Ryuji(佐藤流司)、バンド活動に「支えられている」 「何もない」ことを書いたデジタルシングル「無」リリース【インタビュー】

2024年2月5日 / 18:00

-ライブでどう歌われるのかも楽しみです。ライブといえば、東名阪のツアーが発表されました。今回のツアーに向けての意気込みを教えてください。

 前回のツアーは、5周年のツアーだったので1stアルバム、2ndアルバム、3rdアルバムというようになぞっていくというコンセプチュアルなライブになっていました。今回は、そうしたことは考えずに、かっこいいセットリストを組めたらと思います。毎回、今回はどうだということはあまり考えてないんですよ。いつも通りやるだけ。今までもずっと100%を出し続けてきたし、今回も100%を出し続けるというのが目標です。

-The Brow Beatとしては、昨年5周年を迎えて、6年目がスタートしました。バンドとしては、どんな5年間でしたか。

 変わらずに自分がやりたい音楽をやって、自分がかっこいいと思う音楽を作り続けて、ライブをし続けて、ここまで応援していただけた。非常にすばらしい5年間だったなと思います。

-この5年間で、ご自身の中で変わったところはありますか。

 喉が強くなったとか、高音がもう少し出るようになったということはありますが、それ以外はあまりないような気がします。ただ、バンドには精神面ですごく助けられているとは感じています。自分の中に抱えている怒りや不平不満をこのバンドの曲に乗せて表現して、それを大声で歌うことができるというのは、すごく助けになります。しかも、それに共感してくださる方がいる。支えられている気がしています。

-歌に乗せるからこそ、ストレートに気持ちが乗るのでしょうか。例えば、脚本を書くなど物語を作るということでも思いは乗せられると思いますが、それはバンドや歌とはまた違うものですか。

 そうですね。全てがそうだとは思いませんが、脚本のメソッドとしては、自分の持論を敵役に話させて、それを正義の味方に論破されるというのが大事らしいんですよ。なので、そう考えると、脚本では自分と自分がけんかしないといけないので、ストレートに気持ちを伝えるというのはまた違うかもしれません。

-The Brow Beatとしての今後には、どのような思いがありますか。

 今回のシングルに限らずですが、しっかりとたくさんの方に聞いてもらうことが音楽においては大事かなと思います。音楽は聞いてもらわないと成立しないですから。なので、そういう機会を多く作れればと思います。ライブは、俺にとっては「還元」だという思いがあります。ライブは応援してくださる皆さまに感謝の気持ちを伝える場だと思っているので、その思いをしっかり伝えられればいいなと思います。

-ところで、「無」をリリースした1月17日はRyujiさん29回目のお誕生日でもありました。今年は20代最後の1年になりますが、何かやりたいことはありますか。

 ほんとにないんですよね。お芝居でもいろいろな経験をさせていただいていますし、できてしまっているから、今さらやりたいことはないですが、でも、今年はもっとファンの方と触れ合えるタイミングを作れればいいなとは思っています。

-今年はどんな1年になりそうですか。

 新しいことと、今まで通り続けられることがあって、かなりバランスのいい1年になる気がします。

-30代に向けて、楽しみにしていることはありますか。

 楽しみではないですが…本当にちゃんと節約したいなと思っています(笑)。自分の首を絞めまくってるんで(笑)。

-ちなみに、子どもの頃にイメージしていた通りの20代になっていますか。

 かけ離れていますね。ハリウッド映画に出ているくらいのイメージでしたから。そううまくはいかないもんでした(笑)。ただ、本当にありがたいことに、今も驚くくらいたくさんの方に応援していただいていて満足しています。

-最後にファンの方にメッセージをお願いします。

 最近は分かりやすい曲がトレンドだと思うので、あえて分かりづらい歌詞で、一昔前のようなギターのリフから始まるという楽曲を聞いてもらえればと思います。マイナーコードで聞けば聞くほどテンションが落ちていくような曲ですが、それを楽しんでもらえたらいいなと。明るい曲はいろいろなアーティストさんが歌っていますが、テンションを落としたい時もあると思うんですよ。ちょっと落ち込んでいる時に、落ち込める曲を聞きたい。そんな時に聞いてもらえたらと思います。

 The Brow Beat第1弾デジタルシングル「無」が配信リリース。The Brow Beat Live Tour 2024は5月9日に大阪BIGCAT、5月10日に名古屋ReNY limited、5月12日・13日に都内・Zepp Shinjukuで開催。The Brow Beat “The Five Senses” LIVE DVDが4月1日に発売決定。2月19日23時59分までオフィシャルストアで予約受け付け中。

The Brow Beat “The Five Senses” LIVE DVDジャケット写真

 

  • 1
  • 2
 

特集・インタビューFEATURE & INTERVIEW

原田琥之佑「この映画は、何でもあるけど、何にもないみたいなところが一番の魅力だと思います」『海辺へ行く道』【インタビュー】

映画2025年8月26日

-同年代の共演者とはアドリブでやり取りをしたこともありましたか。  奏介がテルオたちと大きなオブジェを作るシーンがあって、映画のスピードはずっとゆっくりなのに、あのシーンだけ会話のスピードが速くなるんです。そこで結構アドリブを入れたんですけ … 続きを読む

上田竜也&橋本良亮、舞台初共演を通して「絆はより強固になる」 音楽劇「謎解きはディナーのあとで」【インタビュー】

舞台・ミュージカル2025年8月26日

-皆さんの歌唱シーンもあるのですか。 橋本 それはもちろん、ちょくちょくあります(笑)。歌います。アンサンブルの方と一緒に歌うシーンもありますが、ミュージカルではないんです。バックに流れていて、それに合わせて芝居していくという形だと思います … 続きを読む

青山貴洋監督「問診シーンが最大の課題に」日曜劇場『19番目のカルテ』【インタビュー】

ドラマ2025年8月25日

 また、原作から得た気付きも大きいという。「原作には、読者の感情を揺さぶる瞬間が描かれています。それがどこにあるのかを探りながら、ドラマにもそのエッセンスを取り入れるようにしています」。  原作の短編では、百々がさまざまな医療機関を受診して … 続きを読む

中園ミホ 連続テレビ小説「あんぱん」は「やなせたかしさんが書かせてくださった」執筆を終えた脚本家が物語を振り返る【インタビュー】

ドラマ2025年8月22日

 NHKで好評放送中の連続テレビ小説「あんぱん」。『アンパンマン』を生み出したやなせたかしと妻・暢の夫婦をモデルにした柳井のぶ(今田美桜)と嵩(北村匠海)夫婦の戦前から戦後に至る波乱万丈の物語は、いよいよクライマックスが近づいてきた。このタ … 続きを読む

森田剛「戦争と背中合わせの世界であるということは今も変わらない」 19世紀を代表する未完の戯曲に挑む パルコ・プロデュース 2025「ヴォイツェック」【インタビュー】

舞台・ミュージカル2025年8月22日

-本作は、19世紀を代表する未完の戯曲です。そうした作品を今、上演する面白さや魅力はどう感じていますか。  自分は与えられた役を生きることに集中したいと思います。ただ、今も昔も、みんなそれぞれに傷ついて、それを隠して生きていると思います。戦 … 続きを読む

Willfriends

page top