戸塚祥太&辰巳雄大、ビートルズの結成初期を描いた「BACKBEAT」がついにFINAL 「今回だけのビートがそこに生まれる」【インタビュー】

2026年3月26日 / 08:00

 戸塚祥太と辰巳雄大が出演する「BACKBEAT」が、4月17日から開幕する(プレビュー公演は4月12日)。本作は、世界的ロックバンド・ビートルズの結成初期を描いた1994年公開の伝記映画『BACKBEAT(バックビート)』をイアン・ソフトリー監督自ら舞台化した作品。4人編成で知られているビートルズが当初は5人で、メジャーデビューを待たずに袂(たもと)を分つことになるバンドメンバーが存在したという史実が基になっており、日本では、2019年に初演、2023年に再演された。20曲以上の楽曲を生演奏で披露するのも見どころで、キャストたちの熱い演奏も注目されている。初演からスチュアート・サトクリフを演じる戸塚祥太と、ジョージ・ハリスン役の辰巳雄大、“FINAL”と銘打たれた今回の公演への意気込みを聞いた。

辰巳雄大(左)と戸塚祥太 (C)エンタメOVO

- “FINAL”となる再々演が決まったときの心境を聞かせてください。

戸塚 奇跡だなと思いました。こうして再々演ができるとは思ってもいなかったので、まさかという思いです。1回1回をお客さまに届けることを続けてきた結果、すごいことが起きたのだとうれしい気持ちです。今回、“FINAL”と銘打たれていますが、僕たちに花道を作ってくださったのかなと感じて、お客さま、そしてスタッフさんへの感謝でいっぱいです。

辰巳 10代のビートルズを演じるというこの作品に、自分たちがやる意味を持って挑んできました。初演から7年がたち、再び上演できることは本当にすごいことだと改めて感じています。何より劇場に見に来ていただいた方、携わってくださった方、メンバーの間でもすごく愛を感じます。再々演までできることがすごくうれしいです。

-お二人が演じる役柄の魅力を教えてください。

戸塚 僕が演じるスチュアート・サトクリフは、自分の心に正直な人間だと思います。だからこそ、ジョン・レノン(加藤和樹)は惹かれてポール・マッカートニー(JUON)にはあまりよく映らなかった。ジョンとスチュアートは、悪友でいわゆる不良仲間だったのだと思いますが、そんな不良なところも僕は好きです。

-戸塚さんにも不良なところがありますか。

戸塚 僕は不良に憧れているだけで、もうちょっとジメジメしています(笑)。

-辰巳さんはジョージ・ハリスンについて、どのように感じていますか。

辰巳 ジョージは「静かなビートル」と言われているので、おとなしい人だと思われがちですが、ジョンとポールという天才の中にいるからこそ「静か」と評されているだけなんですよ。どの文献を見ても、ジョージがまず人との関係性を作って、フレンドリーに振る舞っているんです。「ジョンやポールと話をするときは緊張するけど、ジョージと話すときだけは心が安らいだ」というスターたちの話も残っているくらい、実はバンドのキーマンなんだと思います。いろいろと調べていくと、ジョージがいなかったらもしかして…と思うようなこともあって。

戸塚 インドも行っていないかもしれないよね。

辰巳 そうだよね。ジョンとポールは天才すぎるので、ジョージが良いクッションになったのかなと。でも、ときには怒ることもあって、「ギターを持っているときが僕の人生の全てになる」という言葉をジョージは残していますが、音楽を奏でているときは自分になれる感覚があったのかなと思います。(ジョージを演じることで)たくさん学ぶこともありましたし、勝手に親近感も持っています。大好きです、ジョージのことが。

-初演、再演を振り返って印象に残っている出来事は?

辰巳 僕はほぼギター初心者だったのに、弾けると言ってこのお仕事を引き受けたんですよ。なので、(印象に残っている出来事は)最初にギターの先生と(演出の石丸)さち子さんとプロデューサーさんが僕の指の動きを見た瞬間です(笑)。「今日はちょっと調子が悪いな」なんて言いながら弾きましたが、本当は初めての指の動きで(笑)。あの瞬間は、僕の人生の中でもかなり印象に残っています。

戸塚 雄大の人生が映画化されたとしたら、そのシーンは絶対に描かれるね。でも、本番できちんと弾けているわけだから、うそではない。すでに事実になっているから。

辰巳 うそを本当にしてやりました! 辰巳雄大の人生の中でも勝負を賭けた瞬間でしたが、それほど「BACKBEAT」に携わりたかったんです。この作品が上演されることを知っていたので、「ギターが弾ける人を探している」と聞いて「これは絶対に『BACKBEAT』だ」と。当時は、F(のコード)がギリギリ押さえられないくらいのレベルでしたが、「弾ける」と言って挑んだ作品でした。もちろん(初演、再演で)すてきな瞬間はたくさんありましたが、あのとき、弾けると言って挑戦していなかったら今の僕はいないので、やっぱり印象に残っています。ときには、人生を賭けた勝負に出ないといけないんだなと思います。

戸塚 岡本健一さんが公演を見に来てくださって、終演後に楽屋で「弾けてたよ」と言っていただいていたよね?

辰巳 めちゃくちゃうれしかったです。「ギタリストになっていたよ。ジョージだったよ」って。

 
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