですが、台本を読ませていただき「本当にやるんだ」と。どこか夢心地のような気分。脚本は面白くて、でも面白い分、すごくプレッシャーもありました。ドキドキしながら、撮影を待っていた感じです。

久間田 私も、とにかくうれしかったです。私自身、少女漫画がすごく大好きなので、漫画原作の実写化をできることが本当にうれしくて。井上さんもおっしゃっていましたが、本当に夢心地、夢みたいな気持ちでした。

-演じたキャラクターの印象はいかがでしたか。

久間田 楓ちゃんは、ハルになかなか素直になれない。幼なじみ仲間の伊織(萩原利久)とか美桜(浅川梨奈)に対しては、何でも話せるのに、ハルには「好き」という恋愛感情が乗ってきている分、素直になれない感じ。でもすごくピュアで応援したくなるような女の子だなと思いました。

井上 ハル自体が“愛されキャラ”といいますか、人間的にすごく愛くるしいキャラクターですよね。だから、どういう面でハルのかわいらしさを作っていこうかな、というのは全体を通して考えていました。細かいところでいうと声のトーンとか。あっけらかんとした感じとか、歩き方なども意識した部分はあります。

-“愛されキャラ”は自分でどのように演出しましたか。

井上 自分なりに演出なんて、そんなにすごいことじゃないのですが(笑)。何だろう…。コメディーなので、常に笑顔が絶えない現場になったらいいなという思いはあったので、僕、普段は本当に人見知りなのですが、かなりしゃべっていたと思います。

久間田 そうですね。私が全然気付かないぐらい、撮影期間中はずっと井上さんがコミュニケーションを率先して取ってくださったので、人見知りだとは思わなかったです(笑)。

-共演が決まったときの気持ちを教えてください。

井上 今回共演する前に一度、バラエティーでお会いしたことがあるのですが、そのときは2、3時間のロケで、互いに「お疲れさまでした」という感じでほとんどしゃべらずに終わってしまい…。今回、共演が決まったときは、同い年というのが、僕の中でとても大きかったです。安心感がありました。

久間田 全く同じです! 同じ世代だと、はやったものなども一緒じゃないですか。一応、何を話しても通じるって思っていたので、そこはすごくホッとしました。

-幼なじみ4人組として、伊織役の萩原さん、恋多きモテアネゴ系女子・美桜役の浅川さんも出演しました。現場はどのような雰囲気でしたか。

井上 4人でずっと楽しくしゃべっていました。お二人ともすごくプロフェッショナル。現場において、空気作りのプロでもあるし、気遣い上手でもありました。特に印象に残っているのは、僕と久間田さんの大事なシーンで「どうしよう」と僕らが煮詰まってしまったときのこと。お二人に「どうしたらいいですかね」と相談したら、いろいろ話を聞いてアドバイスもくれました。浅川さんがアイスを買ってきてくださったこともあります。一人でフラッとどこかに行ったなと思ったら、アイスを渡して「甘いもの食べなよ」と。こういう気遣いのできる人、すごくすてきだなって思いました。

久間田 インした当初は、ハルと楓の距離感を近づけようと自分たちで頑張っていたのですが、お二人が入ってきてから、より空気感ができたというか。私たちだけじゃ補えなかった分がギュッと詰まった感じがあって、すごく助かりました。お二人が本当にムードメーカーで、めちゃくちゃ現場を盛り上げてくださりました。

 
  • 1
  • 2

特集・インタビューFEATURE & INTERVIEW

「光る君へ」第三十三回「式部誕生」人々を動かす「源氏物語」の存在【大河ドラマコラム】

ドラマ2024年9月7日

 NHKで好評放送中の大河ドラマ「光る君へ」。9月1日に放送された第三十三回「式部誕生」では、「源氏物語」の続きを執筆するため、内裏に出仕した主人公・まひろ(吉高由里子)の日常と、中宮・彰子(見上愛)との出会いが描かれた。  彰子の住まいで … 続きを読む

山口紗弥加「自分が役に乗っ取られたような感覚です」ネタバレ厳禁のミステリーで入魂の演技を披露「私の死体を探してください。」【インタビュー】

ドラマ2024年9月6日

 ベストセラー作家・森林麻美が、自身のブログに「私の死体を探してください。」と自殺をほのめかす投稿をして消息を絶つ。麻美の夫・三島正隆(伊藤淳史)や正隆と不倫関係にある麻美の担当編集者・池上沙織(恒松祐里)がその行方を探す中、次々にブログが … 続きを読む

河合優実「すごいところに羽ばたいていく予感はありました」金子大地「面白い映画になるのは間違いないと」恋人役で共演の2人が語るカンヌ受賞作の舞台裏『ナミビアの砂漠』【インタビュー】

映画2024年9月6日

 東京の片隅で暮らし、美容脱毛サロンで働く21歳のカナ。同棲中の恋人ホンダ(寛一郎)との生活に退屈したカナは、映像クリエーターのハヤシと新生活を始める。だが、まもなく2人のペースはかみ合わなくなっていき、ストレスを募らせたカナは…。  9月 … 続きを読む

【週末映画コラム】『エイリアン』の“その後”を描いた『エイリアン:ロムルス』/各国の映画祭で注目を集めた心理ホラー『映画検閲』

映画2024年9月6日

『エイリアン:ロムルス』(9月6日公開)  人生の行き場を失った6人の若者たち(ケイリー・スピーニー、デビッド・ジョンソン、アーチー・ルノー、イザベラ・メルセド、スパイク・ファーン、エイリーン・ウー)は、廃墟と化した宇宙ステーション「ロムル … 続きを読む

紅ゆずるの“ゼロ地点”は「宝塚歌劇団の公演を初めてテレビで見た日」【インタビュー】

舞台・ミュージカル2024年9月3日

 「ミステリーの女王」と呼ばれる推理小説家アガサ・クリスティーが1944年に発表した長編小説を原作とした舞台、ノサカラボ「ゼロ時間へ」が10月3日から東京・三越劇場ほかで上演される。ミステリーを専門に舞台を制作しているノサカラボの代表であり … 続きを読む

Willfriends

page top