片寄涼太「いろいろな可能性を模索していきたい」 20代最後、そして30代に向けてのこれから【インタビュー】

2024年1月26日 / 08:00

ー演じられる役について教えてください。

 黄斬は二手三手先を読めるような感覚の持ち主で、戦いもすごく強くて、素早いキャラクターなんですが、その反面、戦いや争い事が本当に必要なのかという疑問を抱えてもいます。自分が国の主ということにどこかふに落ちないまま、みんなで仲良くできるのがいいんじゃないかと思っていて、ある意味で戦国武将っぽくないキャラクターなのかなと思っています。そういうところで共感しますし、だからこそ決断した時の強さがあるので、僕自身を投影した時にも、これを成し遂げたいと決めた時の強さみたいなものが黄斬を通して表現できたらいいなと感じています。

ー舞台出演について、準備しておこうと考えていることがありますか。

 もう稽古しかないので、それが本当に準備かなという気はしています(笑)。体調面では、稽古や本番で体力の回復が追いつかないと思うので、とにかく食事を大切にしています。今年に入ってから、タンパク質を多めにして、しっかり炭水化物も取ってというのをすごく意識していて、普段よりも食事量は増やした方がいいかなと考えています。

ー初座長としての意気込みを教えてください。

 僕が一番舞台の経験もなければ、殺陣の経験もないというのは周知の事実で仕方がないことなので、そういう部分で引っ張って行くのは限界があると思っています。それよりは僕自身がどういう姿勢でこの作品に臨んで、この作品を通してどう成長して、その先に座長であったということの答えが見いだせるような姿をめざしていけたらと考えていますし、座長として自分なりのやり方で頑張れたらいいなと思います。

ー作品のキャッチコピーに「天下は夢となる」とありますが、何かで天下を取りたいことはありますか。

 天下というほどではないですけど(笑)、個人的には今年から何か勉強を始めたいなと考えています。資格や検定とかそういったもので一つ高みをめざしたいです。今、考えているのは英語の検定です。どういうお仕事につながるかは分らないですけど、よりグローバルな時代に進んでいく中で、自分の中でも色んな国の方とつながれるツールとして英語を鍛えられたらいいなという思いもあります。

ー次の誕生日(8月29日)で30歳になりますが、20代最後と30代に向けての思いや目標を教えてください。

 20代を振り返ると、20代ではなかなか経験できないようなことを体験させていただいたり、さまざまな景色を見させていただいたというのが一番にあります。予想していた以上のいろいろな瞬間に出会えた本当に恵まれた20代でした。特に20代で印象に残っていることを挙げるとすれば、グループとしても2年間ドームツアーをやらせてもらったのは、なかなかないことだったと思っています。それと、個人的にも中国大陸での仕事が増えて、また違う国で僕のことを知ってくれるという方が増えたのも想像以上のことでした。

ー30代に向けてどう考えていますか。

 自分が表に立って、グループやアーティストとして色々な音楽とかを表現していくことはもちろんですが、20代の中でもやらせてもらいましたが、本を出させてもらえたりとか、そういう自分が表に出てなくてもできることとかも色々あるだろうなと考えています。自分がこれからまた30代で積み上げていくものの中で、そういういろんな可能性を模索していけたらいいなと思っています。もちろん表に出たくないという意味ではないですよ(笑)。自分が出ながらも、プロデュース業だったりとか、作品を書いてみたりとかいろんなことができるような気はしているので、そういうものも積み上げていくような30代を今は想像しています。

ー本作でEXILE HIROさんが企画・プロデュースを務めているようなことも?

 そこまで大きなものじゃなくてもいいんですが、自分がお芝居の経験をしてきたからこそ脚本を書いてみるとか面白いかもしれないですし、そういういろんなことができたらいいなと思っています。

ー最後に本作へかける意気込みをお願いします。

 2024年という新しい年が始まって、新しいことを経験させてもらえるというのはめちゃくちゃありがたいと感じています。この経験を経て、また自分のこの先をより切り開くような、そんな気持ちで臨めたらいいなと思っています。

(取材・文・写真/櫻井宏充)

 舞台「HiGH&LOW THE 戦国」は、2024年1月29日~2月25日に都内・THEATER MILANO-Zaで上演。

 

舞台「HiGH&LOW THE 戦国」

  • 1
  • 2
 

特集・インタビューFEATURE & INTERVIEW

長尾謙杜「僕らの距離の縮め方が、役とリンクした」當真あみ「長尾さんは現場を明るく盛り上げてくれました」切ないラブストーリーで初共演『おいしくて泣くとき』【インタビュー】

映画2025年4月7日

-この作品は長尾さんの劇場映画初主演作ですが、その点について意識したことはありますか。 長尾 特別に意識したことはなかったです。安田顕さんを始め、キャストの皆さんは先輩方が多かったですし、スタッフの皆さんも、僕より年齢も経験も上の方ばかりで … 続きを読む

市原隼人 演じた鳥山検校は「一生忘れられない役になりました」【「べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~」インタビュー】

ドラマ2025年4月6日

-というと?  クランクイン前、視覚障害支援センターに伺い、視覚に障害をお持ちの方に「目が見えない分、他の感覚が研ぎ澄まされていく」というお話を伺ったんです。衣擦れの音や声のトーンだけで、人の気持ちが理解できるようになるんだそうです。鳥山検 … 続きを読む

香川照之「僕の中では6人全員にモデルがいました」「連続ドラマW 災」【インタビュー】

ドラマ2025年4月4日

-なるほど。  でも、同一性というのは非常に厄介で、これは本当に同じ人なのかという疑問を持つわけです。本当は同一人物じゃないけど、それをメタファーとして見せているだけなのかもしれないし、もっと高尚に考えれば、その存在自体が本当にいるのかどう … 続きを読む

【週末映画コラム】壮大な“時間旅行”を定点観測で描く『HERE 時を越えて』/チームワークを旨とした戦争冒険映画『アンジェントルメン』

映画2025年4月4日

『アンジェントルメン』(4月4日公開)  第2次世界大戦下、イギリスはナチスの猛攻により窮地に追い込まれていた。特殊作戦執行部に呼び出されたガス少佐(ヘンリー・カビル)は、ガビンズ“M”少将とその部下のイアン・フレミングから、「英国軍にもナ … 続きを読む

草笛光子「老女がはちゃめちゃな、摩訶不思議な映画ですから覚悟してご覧ください(笑)」『アンジーのBARで逢いましょう』【インタビュー】

映画2025年4月3日

-松本動監督の演出について、また寺尾聰さんら共演者の印象をお願いします。  松本監督とは初めてでしたが、私の問い掛けにも親切に細かく答えてくれました。とにかく自由にやらせてもらいました。寺尾聰さんは、昭和49年のドラマ「天下のおやじ」で寺尾 … 続きを読む

Willfriends

page top