イ・ホンギ初映画デビュー作が公開、「僕にとって大切な作品になると思った」

2013年6月5日 / 20:43

 FTISLANDイ・ホンギのスクリーンデビュー作『フェニックス~約束の歌~』が7日、日本公開を迎える。本作は自分勝手で奔放なトップアイドルが、ホスピスの奉仕活動で出会った人々との交流を通して、人生を見詰め直していく感動作。主演を務めたイ・ホンギに、映画へ込めた思いを尋ねた。

――『フェニックス~約束の歌~』はとても温かい映画ですが、ご覧になっていかがでしたか。

 台本を読んだときとは違った印象を受けましたし、無意識のうちに悲しいような温かいような気持ちになりました。

――本作の出演を決めた理由は?

 僕はこの映画の話を頂いて初めて、ホスピスの存在を知ったんです。それですごく興味を持ったんですけど、果たして自分にうまく演じられるんだろうかと心配もしました。なので、この作品に出演すべきかどうかもたくさん悩みました。でもきっと、この作品を通してたくさんのことを伝えられると思いましたし、結果はどうあれ、僕の人生にとっても意味があると思ったので、出演を決めました。

――この映画に出演して得たこととは?

 映画の中に、「本当に自分がやりたいことが何なのかを知ることが大切だ」っていうせりふが出てくるんです。そのせりふのように、後悔しない人生を送ろうと思うようになりました。自分が心から願っていることは何なのか、考えるようにもなりましたし。今、本当に僕自身が好きな仕事ができているのかなと考えるきっかけにもなったと思います。それと同時に、家族や周りの人たちの大切さをあらためて感じました。

――実際に振り返ってみて現状は?

 順調です。自分がやりたいことをかなえるためには、体系的にやっていかなければいけないなと。僕にはまだたくさんの経験が必要ですし、やりたくないなと思うことも頑張ってやらなくてはと思っています。

――チュンイの役作りをする上で、苦労したことは?

 もともと、チュンイと普段の僕には似ているところがたくさんあります。彼は、ホスピスの中での出来事を通してだんだん大人になっていくのですが、実際の僕はホスピスのことを全く知りませんでした。だから監督に「他の俳優さんたちがホスピスに行くとき、僕も一緒に連れて行ってください」ってお願いしたんです。でも監督には来ないでくれと言われました。なぜかというと、「共演者たちがホスピスで経験したことを演技で表現し、それを見て感じた気持ちをそのまま演じてほしい」ということだったんです。最初は、本当にそんなことができるのかと思っていたんですが、現場ではちゃんと演じることができました。というのは、この映画は、実際にホスピスで起こった出来事をせりふに取り入れている部分がとても多いんです。例えば、死を間近にした母親が幼い息子へ宛てた手紙が出てきますが、母親のせりふはほぼそのまま、実際に書かれていた手紙の内容と同じなんです。そういうことが取り入れられていたので、僕も本当にいろんなことを感じながら演じていました。

――もしご自身やご家族の余命を宣告されたら、と考えたりもしましたか。

 もし僕の命が余命いくばくもないと言われて、最後の日が決まっていたとしたら…。僕だったらホスピスには入らないと思います。そして今までやりたかったけど、時間がなくてできなかったことをやりますね。「死ぬまでにこれだけは絶対やろう」と思っていたことをやってから最後の日を迎えたいです。もし僕の両親がそういう状況になったら…両親の望みどおりにしてあげたいと思います。この作品を撮っていて思ったんですが、そういう状況になったときは、周りの人の願いよりも本人の意志が一番大切なんですよね。

――ホンギさんにとって、時間がなくてやりたくてもやれないことは?

 世界一周。死ぬ前に絶対やってみたいことってあるじゃないですか。例えば銀行強盗とか(笑)。絶対できそうにないこと。あとは買いたい物を全部買って、でも残すべきものはしっかり残しておいて。それから、世界の料理も全部食べてみたいです。僕は食べるのが大好きなんで(笑)。ヨーロッパでは食べ物で苦労したこともあったんですが、それでも世界で有名といわれている食べ物は食べてみたいです。

 

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