【映画コラム】夏の日の少年たちが頑張る映画『ベスト・キッド:レジェンズ』『蔵のある街』『海辺へ行く道』

2025年9月1日 / 08:00

『海辺へ行く道』(8月29日公開)

(C)2025映画「海辺へ行く道」製作委員会

 瀬戸内海の海辺の町でのんきに暮らす14歳の高校美術部員・奏介(原田琥之佑)。この町はアーティスト移住支援を掲げ、怪しげなアーティストたちが往来している。奏介とその仲間たちは、演劇部に依頼された絵を描いたり、新聞部の取材を手伝ったりと、忙しい夏休みを送っていた。そんな中、奏介たちにちょっと不思議な依頼が飛び込んでくる。

 三好銀の人気漫画「海辺へ行く道」シリーズを、横浜聡子監督が映画化。とある海辺の町(ロケは淡路島)を舞台に、ものづくりに夢中な子どもたちと秘密を抱えた大人たちが織り成す日々を、陽気なユーモアと想像力で描いた群像劇。

 奏介を取り巻く人々に麻生久美子、高良健吾、唐田えりか、剛力彩芽、菅原小春、諏訪敦彦、村上淳、宮藤官九郎、坂井真紀らが顔をそろえる。

 登場人物が皆一風変わっている。何だかジャック・タチ、ウェス・アンダーソン、オタール・イオセリアーニ、ロイ・アンダーソンあたりが好む、ブラックユーモアに満ちたシュールでアイロニカルな世界を、日本の海辺の町で展開させたような感じがした。

 その中で芸術や周囲の人々に対して純粋な心で接する奏介のイノセントぶりが際立つ。原田琥之佑が『サバカン SABAKAN』(22)に続いて“夏の日の少年”を好演している。

(田中雄二)

 

 

特集・インタビューFEATURE & INTERVIEW

ドラマ「惡の華」鈴木福&あの、互いの印象を語る「熱量が一緒だなと…」「こんなにお調子者でボケるとは」【インタビュー】

ドラマ2026年4月21日

―本作では思春期の不安や葛藤、暴走が描かれますが、ご自身の思春期と重ねて考えたことはありますか。 鈴木 中高生の頃は「ぼくは幸せな人間なんだ」と自覚して生きていて、実際に幸せだったので、当時はそういう部分をあまり見ないようにして、きれいな記 … 続きを読む

礼真琴&柚希礼音が宝塚歌劇団退団後、初共演「力を合わせて頑張りたい」 「BOOP! The Musical」【インタビュー】

舞台・ミュージカル2026年4月21日

 礼真琴と柚希礼音が出演する「BOOP! The Musical」が5月27日に開幕する。本作は、1930年代にアメリカで誕生したアニメーションキャラクター「ベティー ブープTM」が、白黒アニメーションの世界から、カラフルで活気あふれる現代 … 続きを読む

【映画コラム】4月前半公開の映画から『俺たちのアナコンダ』『ハムネット』『1975年のケルン・コンサート』

映画2026年4月16日

『1975年のケルン・コンサート』(4月10日公開)  ドイツ・ケルンに住む音楽好きの高校生ヴェラ・ブランデス(マラ・エムデ)は、アメリカのジャズピアニスト、キース・ジャレットの演奏に衝撃を受け、彼のケルン公演を実現させようと決意するが…。 … 続きを読む

風間俊介「人生の中で特別な時間が刻まれる」 鴻上尚史の代表作「トランス」に挑む【インタビュー】

舞台・ミュージカル2026年4月15日

 風間俊介、岡本玲、伊礼彼方が出演する、KOKAMI@network vol.22「トランス」が4月28日から上演される。1993年に初演された本作は、3人の登場人物たちによる妄想と現実が入り乱れた物語。鴻上尚史の代表作のひとつである本作を … 続きを読む

浜辺美波「池松壮亮さんから様々な刺激をいただいています」大河ドラマ初出演で豊臣秀吉の妻・寧々を好演【大河ドラマ「豊臣兄弟!」インタビュー】

ドラマ2026年4月11日

 NHKで好評放送中の大河ドラマ「豊臣兄弟!」(総合 毎週日曜 夜8:00~ほか)。戦国時代、主人公・豊臣秀長(=小一郎/仲野太賀)が、兄の秀吉(=藤吉郎/池松壮亮)を支え、兄弟で天下統一を成し遂げるまでの軌跡を描く物語は快調に進行中だ。本 … 続きを読む

page top