【インタビュー】ドラマ特区「美しい彼」萩原利久&八木勇征が描き出す“初恋”「近いのに一番遠い存在」

2021年11月18日 / 12:00

 BLアワード2015で第1位を獲得した、凪良ゆうの小説を原作としたドラマ「美しい彼」がドラマ特区で11月18日から放送される。本作は、思うように言葉を発せられない「吃音症(きつおんしょう)」を持つ高校3年生の平良一成と、学校のカースト頂点に君臨する圧倒的カリスマ・清居奏の初恋を丹念に描いた青春ドラマ。平良を演じる萩原利久と、清居役の八木勇征(FANTASTICS from EXILE TRIBE)に、互いの印象や撮影の裏話を聞いた。

八木勇征(左)、萩原利久 (C)エンタメOVO

-ドラマ化が発表された際には、SNSでも大きな話題を呼んだ本作ですが、出演が決まったときの気持ちを教えてください。

八木 まず、連続ドラマの主演を務めさせていただくことが初めてなので、何よりもそのことがうれしかったです。それから、やはり原作の熱狂的なファンの方もたくさんいらっしゃる作品だと思うので、その方々にも本当に楽しんでもらえるような作品づくりをしたいという気持ちがありました。

萩原 僕も勇征くんと一緒で、やっぱりまずは原作のファンの方に受け入れられるような作品にしたいと思いました。BL(ボーイズラブ)というテーマは、僕は初めてなので、チャレンジでもありましたが、原作も脚本も魅力的な作品なので、僕たちがそれを漏らすことなく表現できたらと思っています。

-どんなところを意識して、それぞれの役を演じていますか。

萩原 僕は、あえてあまり作り込み過ぎず、現場で演じてみて自分が自然だと感じる演技をするようにしています。平良にとっての清居は、同じ学校という空間にいながらも手の届かない存在です。近いのに一番遠い存在というところさえブレないようにしていれば、それ以外の部分では遊びがあったり、その瞬間に偶然起きたことを拾う方が映像として面白いと思いました。なので、そこは意識していました。

八木 僕は、まず、清居奏というキャラクターの生い立ちやそれまでの細かい設定を作り込んでいきました。清居は、「キング」と呼ばれていますが、本当は普通の男の子です。小さい頃から母親が仕事で帰ってくるのが遅くて、1人で家にいることが多かったから、寂しがり屋で、テレビの中のキラキラした世界に入りたいと思っている。僕自身もシングルマザーだったので共通点を感じましたし、彼の気持ちはよく分かりました。なので、撮影では、普通の男の子であるということを軸にして演じていました。それから、平良に対しての目線は、他の人に向ける目線とは変化をつけることは意識しました。

-お二人は本作が初共演となりますが、互いの印象を教えてください。

八木 最初は、すごく生真面目な人なのかなと思ったのですが、中身はただの少年でした。半パン小僧というイメージです(笑)。

萩原 それは否定はしません(笑)。よく言われます。根っこが明るいんですよ。

八木 でも、スタッフさんたちに対してもすごく丁寧で、しかも現場を明るくしてくれるので、すごく頼もしかったです。

萩原 そうは言っていますが、八木くんもすごく明るいですよ。初対面のときに、こんなに気持ちいいあいさつはないなというぐらい、すごく丁寧にあいさつしてもらいました。そう考えると、最初の印象って大事ですね。僕が、生真面目って言われるのは、多分、「初めまして」のテンションだと思います(苦笑)。八木くんは、最初からはっきりした声であいさつしてくれたのですが、その時の第一印象から逸脱することはなかったです。いい印象のまま、今日に至ってます。丁寧で、気遣いもできる人です。

 
  • 1
  • 2

特集・インタビューFEATURE & INTERVIEW

紅ゆずる、歌舞伎町の女王役に意欲「女王としてのたたずまいや圧倒的な存在感を作っていけたら」【インタビュー】

舞台・ミュージカル2025年7月4日

 2019年に宝塚歌劇団を退団して以降、今も多方面で活躍を続ける紅ゆずる。7月13日から開幕する、ふぉ~ゆ~ meets 梅棒「Only 1,NOT No.1」では初めて全編ノン・バーバル(せりふなし)の作品に挑戦する。  物語の舞台は歌舞 … 続きを読む

【Kカルチャーの視点】異領域を融合する舞台芸術、演出家イ・インボの挑戦

舞台・ミュージカル2025年7月3日

 グローバルな広がりを見せるKカルチャー。日韓国交正常化60周年を記念し、6月28日に大阪市内で上演された「職人の時間 光と風」は、数ある韓国公演の中でも異彩を放っていた。文化をただ“見せる”のではなく、伝統×現代、職人×芸人、工芸×舞台芸 … 続きを読む

毎熊克哉「桐島が最後に何で名乗ったのかも観客の皆さんが自由に想像してくれるんじゃないかと思いました」『「桐島です」』【インタビュー】 

映画2025年7月3日

 1970年代に起こった連続企業爆破事件の指名手配犯で、約半世紀におよぶ逃亡生活の末に病死した桐島聡の人生を、高橋伴明監督が映画化した『「桐島です」』が、7月4日から全国公開される。本作で主人公の桐島聡を演じた毎熊克哉に話を聞いた。 -桐島 … 続きを読む

磯村勇斗&堀田真由、ともにデビュー10年を迎え「挑戦の年になる」 ドラマ「僕達はまだその星の校則を知らない」【インタビュー】

ドラマ2025年7月2日

 磯村勇斗主演、堀田真由、稲垣吾郎が出演するカンテレ・フジテレビ系“月10ドラマ”「僕達はまだその星の校則を知らない」が7月14日から放送スタートする。本作は、独特の感性を持つがゆえに何事にも臆病で不器用な主人公・白鳥健治(磯村勇斗)が、少 … 続きを読む

蓮佛美沙子&溝端淳平「カップルや夫婦が“愛の形”を見直すきっかけになれたら」 グアムで撮影した新ドラマ「私があなたといる理由」【インタビュー】

ドラマ2025年7月1日

 ドラマ「私があなたといる理由~グアムを訪れた3組の男女の1週間~」が、7月1日からテレ東系で放送がスタートする。本作は、グアムを訪れた世代が違う男女3組のとある1週間を描いた物語。30代の夫婦(蓮佛美沙子、溝端淳平)、20代の大学生カップ … 続きを読む

Willfriends

page top