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お客さまの声援が聞こえたときですね。自分の中でほんの少し成長したのかなと思えることがやりがいなのかなと思います。それから、先ほど話した自分の心の中の棚に新たな役のフィギュアを飾ったとき。大好きでやりたいと思っていた役のフィギュアを並べると、攻略したという気持ちになれるのかなと思います。
お芝居で「帽子屋になる」というよりは、「ROLLYがやっている帽子屋」でいようと思っています。役者さんは完全に役になりきりますし、作品が変われば全く違う人になりますが、僕は役者ではないのでそういうことができない。僕の好きな俳優さんに岸田森さんという方がいますが、彼はドラキュラのような役を演じるととにかく似合うんです。でも、どの作品に出ていてもそんな空気感があって、彼が出ると途端に変な空気になるんです。僕はそれが好きで。ありがたいことに、僕も出演すると変な空気になると言っていただけるので、それは大事にしたいですね。
もちろん、帽子屋らしさは出したいですが、自然に不自然な感じを出していきたいです。
原作本はすごく難しいと思います。自分は、朗読をやっていますが、読んでいてもクエスチョンマークが浮かぶところがあるんです。でも、この作品はすごく分かりやすく作られているので誰にでも見やすい作品になっていると思います。
おそらくこの作品を見れば、これがROLLYの帽子屋だなと感じていただけると思いますし、魅力的な帽子屋を演じたいと思っております。この作品で、僕のことをこれまでよりもほんの少し好きになってくれたらうれしいです。
(取材・文・写真/嶋田真己)
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