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ある夜、総理大臣を乗せた自動車が事故に遭い、運転手が死亡する。総理が意識不明の重体となったことで、権力の座を狙う政治家、真相を追う刑事やジャーナリストたちが動き出す。その中心で暗躍するのは、刑務所帰りの謎の男、設楽拳一。関係者たちを手玉に取る拳一の目的、そして事件の裏に隠された真相とは…。4月23日からWOWOWで放送・配信スタート(第1話無料)となる「連続ドラマW フィクサー」は、3Seasonで全15話にわたって展開されるノンストップサスペンス大作だ。超豪華キャストが集結した本作の主人公・設楽を演じる唐沢寿明と報道番組キャスター・沢村玲子役の内田有紀が、撮影の舞台裏やドラマの見どころを語ってくれた。
唐沢 井上さんとは今まで何本もやっていて、それぞれ素晴らしいんですけど、その中でも今回は特に「来たな!」という感じです。こういう作品に出られてよかったなと、つくづく思います。
内田 台本を読む手が止まりませんでした。たくさんの登場人物一人一人がみずみずしく描かれていたので、「全員に命が吹き込まれている台本だな」と感じました。最後までワクワクしながら一気に読んでしまい、とても刺激的な経験となりました。
唐沢 登場人物それぞれのバックグラウンドがちゃんと書かれていて、俗に「脇」と言われる人たちが自分の足で立っている。だから、主役だけじゃなく、みんなやりがいがあるんじゃないかな。逆に自分はあまり前に出なくていい感じで。拳一が言ったことに対して、人が動いたり、状況が変わったり、というようにすごく見応えがあるから。
唐沢 拳一は語り部みたいなもので、いっそナレーションでもよかったんじゃないかと思うぐらいで(笑)。皆さんがこの作品の作風を分かっていて、脚本も十分に読み込んでいるから、顔つきも違いますよね。藤木(直人/総理大臣首席秘書官・中埜弘輝役)くんもそうだし、要(潤/拳一の秘書兼運転手・丸岡慎之介役)くんなんか、せりふも少なく、拳一の横に立っているか、車を運転しているだけ、みたいな感じなんだけど(笑)、これが本当にいい役で。驚きますよ。こうきたかって。
内田 しびれますよね。
唐沢 最初は分からないんだけど、進んでいくと、「おいおい、いい役じゃん…」って。これが、「俳優冥利(みょうり)に尽きる」ってことじゃないかな。普通は、運転手のバックグラウンドなんて描かれないもの。
内田 監督の西浦(正記)さんが、一人一人のキャラクターをとても丁寧に粒立たせてくださるので、皆さん現場に入ると、自然とその世界観に染まっていくんですよね。もちろん脚本自体も、そういうイメージを駆り立ててくれるように書かれていますし。
内田 唐沢さんとは今回が「初めまして」だったんですが、初日にご一緒させていただいたとき、「面白い役だね。大変だけど、やりがいあるよね」とおっしゃってくださり、撮影現場でもスタッフの皆さんの足並みがそろっていることがよく理解できました。演じる側は常にやりがいのある仕事を求め、その期待に応えたいと思っていますが、役者がどれだけ年齢を重ねどんな経験をしても、それを発揮する機会を与えてくださる方がいないとその思いはかないません。そういう意味でも今回は素晴らしいステージに参加させていただけたので、1日も早く役柄を心になじませたいと思っていました。こうして形になっていく日々を感じ、すごく充実しています。
唐沢 詳しくは言えませんけど、彼女とも面白い展開がいろいろあるんです。でも、こんなに「撮っても撮っても終わらない現場」は本当に久しぶり(笑)。
内田 Season3までありますからね。拳一の部屋のセット撮影は、唐沢さんの道場みたいですよね(笑)。
唐沢 道場なんだ?(笑)
内田 唐沢さんの道場に俳優が道場破りに来る、みたいな感じ(笑)。それを手のひらで転がしていく拳一さんが魅力的で。だけど拳一さん自身も翻弄(ほんろう)されたり、かき乱されたり、いろんなことを経てフィクサーになっていく。その心情の変化も見どころです。
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