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気さくで親しみやすいすてきな方です。伊藤さんのお兄さん(お笑いコンビ”オズワルド“の伊藤俊介)が僕たちのグループ(BE:FIRST)を応援してくださっている話や、沙莉さんのファンの僕の母が舞台を見に行った話などで、初日から盛り上がりました。プライベートな話も気軽に聞いてくださいますし、とても優しいお姉さんです。もちろん、素晴らしい俳優なのは、言うまでもありません。驚いたのは、直前まで前室(撮影時の待機場所)で笑いながら話をしていても、本番になった途端、号泣するお芝居をされるんです。物語の前後の状況がないまま、いきなり泣く場面から始まっても見事なお芝居をされるその姿に、いつも圧倒されています。
花江(森田望智)さんの息子の直人と直治(を演じる子役)の2人に毎回、「直明兄ちゃん、食堂に行こう」と誘われるのですが、3人とも坊主頭で身長差もあるので、並んで食事している姿をはたから見ると、ちょうど携帯電話の受信状態を示すアンテナマークのようになるんです。しかも、気が付くと全員同じカレーを食べていて、まるでショートコントだなと(笑)。毎日のように坊主頭3人で食堂にいるのが話題になってしまったらしく、注目されるのがちょっと恥ずかしいですね(苦笑)。でも、僕は元々子ども好きで、子どもの頃の将来の夢が幼稚園の先生だったので、みんな可愛くて、一緒にいて楽しいです。
人間の泥臭い部分や矛盾した部分を見事に落とし込み、きれいごとではない人間味のある物語になっていますよね。作品に込められたテーマも現代に通じるものがあり、ご覧になっている方が自分のこととして捉えられるので、皆さんが共感されるのではないでしょうか。
「生理のおじさんとその娘」も含め、僕の中では「挑戦的な脚本を書かれる方」という印象です。しかも、挑戦的でありながら、視聴者の共感を得られるように書かれるところが、すごいなと。さらに、専門知識も必要なはずなので、以前、ご本人に伺ってみたところ「勉強しながら何とか書いています」とおっしゃっていて。でも、勉強したばかりの知識を基に書かれたとは思えないほど、素晴らしい脚本なので、毎回驚かされています。
少し先になりますが、直明が、それまで全面的に認めていた寅子に反論するシーンがあります。その後の寅子の人生を左右する重要なシーンで、僕がずっと語り掛けるのですが、伊藤さんと2人だけで撮影に臨み、いい緊張感の中で演じることができました。監督や現場を見学していた芝居に厳しい事務所の方も、「いいシーンだった」と本気でほめてくださったので、僕もオンエアを楽しみにしています。
昭和の時代を舞台にした物語ですが、現代とリンクする部分も多く、さまざまな問題について考えさせられると同時に、コミカルな場面も多いので、気軽に楽しんでいただけると思います。その中で寅子のそばにいる直明がどんなふうに成長していくのか、ぜひ見守っていてください。
(取材・文/井上健一)

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