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NHKの大河ドラマ「軍師官兵衛」で、黒田官兵衛(岡田准一)の長男・長政(松坂桃李)に16歳で嫁いだ徳川家康(寺尾聰)の養女、栄姫(えいひめ)を演じている吉本実憂。黒田家は徳川家との結び付きを強めるために、糸(高畑充希)という前妻を離縁してまで、栄姫を迎え入れた。ドラマやCMでも活躍中のフレッシュな吉本が、祝言を終えた直後から波瀾(はらん)万丈の歴史に翻弄(ほんろう)される栄姫の若き覚悟と純な思いを語る。
私自身が大河ドラマのファンで、昔から家族で見ていましたので、うれしかったです。同時に「私に務まるのかな」という緊張感もありました。母が“歴女”なので、すごく喜んでくれました。
一番苦戦したのは所作です。着物を着た状態で立ったり座ったりしますから。練習はしていたのですが、緊張すると足元がおぼつかなくなるんです。でも時代劇は追究していくとすごく面白いことがたくさん出てきました。
こういう戦のある時代に生まれてくる女性はみんな力強い女性なんだろうと思っていましたが、それだけでなくすごく純粋で繊細なんです。
マイペースで思ったことをそのまま言うところなどです。官兵衛さんに面と向かって「悪いうわさが流れていましたよ」と言ってしまったりするんですから(笑)。
中谷美紀さんです。気さくで優しい方です。所作もお芝居も勉強させてもらっています。見ているとおじぎ一つにしても私と違っていて、姿勢がちゃんとしているかどうかで、かっこいいかどうかが決まることが分かりました。
柔らかい雰囲気の方かなと思っていましたが、その中に強さを感じさせる方です。実際に演技してみて、本気で皆さんにぶつかっていかなきゃいけないということをよりいっそう感じました。
「江~姫たちの戦国~」でしょうか。母の横に並んで一緒に見ていました。「江」のときはまだこの仕事、お芝居自体始めていなかったんですよ。
メーク室で、長政さんと糸さんと私(栄姫)が一緒になったことがあったんです。ちょっと気まずい感じでした(笑)。そこに光さん役の中谷美紀さんが入ってきて、「すごいね、ここ」って言われました(笑)。ちょっと複雑でしたね。
難しいなと思いました。栄姫は実在したとはいえ、資料を調べても、栄姫の感情の部分がなかなか出てこないんです。でも、難しいけれど人物像を監督ととことん話し合ってゼロから作っていけますから、楽しかったです。吉本実憂らしさが出せますしね。
祝言が終わったらすぐ結婚相手が戦にたってしまうので、とても複雑なお芝居でした。気持ちは全部目に出るので、目に気を配って演じました。俵に入る撮影も楽しかったです。今後の人生で俵に入ることはないでしょうから、わくわくしていました(笑)。私は俵に入るとき、中谷さんは俵から出るときに太兵衛役の速水もこみちさんにお姫様抱っこをしてもらいました(笑)。「平等だね」って中谷さんとほほ笑み合いました。
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