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内野聖陽、吉本実憂の熱演に恐怖 「途中からは殺意を感じました」

(左から)谷村美月、内野聖陽、吉本実憂、大塚祐吉監督

 映画『罪の余白』完成披露試写会舞台あいさつが17日、東京都内で行われ、出演者の内野聖陽、吉本実憂、谷村美月と大塚祐吉監督が出席した。

 芦沢央氏の同名小説を映画化したこの作品は、娘を亡くし、その死の真相を追う中で暴走していく父親・安藤聡(内野)と、娘のクラスメイトでスクールカーストの頂点に立つ邪悪な女子高生・木場咲(吉本)とが展開するサスペンスを描く。

 吉本自身、演じた役柄について「最初に脚本を読ませていただいたときは、こんな子いるのかなと思いました」と戸惑いがあったことを明かした。大塚監督から「自分の手を汚さずに言葉だけで相手を精神的に追い込む役。そこを楽しみなさい」とアドバイスを受け、「楽しむのは難しかったのですが、そこから少しずつ役と向き合うことができた」と吹っ切れた状況を語った。

 吉本はリハーサルでは大塚監督から耳打ちされた暴言や中傷のせりふをアドリブとして言っていたものの、途中からは役柄に入り込んで自発的にアドリブが飛び出したといい、「木場咲として安藤聡をどう消そうかということしか考えていなくて、だからこそ出たアドリブです」と振り返った。

 その甲斐あってか、対峙する立場の内野は「怖かったですね。目の前でひそひそ話ですよ。かと思えば次のテイクで俺を傷つけることをたくさん言ってくる。途中からは本当に腹が立って、(2人に)殺意を感じました」と本音を吐露して笑わせた。また、役づくりのために撮影現場でも吉本とは「あまりしゃべらないようにしていました。復讐の刃がにぶりますから、かわいい吉本実憂ちゃんを見たくなかった」とこだわりも明かした。

 映画は10月3日から全国ロードショー。

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