エンターテインメント・ウェブマガジン
柚香 紅子は、「人間ではないし、鬼でもない。でも、人間であって鬼でもある人物」です。心もさまざまな面を持っている多面的な存在で、葛藤や過ちを抱え、自分の行動をコントロールできないときが出てきます。ですが、彼女は壁にぶち当たっても自分自身に問いかけて、必死にもがきながら生きている。鬼の役ではありますが、人間の私たちにも通ずる葛藤や悩みを持っていて、お客さまはとても共感できるのではないかなと思います。鬼というただの架空の存在ではなく、架空でありながら多くの人が持つ感情を共有していただけるような役作りができたらいいなと思っています。
柚香 今回のお役にも女性らしい部分があります。鬼も演じますので、その演じ分けがキーになってくると思います。もちろん、娘時代、母親、妻としての姿を演じる場面もあるので、その難しさもありますが、平安時代の所作であったり、鬼としての動きをどう作っていくのかは、いのうえさんをはじめとした皆さんと一緒に作っていきたいと思います。女性になる、妻、母という新しい自分の芝居の打ち出し方を作っていくのは、新しい1歩だなとも思いますし、それにプラスして、さまざまな面でも作り込んでいきたいと思います。
樋口 私が演じる藤はこの物語の中で唯一の存在として描かれています。鬼である母と、人である父を持つ娘。その葛藤や、そうした立場の子がどのような一生を全うするのかをしっかり考えながら、見てくださっている方々にメッセージをお届けできるように演じたいです。未知なところが多いので、きっと稽古が始まってからたくさんの刺激を受けて作られていくんだろうなと楽しみです。
樋口 どうしましょう。ぜいたくでございます。
樋口 藤は「鬼だから。人だから」といったことは考えず、ただただ愛を受け取っているのだと思いますので、あまり考えすぎない方が良いのだろうなと思います。
樋口 今回、初出演で、カンパニーで最年少でもあります。さまざまなことを吸収し、どんなことにもトライしたいと思います。この期間に私自身も成長できるよう覚悟を持って臨みます。見に来てくださった皆さんが劇団☆新感線の魅力を再確認できる公演になるよう、そして初めての方には新感線を体験していただき、魅力をお伝えできるよう一生懸命頑張ります。
柚香 お伽噺のような世界観と平安の時代の中で、自分にしかできない紅子という鬼の役を作っていくことに「やるぞ」という気持ちが湧いています。キャストの皆さまと初めてご一緒して、お芝居をする中で温かく快活で朗らかな空気感ができあがっており、そうした皆さんとご一緒できることに大きな喜びがあります。これからどのように稽古が進み、自分がどんな壁に当たって悩むのか分かりませんが、良い作品を作るために全身全霊で日々を重ねていきたいと思います。
(取材・文・写真:嶋田真己)
2025年劇団☆新感線45周年興行・初夏公演 いのうえ歌舞伎【譚】Retrospective「紅鬼物語」は、5月13日~6月1日に大阪・SkyシアターMBS、6月24日~7月17日に都内・シアターHで上演。

2025年劇団☆新感線45周年興行・初夏公演 いのうえ歌舞伎【譚】Retrospective「紅鬼物語」
映画2026年9月29日
-おばあちゃん役の風吹ジュンさんとの印象に残ったエピソードがあれば。 とても面倒見のいい方で、何か聞いたら何でも返してくれるし、気を使ってくださいました。本当は僕が気を使わなければいけないのに、風吹さんの方から、「大丈夫よ。頑張ろうね」っ … 続きを読む
舞台・ミュージカル2026年9月29日
向井理が主演するM&Oplaysプロデュース「ブランク」が、10月3日から開幕する。本作は、2023年に本多劇場で上演した「リムジン」に続き、向井と倉持裕が再びタッグを組んで贈る新作公演。ある弁護士事務所を舞台に、そこで繰り広げら … 続きを読む
ドラマ2026年9月28日
-そんな珠の父・清治は、現代ではありえないほど娘に厳しく接しますね。 厳しい父親の話は、宇野千代さんの著書にも書かれていることです。現代の視点で見るとつらい話ではありますが、当時の家父長制の下では、ああいう側面があったことは事実です。ただ … 続きを読む
ドラマ2026年9月26日
-劇中では、渡部篤郎さん演じる珠の父・清治が強烈な存在感を放っています。珠と清治の関係も物語の重要なカギになりそうですが、2人の関係をどのように捉えていますか。 実際のお父様は、宇野千代さんが「ドストエフスキーの小説に出てくる狂人のよ … 続きを読む
映画2026年9月25日
『ネルソンさん、あなたは人を殺しましたか?』(9月11日公開) ニューヨークの貧しい家庭に生まれたアフリカ系アメリカ人のアレン・ネルソン(ロドニー・ヒックス)は、貧困と差別から抜け出すため18歳で海兵隊に入隊する。1966年、ベトナム戦争 … 続きを読む