【インタビュー】舞台「結 -MUSUBI-」小野塚勇人「ずっと笑いが続く舞台になる」ノンスタ石田明が手掛けるノンバーバル舞台に挑む

2022年2月3日 / 08:00

 NON STYLEの石田明が脚本・演出を手掛ける舞台「結 -MUSUBI-」が2月4日から上演される。本作は、石田が構想に4年をかけたというノンバーバル(言語を使わない)作品。相撲部屋を舞台に、役者たちの動きや表情、アクションやダンスで笑いを作り上げる。本作で、主人公の雅ノ花を演じる小野塚勇人(劇団EXILE)に、公演への意気込みを聞いた。

小野塚勇人 (C)エンタメOVO

-本作への出演が決まったときの心境は?

 オーディションだったので、選んでいただけてよかったという思いと、どういう舞台になるんだろうというワクワクがありました。もともと、石田さんが作り出す作品にすごく興味があって、それでぜひ参加させていただきたいと思って受けたオーディションでしたので出演できるのがうれしかったです。

-オーディションでは、どんなことを行ったのですか。

 せりふがない作品ということもあり、これまで役者として受けてきたオーディションとは全く違いました。お題を出されて、動きだけでその状況や心情を表現して見せるという、ワークショップに近い内容でした。楽しみながらやれたので、それがよかったのかなと思います。

-せりふがないというのは、やはり難しいですか。

 難しいです。今はまだ稽古が始まったばかり(取材当時)ですが、改めてこの作品の難しさを実感しています。殺陣も踊りも、小ネタもたくさんあるので、情報量も相当多いですし、台本もすごく特殊です。せりふがないので、全部ト書きなんです。なので、文字だけではどういう雰囲気になるのか全く想像がつかなくて、石田さんに説明してもらって、理解できるというシーンもありました。

-石田さんの思い入れも深い作品だと思いますが、石田さんに対してはどんな印象を持っていますか。

 芸人さんとしても演出家としても、とにかくすごい方。僕が子どもの頃からテレビで見ていた方ですし、才能があって、マルチに活躍されているイメージです。笑いに関しては特に熟練したものがあると思うので、自分もそこに食らいついていって、いろいろと勉強させてもらえればと思います。今作は、「せりふを使わずに、世界の人に楽しんでもらえる作品を作る」ということが大前提にあり、そのためにも皆で楽しむことが第一だと感じています。ライブ感を大切にし、毎公演違うものをお届けする。そういう遊び場のような作品でもあると思うので、毎回、新鮮な気持ちで舞台に臨めると思います。

-本作で小野塚さんが演じる雅ノ花はどんな人物ですか。

 四兄弟の中の末っ子で、お調子者の「ザ・末っ子」です。ずる賢いところもあるけれど、どこか憎めない、愛くるしさも持っているので、そのバランスをうまく作って演じたいと思います。

-今回は、相撲部屋を舞台にした作品ですが、小野塚さんは相撲に対してどんなイメージを持っていますか。

 一瞬の勝負の中に凝縮したものが詰まっているスポーツだと思います。組み合ったまま動いていないように見えても、そこには幾つもの駆け引きがあって、奥が深い。今回、役作りも兼ねて昔の映画や実際の取り組みを見ていく中で、改めてかっこよさや熱気を感じました。

-小野塚さん自身のことについても聞かせてください。LDHに所属して10年になりますが、もともと俳優を目指していたのですか。

 いえ、実は俳優になることは全然考えていなかったんです(笑)。もともとは「EXILE」に入りたいという思いがあって、歌手志望でした。それで、養成学校に通っていたのですが、そこで歌を歌うときの表現を広げるためにお芝居のワークショップに参加したり、舞台に出演させてもらったり、演技についても学ばせてもらいました。

 
  • 1
  • 2

特集・インタビューFEATURE & INTERVIEW

【映画コラム】俳優同士の演技合戦が見ものの3作『爆弾』『盤上の向日葵』『てっぺんの向こうにあなたがいる』

映画2025年11月1日

『爆弾』(10月31日公開)  酔った勢いで自販機を壊し店員にも暴行を働き、警察に連行された正体不明の中年男(佐藤二朗)。自らを「スズキタゴサク」と名乗る彼は、霊感が働くとうそぶいて都内に仕掛けられた爆弾の存在を予告する。  やがてその言葉 … 続きを読む

福本莉⼦「図書館で勉強を教え合うシーンが好き」 なにわ男⼦・⾼橋恭平「僕もあざとかわいいことをしてみたかった」 WOWOW連ドラ「ストロボ・エッジ」【インタビュー】

ドラマ2025年10月31日

 福本莉⼦と⾼橋恭平(なにわ男⼦)がW主演するドラマW-30「ストロボ・エッジ  Season1」が31日午後11時から、WOWOWで放送・配信がスタートする。本作は、咲坂伊緒氏の⼤ヒット⻘春恋愛漫画を初の連続ドラマ化。主人公の2人を軸に、 … 続きを読む

吉沢亮「英語のせりふに苦戦中です(笑)」主人公夫婦と関係を深める英語教師・錦織友一役で出演 連続テレビ小説「ばけばけ」【インタビュー】

ドラマ2025年10月31日

 NHKで好評放送中の連続テレビ小説「ばけばけ」。明治初期、松江の没落士族の娘・小泉セツと著書『怪談』で知られるラフカディオ・ハーン(=小泉八雲)夫妻をモデルに、怪談を愛する夫婦、松野トキ(髙石あかり)とレフカダ・ヘブン(トミー・バストウ) … 続きを読む

阿部サダヲ&松たか子、「本気でののしり合って、バトルをしないといけない」離婚調停中の夫婦役で再び共演 大パルコ人⑤オカタイロックオペラ「雨の傍聴席、おんなは裸足・・・」【インタビュー】

舞台・ミュージカル2025年10月31日

 宮藤官九郎が作・演出を手掛ける「大パルコ人」シリーズの第5弾となるオカタイロックオペラ「雨の傍聴席、おんなは裸足・・・」が11月6日から上演される。本作は、「親バカ」をテーマに、離婚を決意しているミュージカル俳優と演歌歌手の夫婦が、親権を … 続きを読む

高杉真宙「見どころは、何よりも坂口健太郎さんと渡辺謙さんの演技だと思います」『盤上の向日葵』【インタビュー】

映画2025年10月30日

 『孤狼の血』で知られる柚月裕子の同名小説を映画化。昭和から平成へと続く激動の時代を背景に、謎に包まれた天才棋士・上条桂介(坂口健太郎)の光と闇を描いたヒューマンミステリー『盤上の向日葵』(配給:ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント/松 … 続きを読む

Willfriends

page top