野間口徹、NHKドラマ初主演!VR世界を舞台にした異色のラブストーリーは「自分に近すぎる役で、圧倒的に難しい」夜ドラ「VRおじさんの初恋」【インタビュー】

2024年3月4日 / 04:00

-そういう難しい役を引き受けた理由は?

 信頼する吉田(照幸)監督が演出として参加していたことが、お引き受けした大きな理由です。

-吉田監督は、連続テレビ小説「あまちゃん」(13)や大河ドラマ「鎌倉殿の13人」(22)などの話題作を手掛けてきた方ですね。

 吉田監督は、僕が2008年の「サラリーマンNEO Season3」に出演させていただいた頃からお世話になっている方で、常にチャレンジする課題を与えてくださるんです。あるドラマに出たときは、「役が二つあります。どちらをやりますか」と聞かれ、一方を選んだら、「それを選ぶと思っていました」と僕の考えを見透かしたようにおっしゃって。あるいは、僕が何か疑問に思ったことを尋ねると、即答してくださるんです。つまり、僕が悩むことについては、先回りして考え、答えを出しているわけです。そんなことから、全幅の信頼を置いている方なので、吉田監督に身を預ければ、正しく導いてくれるだろうと。

-直樹のアバター“ナオキ”を演じる倉沢杏菜さんと、ナオキがVR世界で出会う美少女アバター“ホナミ”を演じる井桁弘恵さんの印象は?

 撮影前に僕からお願いして、お二人と台本の読み合わせをやらせていただきました。そのとき、監督や僕の要望を伝えたら、すぐに反応が返ってきたので、お2人ともとてもクレバーな女優さんだなと。現場でも、相手のことを考えながらお芝居してくれるので、とても助かっています。ナオキ役の倉沢さんとは、ギャップが生じないように、現場でも「この部分はこう読みたいんですけど、どうですか」と、常にすり合わせながらやっています。

-座長として、現場で心掛けていることは?

 主演だからといって特別なことはしていませんが、普段から周囲がものを言いづらい人間にはならないように心掛けています。監督はもちろん、カメラマンや美術部など、さまざまな部署の皆さんが「こうしてみたら」と提案してくださるアイデアを、漏れなく拾えるようにしたいと思っているので。また、昔から大事しているのが、自分が気持ちよく仕事をするためには、まず周りの人を気持ちよくしなければ、ということ。その点でまずは、スタッフの皆さんは、お名前で呼ぶようにしています。やっぱり皆さん、「衣装さん」、「メイクさん」と職種で呼ばれるよりも、名前で呼ばれた方が気持ちいいでしょうし。それが結果的に、スムーズな仕事にもつながりますし。

-野間口さんの考える作品の魅力は?

 まずはタイトル通り、「おじさんの初恋」を描いた物語が面白いですよね。また、僕自身もそうですが、VRになじみの薄い方にとっては、こういう世界があると知ることができる楽しみもありますし。ホナミの“中の人”が登場する中盤以降はグルーヴ感が増し、VRと現実の間を行き来しながらドラマチックなことが次々と起きるので、どんどん面白くなっていくと思います。ぜひご期待ください。

(取材・文/井上健一)

(C)NHK

  • 1
  • 2
 

特集・インタビューFEATURE & INTERVIEW

千賀健永、頭が良くてゲームが上手な弟に「かわいい復讐心はありました」【インタビュー】

ドラマ2025年7月7日

 トリンドル玲奈が主演するドラマ「レプリカ 元妻の復讐」が、7日23時6分からテレ東系で放送がスタートする。本作は原作・タナカトモ氏、作画・ひらいはっち氏による同名漫画を映像化。整形して別人として生きる主人公・伊藤すみれ(トリンドル)が、人 … 続きを読む

安田顕「水上くんの目に“本物”を感じた」水上恒司「安田さんのお芝居に強い影響を受けた」 世界が注目するサスペンスで初共演&ダブル主演「連続ドラマW 怪物」【インタビュー】

ドラマ2025年7月5日

-そのほか、撮影を通じて特に印象に残ったことがあれば教えてください。 安田 撮影が終盤に差し掛かった頃、原作者のキム・スジンさんにお目にかかる機会があったんです。キム・スジンさんは、それぞれのキャラクターに、ものすごく細かいバックボーンを作 … 続きを読む

TBS日曜劇場「19番目のカルテ」が7月13日スタート 新米医師・滝野みずき役の小芝風花が作品への思いを語った

ドラマ2025年7月5日

-松本さんとは初共演ですね。現場での印象は?  「はい、行くよ!」って声をかけて引っ張っていってくださる兄貴肌です。スタッフの皆さんとも積極的にコミュニケーションを取っていらっしゃる姿も見ますし、松本さんの存在で撮影現場全体が活気づいている … 続きを読む

南沙良「人間関係に悩む人たちに寄り添えたら」井樫彩監督「南さんは陽彩役にぴったり」期待の新鋭2人が挑んだ鮮烈な青春映画『愛されなくても別に』【インタビュー】

映画2025年7月4日

-陽彩はいわゆる“毒親”の母と2人で暮らすうち、自分の人生に期待を持てなくなってしまった人物です。そういう役と向き合うお気持ちはいかがでしたか。 南 陽彩にとって、親や家族は、居場所であると同時に、自分を縛る呪いのようなものでもあったと思う … 続きを読む

紅ゆずる、歌舞伎町の女王役に意欲「女王としてのたたずまいや圧倒的な存在感を作っていけたら」【インタビュー】

舞台・ミュージカル2025年7月4日

 2019年に宝塚歌劇団を退団して以降、今も多方面で活躍を続ける紅ゆずる。7月13日から開幕する、ふぉ~ゆ~ meets 梅棒「Only 1,NOT No.1」では初めて全編ノン・バーバル(せりふなし)の作品に挑戦する。  物語の舞台は歌舞 … 続きを読む

Willfriends

page top