【インタビュー】「コートダジュール No.10」小林聡美と大島優子が一人で九役に挑戦!「毎回違う役柄になれることが俳優の魅力の一つ」(小林)「こういうスタイルのドラマは自分の性格に合っている」(大島)

2017年11月18日 / 12:00

 映画『紙の月』(14)で主人公の同僚役を演じ、数々の映画賞を受賞した小林聡美と大島優子が、WOWOW×Hulu共同製作ドラマ「コートダジュール No.10」で再共演する。近年では女優として活躍している大島は、自身の変化や意外な性格を、小林は「やっぱり猫が好き」(88)での姉妹役で人気を博し、数々の作品で共演を重ねるもたいまさことの関係性などを明かしながら、本作の見どころやそれぞれの印象などを語った。

小林聡美(左)と大島優子

-誰かのささやかな日常をそっとのぞいているような設定の中、探偵、社交ダンスの先生と生徒、スナックの常連客など、それぞれが九役を演じるという新感覚ドラマですが、挑戦してみていかがでしたか?

小林 毎回違う役柄になれることは俳優という仕事の魅力の一つなので、各話ごとに違う役になるのは大変でしたけど楽しかったです。見終わった後はポジティブな気分や、温かい気持ちになっていただけると思います。

大島 少し飽きっぽい性格なので、今回の九役は台詞を覚えるのは大変でしたけど、こういうスタイルは性格に合っていて楽しかったです。

-何げない日々こそが宝物と思えるような物語ばかりですが、全9話の中で思い出深いストーリーはどれでしょうか?

小林 「ある物件」では、人か人でないか分からない、家に居ついている何者かを演じる機会がありましたが、そういう役は初めての経験だったので面白かったです。

大島 どれもゲストやシチュエーションによって「どうやってやろうかな」と心が勝手に動くほど楽しかったのですが、強いて言うなら「白鳥ダンスアカデミー」。社交ダンスを踊る中で、最初は控えめだった、みか(役名)の心がパーッと開く瞬間があるんですが、話も分かりやすく、場面が一気に盛り上がる瞬間もあって、見ていて気持ちのいい役を演じられたと思いました。

-多彩な顔ぶれのゲストも見どころですが、どなたとの共演が一番心に残りましたか。

大島 中学や高校のころから作品を見ていて憧れだった宮藤官九郎さんと一緒に出られたことはうれしかったです。とってもナチュラルで、せりふなのかそうでないのか、演技が始まっているのかいないのかが分からなくて、それが「宮藤官九郎の芝居を見てる…」って感じで感動しました。

-では、次は宮藤さんの脚本作品に出演したくなりましたか?

大島 恐れ多いです(笑)。(宮藤作品を)見るのは好きだけど、コメディーや喜劇を自分ができるなんて到底思えないです。

 
  • 1
  • 2

特集・インタビューFEATURE & INTERVIEW

ファーストサマーウイカ「それぞれの立場で“親と子”という普遍的なテーマについて、感じたり語り合ったりしていただけたらうれしいです」日曜劇場「19番目のカルテ」【インタビュー】

ドラマ2025年8月17日

 TBSでは毎週日曜夜9時から、松本潤主演の日曜劇場「19番目のカルテ」が放送中。富士屋カツヒトによる連載漫画『19番目のカルテ 徳重晃の問診』(ゼノンコミックス/コアミックス)を原作に、「コウノドリ」シリーズ(TBS系)の坪田文が脚本を手 … 続きを読む

橋本愛 演じる“おていさん”と蔦重の夫婦は「“阿吽の呼吸”に辿り着く」【大河ドラマ「べらぼう〜蔦重栄華乃夢噺〜」インタビュー】

ドラマ2025年8月16日

 NHKで好評放送中の大河ドラマ「べらぼう〜蔦重栄華乃夢噺〜」。“江戸のメディア王”と呼ばれた“蔦重”こと蔦屋重三郎(横浜流星)の波乱万丈の生涯を描く物語は、快調に進行中。本作で蔦重の妻・ていを演じているのは、今回が4度目の大河ドラマ出演で … 続きを読む

山里亮太「長年の“したたかさ”が生きました(笑)」 三宅健太「山里さんには悔しさすら覚えます(笑)」STUDIO4℃の最新アニメ『ChaO』に声の出演【インタビュー】

映画2025年8月15日

 『鉄コン筋クリート』(06)、『海獣の子供』(19)を始め、個性的なアニメーションを次々と送り出してきたSTUDIO4℃。その最新作が、アンデルセンのおとぎ話『人魚姫』をベースに、人間の青年・ステファン(声:鈴鹿央士)と人魚王国のお姫さま … 続きを読む

ウィリアム・ユーバンク監督「基本的には娯楽作品として楽しかったり、スリリングだったり、怖かったりというところを目指しました」『ランド・オブ・バッド』【インタビュー】

映画2025年8月14日

 ラッセル・クロウとリアム・ヘムズワースが共演し、戦場で孤立した若手軍曹と、彼を後方から支援する無人戦闘機のベテラン操縦官の闘いを活写したサバイバルアクション『ランド・オブ・バッド』が8月15日から全国公開された。米海軍全面協力のもと、入念 … 続きを読む

【物語りの遺伝子 “忍者”を広めた講談・玉田家ストーリー】(1)“たまたま”が導いた講談の道

舞台・ミュージカル2025年8月14日

 YouTubeもNetflixもない時代、人々を夢中にさせた“物語り”の芸があった——。“たまたま”講談界に入った四代目・玉田玉秀斎(たまだ・ぎょくしゅうさい)が、知られざる一門の歴史物語をたどります。 ▼みなさん、こんにちは  日本の伝 … 続きを読む

Willfriends

page top