「何か人の心を動かせるきっかけになったらいいなと祈っております」 小芝風花『レディ加賀』【インタビュー】

2024年2月6日 / 08:00

 石川県の加賀温泉を盛り上げるために結成された旅館の女将たちによるプロモーションチーム「レディー・カガ」から着想を得て、タップダンスで温泉街を盛り上げる女将たちの姿を描いた『レディ加賀』が、2月9日から全国公開される。本作で、タップダンサーを目指して上京したものの夢破れ、実家の旅館に戻って女将修行に励む主人公の由香を演じた小芝風花に話を聞いた。

小芝風花(スタイリスト:成田佳代/ヘアメーク 竹下あゆみ) (C)エンタメOVO

-まず、先日この映画の舞台となった石川県を中心とした大きな地震がありました。映画の中でも「加賀温泉は3度の危機を乗り越えた」というせりふがありましたが、今度の震災で、別な意味を持つ映画になったと思いますが、いかがでしょうか。

 撮影をしている当時は、まさかこんなに大きな地震が石川県で起きるとは思ってなかったので…。でも撮影時に、地元を盛り上げたいという思いから、「レディー・カガ」という活動をされている方たちの強さを感じましたし、どんな状況でも折れずに戦う女将さんの姿も見てきたので、強さを持った県民性だと感じました。今回はオール石川ロケで、景色も地元の人たちの人柄もすごくすてきな場所だったので、1日も早く元の石川に戻ってほしいと祈るばかりです。過去にいろいろな危機を乗り越えたように、今回も何とか頑張っていただきたいと思いますし、この作品が少しでも力になれたらと思います。石川県以外の方にも見ていただいて、何かできることを考えられるような作品になったらいいなと思います。

-では映画の話に移りますが、最初に脚本を読んだ印象は?

 すごく強さを感じたのと、加賀友禅を着ながらタップを踏むという、和と洋との組み合わせがとてもすてきだなと思いました。

-実際に演じてみて、難しかった点や、気を付けた点はありますか。もちろんタップが一番大変だったと思いますが…。

 私の役は、タップダンサーを目指して上京した役で、踊れることが必須だったので、撮影の9カ月ぐらい前から必死にタップの練習をしました。衣装の着物は、着物クラブの皆さんが、ボランティアで加賀友禅を貸してくださって、着付けもしてくださいました。打ち合わせの段階で、着物でタップが踊りやすいようにと、すごく工夫もしてくださいました。普通は、着物を着たら優雅でおしとやかに歩きたいところですけど、今回はすごく激しいタップを踊るので、着物を着て踊ることに罪悪感がありつつも、着物の新たな可能性を感じたりもしました。

-タップダンスの場面は、スタンドインなしで全て小芝さんが踊ったのでしょうか。

 足元だけはプロの方にではなく、全部自分で踊っています。ほかの皆さんも自分で踊っています。タップに挑戦するのは初めてだったので、めちゃくちゃ練習をしました。他の作品が入るとレッスンに行けなかったりしたので、レッスンで習ったことは次のレッスンまでには絶対にクリアするということを自分の課題にして、毎日家で練習をしていました。

-以前、「妖怪シェアハウス」の時に、「コメディエンヌと言われるのは、すごくうれしい」と聞きました。今回もちょっとコミカルな要素がありましたが、演じる上で気を付けたことはありましたか。

 私は、割と振り回される役が多いので、相手のお芝居をちゃんと受け取れるようにしています。「お芝居はキャッチボールだ」と先輩方に教えてもらってきたので、それを強く意識しています。今回は、(森崎)ウィンくんの役がかなり癖のある役だったので、ちょっと引いているというか、私の役的には、コメディーということはあまり意識しませんでした。夢に破れてふらふらしている、どこにでもいるような女の子を演じるという感じでした。

-今回はオール石川ロケだったそうですが、最近、地方を舞台にした映画が増えてきたと思います。ロケも含めて、こうした映画についてどう思いますか。

 舞台になる県が限られていると、映画の中でその県のいろんな場所に行きますよね。すると「こんなすてきな景色のところがあるんだ」と知って、そこに行きたくなるじゃないですか。今回もすごくアーティスティックな橋が出てきたりして、映画を見て、「ちょっと行ってみたいかも」と思えるのも、地方作品のいいところだと思います。それで観光客が増えて栄えたら、いいこと尽くしだなと。

 
  • 1
  • 2

関連ニュースRELATED NEWS

特集・インタビューFEATURE & INTERVIEW

三山凌輝、「愛の不時着」でミュージカル初挑戦 「これまでのパフォーマンスの集大成でもある」【インタビュー】

舞台・ミュージカル2026年5月3日

 元BE:FIRSTのメンバーで、朝の連続テレビ小説「虎に翼」でヒロインの弟役を演じて話題を集めた三山凌輝が、ミュージカル「愛の不時着」でミュージカル初主演を果たす。韓国の財閥令嬢と朝鮮人民軍軍人の国境を超えた愛を描いた本作は、2019年か … 続きを読む

「豊臣兄弟!」第16回「覚悟の比叡山」“守られる側”の農民から“守る側”の侍になった小一郎と藤吉郎の覚悟【大河ドラマコラム】

ドラマ2026年4月28日

 NHKで好評放送中の大河ドラマ「豊臣兄弟!」。戦国時代、主人公・豊臣秀長(=木下小一郎/仲野太賀)が、兄・秀吉(=木下藤吉郎/池松壮亮)を支え、兄弟で天下統一を成し遂げるまでの軌跡を描く物語は快調に進行中。4月26日に放送された第16回「 … 続きを読む

ゆうちゃみ「るり子が現実にいたらめっちゃ親友になれそうやなっていう感じでした」『アギトー超能力戦争ー』【インタビュー】

映画2026年4月28日

 仮面ライダー生誕55周年記念作『アギトー超能力戦争ー』が4月29日から全国公開される。本作で主要キャストの1人である葵るり子を演じたゆうちゃみに、映画初出演への思いなどを聞いた。 -出演が決まった時の心境は?  「マジ、ドッキリ?」みたい … 続きを読む

千葉雄大、「映像の人」「舞台の人」という「垣根をなくしたい」 友近と挑む二人芝居・リーディングドラマ「老害の人」【インタビュー】

舞台・ミュージカル2026年4月25日

 内館牧子によるベストセラー小説『老害の人』が、リーディングドラマとして舞台化される。出演者は、友近と千葉雄大の二人だけ。登場人物のすべてを、二人が自在に演じ分ける。  物語の主人公は、小さな玩具屋を大企業に育てた元社長の福太郎。老いてなお … 続きを読む

小手伸也、「映像ではテンションの7割しか出していない」 リミッターを解除して臨む舞台初主演作「コテンペスト」

舞台・ミュージカル2026年4月25日

 小手伸也が舞台初主演を務める「俺もそろそろシェイクスピア シリーズ『コテンペスト』」が、6月27日から上演される。公演に先立ち、小手が取材に応じ、本作への思いを語った。  本作は、シェイクスピアの最後の作品「テンペスト」の設定を現代に置き … 続きを読む

page top