若村麻由美が挑む「幽閉されたクイーンと国家の中に幽閉されたクイーンの物語」 パルコ・プロデュース2026「メアリー・ステュアート」【インタビュー】

2026年3月3日 / 08:00

パルコ・プロデュース 2026「メアリー・ステュアート」

-エリザベスという役を作り上げていく上でメアリーの存在があるからこそ、エリザベスの立ち位置やキャラクター性がより見えてくるということはありますか。

 そうですね。メアリーも背負わされているものがありますから。それぞれの国家、そしてカトリックとプロテスタントの問題が大きな力を持っていて、個人の考えでどうにかできるものではないという背景があります。その対立は日本人には理解が難しいかもしれませんが、そうしたことを栗山さんがどのように演出されるのかとても興味があります。

-宮沢りえさん、橋本淳さん、段田安則さんなど実力派のキャストがそろっていますが、共演者の皆さんの印象や今回のカンパニーで楽しみにされていることを教えてください。

 本当に素晴らしいキャスティングだと感じています。個性豊かで、丁々発止の皆さんなので、面白くないわけがない。そうした方たちとご一緒できることが楽しみであると同時に、エリザベスとして従えられるよう「負けないぞ」と思ってもいます。エリザベス自身も駆け引きのようなことをしながらも、自分の軸を持って生きていた人なので、しっかりと演じなければなと考えています。

-エリザベス1世は国のために生きると誓った女王ですが、若村さん自身は人生において何を大切にされていますか。

 最近、毎朝、「今日も新しい1日をほがらかに、健やかに、喜んで、味わって生きよう」と声に出しています。それが今、私が一番大事にしていることです。

-日々、生きていく中ではつらいことや悔しいこともあると思いますが。

 そうしたことも含めて、さまざまなことを味わい尽くして生きたいです。「新しい1日だ」と思うだけでも、全てのことが違う見方ができる。もし、前日に大変なことが起こったとしても、朝になれば「新しい1日」が始まるんです。それは忘れるという意味ではなく、新しい1日をニュートラルな状態で迎えるということです。そう考えることで、毎朝リセットできて、新たな感覚で1日を過ごせます。人生、いつ終わるか分からないので、「新しい1日だ」と思って、味わって生きようと思っています。エリザベスのような壮大な誓いではないですが、私の中でのある意味では「誓い」です。

(取材・文・写真/嶋田真己)

 パルコ・プロデュース 2026「メアリー・ステュアート」は、4月8日(水)~5月1日(金)に都内・PARCO劇場ほか、福岡、兵庫、愛知、北海道で上演。

パルコ・プロデュース 2026「メアリー・ステュアート」

  • 1
  • 2
 

特集・インタビューFEATURE & INTERVIEW

【映画コラム】4月前半公開の映画から『俺たちのアナコンダ』『ハムネット』『1975年のケルン・コンサート』

映画2026年4月16日

『ハムネット』(4月10日公開)  16世紀イングランドの小さな村。薬草の知識を持ち不思議な力を宿したアグネス(ジェシー・バックリー)は、ウィリアム・シェークスピア(ポール・メスカル)と知り合い、結婚する。  やがてウィリアムは作家となり、 … 続きを読む

風間俊介「人生の中で特別な時間が刻まれる」 鴻上尚史の代表作「トランス」に挑む【インタビュー】

舞台・ミュージカル2026年4月15日

 風間俊介、岡本玲、伊礼彼方が出演する、KOKAMI@network vol.22「トランス」が4月28日から上演される。1993年に初演された本作は、3人の登場人物たちによる妄想と現実が入り乱れた物語。鴻上尚史の代表作のひとつである本作を … 続きを読む

浜辺美波「池松壮亮さんから様々な刺激をいただいています」大河ドラマ初出演で豊臣秀吉の妻・寧々を好演【大河ドラマ「豊臣兄弟!」インタビュー】

ドラマ2026年4月11日

 NHKで好評放送中の大河ドラマ「豊臣兄弟!」(総合 毎週日曜 夜8:00~ほか)。戦国時代、主人公・豊臣秀長(=小一郎/仲野太賀)が、兄の秀吉(=藤吉郎/池松壮亮)を支え、兄弟で天下統一を成し遂げるまでの軌跡を描く物語は快調に進行中だ。本 … 続きを読む

佐野晶哉「祖母が泣いて喜んでくれました」 連続テレビ小説初出演への意気込み【連続テレビ小説「風、薫る」インタビュー】

ドラマ2026年4月11日

  -シマケンが「良き相談相手」となるりんとの関係について教えてください。  シマケンとりんの2人のシーンには、独特の空気感が漂っています。りんの家族や親友の槇村太一(林裕太)が一緒のシーンはテンポよく進むのに、りんと2人きりになると、お互 … 続きを読む

早乙女太一「“劇団朱雀”という新たなジャンルを作るような気持ちで」早乙女友貴「お祭りを楽しむような感覚で」豪華ゲストと共に3年ぶりの公演に挑む 劇団朱雀「OMIAKASHI」【インタビュー】

舞台・ミュージカル2026年4月9日

-お話からは劇団朱雀が常に進化を続けている様子が窺えますが、大衆演劇の伝統を大切にしつつ新しい演目を作り上げていく上で、心掛けていることはなんでしょうか。 太一 僕が舞台を作る上で最も大切にしているのが、その点です。当初は、「これを変えてし … 続きを読む

page top