【インタビュー】「僕らは奇跡でできている」高橋一生「僕は“足りていないところ”は、基本的にはもうないです」 “変わり者”の大学講師役で主演

2018年9月18日 / 15:12

 10月9日午後9時から、カンテレ・フジテレビ系でスタートする、連続ドラマ「僕らは奇跡でできている」に高橋一生が主演する。高橋が演じるのは、生き物の“フシギ”に目がない“変わり者”の大学講師・相河一輝(あいかわ・かずき)。動物の行動を研究する“動物行動学”の大学講師である相河は、興味のあることや好きなことには集中力が高く徹底的に調べたり研究したりする一方、不得意なものは先送りにする癖があり、時間やルールを守ることができない。周囲から“変わり者”として煙たがれる一風変わったキャラクターに挑む高橋が、役への取り組みを語る中で、自身との意外な共通点、普段から抱いている“思い”などを語った。

(C)カンテレ

-今回、高橋さんは生き物の“フシギ”に目がない、変わり者の大学講師を演じますが、ご自身と比べてみていかがですか。

 今回は、役を役として見ることができないというか…。というのも、僕も没入してしまうタイプなので(笑)。ドラマを通じて、一輝の“生態”のようなものを見ていただき、どう感じてもらえるか、それが今回のドラマの一つの側面でもあります。何か一言、一輝がポツンと言ったことが、見てくださった人の心に引っ掛かってくれたら。「何だか分からないけど、不思議に面白いんだよね」「高橋一生の役はイライラするんだけど、何か変なことを言ったな…」などと思っていただけたらうれしいです(笑)。

-高橋さん自身も、生き物に興味を持っていますか。

 興味はすごくあります。「人類誕生」(NHK総合)という番組をやらせていただいたのですが、とても楽しくて。ただ、自分の好みを役に投影し過ぎると、それは僕自身になってしまうので、自分に似ているところが多々あっても、ちゃんと差異をつけていかなくてはと、そこのバランスは考えています。

-一輝を演じるために、特徴的なしゃべり方をしたり、しぐさを変えたりすることはありますか。

 ポーズってすごく大事で、それをきっかけに役のスイッチが入ったり…ということはあると思いますが、キャラクターを作り過ぎるのも、ちょっと怖いと思っていて。とても繊細な話なので、自分からポーズを作ってキャラクターに入っていくということは、これまで通りあまりしないようにしています。

-演じるのが難しそうなキャラクターですね。

 ただ、現場の皆さんにお会いすると、必然的にスイッチが入る部分はあります。ジョージというヘルマンリクガメが出てくるのですが、この子がとにかくかわいい(笑)。好奇心旺盛でとにかく前にグイグイ進んでいく。もう見習いたいぐらい(笑)。昨日も、随分車に揺られながら移動したのですが、僕がカゴから出した途端、宙ぶらりんの状態でも前に動き出そうとするんです。やっぱり好奇心って大事だと思いました。

-変わり者で周囲をイラッとさせることもある一輝ですが、高橋さん自身が人からイラッとされてしまうことはありますか。

 僕は話が長いんです(笑)。普通の人だったらそろそろイライラしてくるだろうな…というタイミングでも、プロデューサーの豊福(陽子)さんはニコニコと笑顔で見守ってくださっているので、きっとこのドラマに僕が適役だと思われたのではないでしょうか(笑)。

-高橋さんご自身が自分のことを変わり者だと思うことはありますか?

 変わり者だと自分で認識していると、「俺って、変わり者でしょ?」と提示してしまうことになるので…。「俺、『変わっている』ってよく言われるんだよね」と言うような人にはならないように気をつけています。

 
  • 1
  • 2

特集・インタビューFEATURE & INTERVIEW

南沙良「人間関係に悩む人たちに寄り添えたら」井樫彩監督「南さんは陽彩役にぴったり」期待の新鋭2人が挑んだ鮮烈な青春映画『愛されなくても別に』【インタビュー】

映画2025年7月4日

 第42 回吉川英治文学新人賞を受賞した武田綾乃の小説を原作にした鮮烈な青春映画『愛されなくても別に』が、7月4日公開となる。浪費家の母(河井青葉)に代わってアルバイトで生活を支えながら、奨学金で大学に通う主人公・宮田陽彩が、過酷な境遇を受 … 続きを読む

紅ゆずる、歌舞伎町の女王役に意欲「女王としてのたたずまいや圧倒的な存在感を作っていけたら」【インタビュー】

舞台・ミュージカル2025年7月4日

 2019年に宝塚歌劇団を退団して以降、今も多方面で活躍を続ける紅ゆずる。7月13日から開幕する、ふぉ~ゆ~ meets 梅棒「Only 1,NOT No.1」では初めて全編ノン・バーバル(せりふなし)の作品に挑戦する。  物語の舞台は歌舞 … 続きを読む

【Kカルチャーの視点】異領域を融合する舞台芸術、演出家イ・インボの挑戦

舞台・ミュージカル2025年7月3日

 グローバルな広がりを見せるKカルチャー。日韓国交正常化60周年を記念し、6月28日に大阪市内で上演された「職人の時間 光と風」は、数ある韓国公演の中でも異彩を放っていた。文化をただ“見せる”のではなく、伝統×現代、職人×芸人、工芸×舞台芸 … 続きを読む

毎熊克哉「桐島が最後に何で名乗ったのかも観客の皆さんが自由に想像してくれるんじゃないかと思いました」『「桐島です」』【インタビュー】 

映画2025年7月3日

 1970年代に起こった連続企業爆破事件の指名手配犯で、約半世紀におよぶ逃亡生活の末に病死した桐島聡の人生を、高橋伴明監督が映画化した『「桐島です」』が、7月4日から全国公開される。本作で主人公の桐島聡を演じた毎熊克哉に話を聞いた。 -桐島 … 続きを読む

磯村勇斗&堀田真由、ともにデビュー10年を迎え「挑戦の年になる」 ドラマ「僕達はまだその星の校則を知らない」【インタビュー】

ドラマ2025年7月2日

 磯村勇斗主演、堀田真由、稲垣吾郎が出演するカンテレ・フジテレビ系“月10ドラマ”「僕達はまだその星の校則を知らない」が7月14日から放送スタートする。本作は、独特の感性を持つがゆえに何事にも臆病で不器用な主人公・白鳥健治(磯村勇斗)が、少 … 続きを読む

Willfriends

page top