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私自身、大きな震災を経験したことがないので、震災に関する部分については、丁寧に演じなければ、と監督やスタッフの皆さんと話し合い、色々な資料を拝見したり、当時、現地で取材された記者の方のお話を伺ったりしました。ただ、実際に演じる上では難しさも感じています。
劇中に「何となくみんなが悲しそうにしていた」「うちは覚えてないんだよね」というせりふもあるように、震災当時、結は6歳です。6歳の女の子が、どれくらい当時のことを覚えているのか、難しいところがあって。実際に6歳で震災を経験した方のお話を伺ってみると、うっすら覚えているくらいだったり、「避難所で友だちと一緒に生活するのが新鮮で、最初は楽しいと思った」ということもあったりすることがわかってきました。でも同時に、当時の惨状や家が崩れた風景は忘れられず、記憶に残っている部分もあるらしくて。
その上、実際に震災を経験した方々が、当時のつらい記憶をフラッシュバックさせないように心がけながらも、「うそをついてはいけない」という思いもあって。しかも、寄り添うことは大事ですが、だからといって皆さんも哀れんでほしいわけでもないでしょうし…。そんなふうに、自分の中でいろんな葛藤がありつつも、「前を向いて、生きていかなければ」という思いのこもったせりふの一つ一つを重く受け止めながら演じています。
常にみんなが楽しくいられることが一番なので、できるだけ現場は明るく盛り上げていきたいです。といっても、それは自分が好んでやっていることなので、特に「頑張っている」「努力している」という意識はありません。私自身、NHKのドラマに出演させていただくのは初めてなので、最初は不安がありました。でも、スタッフの皆さんがいつも温かく迎えてくださるおかげで、楽しく撮影に臨むことができています。そういう現場の空気感は、最後まで変わらずにいけたらと思っています。
(取材・文/井上健一)

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