高島礼子「何にでも挑戦していきたい」 年齢を重ねた今だからこそ感じる、仕事の楽しさ【インタビュー】

2024年1月20日 / 08:00

 北条司の伝説的人気漫画「CAT’S♥EYE」を岩崎う大の脚本、河原雅彦の演出・共同脚本で舞台化する、明治座創業150周年ファイナル公演 舞台「メイジ・ザ・キャッツアイ」が2月6日から開幕する。物語の舞台を明治時代に置き換え、美術品を盗む三姉妹・怪盗キャッツアイの物語が描かれる本作で、美人三姉妹に扮(ふん)するのは、藤原紀香、剛力彩芽、高島礼子。長女・泪を演じる高島に公演への思いや泪役について、さらには今年、還暦を迎えることへの思いなどを聞いた。

高島礼子 (C)エンタメOVO

ーこの作品に出演が決まった時の率直なお気持ちを聞かせてください。

 明治座さんに出演させていただくことも久しぶりですので、お話をいただけたことがとてもうれしかったです。それから、北条さんの作品はドラマ「エンジェルハート」にも出演させていただいていて、緊張感がありながらも楽しく演じさせていただいたので、こうして再び大好きな北条作品に出演できることも幸せです。ただ、「CAT’S♥EYE」は私の中ではもっと若い年齢設定のイメージだったので、私は何役ができるんだろうと。お友達からも「高島さん、何やるの?」と言われるくらいだったので(笑)、泪姉さんをやらせていただけるというのはうれしい反面、緊張感バリバリという感じです。とはいえ、今回は、明治時代を舞台にした半分オリジナルの作品になりますので、堂々と楽しんで、「キャッツアイ」のファンの方たちにも楽しんでいただける作品になるよう頑張りたいと思います。

ー北条作品のどんなところが好きですか。

 北条先生の作品は、ふざけた感じがありながら、女性がみんなかっこいいんですよ。「エンジェルハート」の冴子もめちゃくちゃかっこよくて、本当に演じてみたかった役柄でした。当時は、髪形から何から細かいところまで考えて作品に臨みました。もちろん、(冴羽獠を演じた)上川(隆也)くんも頑張っていたと思いますし、キャストが一致団結して頑張った作品という思い出があります。今回は、紀香ちゃんがカンパニーを引っ張っていってくれると思いますが、ものすごく楽しそうにしているので安心しています。人気のある原作の舞台化はプレッシャーを感じることだと思いますし、私は今でも緊張していて、泪姉さんのイメージを壊さないように、かといってオリジナルなので河原さんの演出を生かしつつ、楽しんでいただけるように頑張りたいです。

ー冴子は演じてみたかった役柄だということですが、泪を演じるイメージはありましたか。

 自分が「CAT’S♥EYE」を見た時には、もう結構いい年齢だったので、もし、演じさせていただけるなら泪しかないとは思いました。ただ、実のところは、愛を演じるのは面白いだろうなと思っています。愛は北条作品の中では、かなり“普通”の女性。きっと演じたら楽しいと思います。

 北条作品の女性は、3パターンの女性をうまく使い分けているようなイメージがあるんですよ。ボーイッシュなタイプとかわいいタイプと賢くてキャリアがあるタイプ。それが明確に出ているのが「CAT’S♥EYE」の3姉妹だと思います。なので、今回もまずはそうしたキャラクターをしっかりと出すことが大切かなと思います。

ー泪を演じる上で、今はどんなところを意識したいと考えていますか。

 う大さんの脚本を読むと、私だけ“まとも”なイメージがあるんですよ。歌って踊って、コメディー的な要素がある盛りだくさんの脚本ですが、その中で、泪はまとも。なので、やりすぎないことで、3姉妹それぞれが光るのかなと思っています。これをやりたい、あれをやりたいというよりは、3人がそれぞれのキャラクターをしっかりと演じることで、3姉妹が光る気がするので、そこは意識したいです。

ーところで、麗しき女泥棒のキャッツアイという設定にちなんで、高島さんが「盗めるなら盗みたい」と思っているものは何かありますか。

 健康かな。今も健康ですが、このままずっと健康でいたいと思います。実は今、一瞬、「若さ」も考えたのですが、私は今が一番幸せなので。このまま人生を楽しむためには、健康が必要ですし、楽しめるだけのエネルギーをキープしていきたいです。

ー実際に、健康でいるために何かしていることはあるんですか。

 睡眠時間をしっかり確保するようにしています。それから、ストレスを溜めないこと。自分では、正直、何がストレスか分からないのですが、感情に左右されてしまうというのはもういい加減卒業したいと思っています。全てにおいてリスペクトされている時代なので、それに見合った精神状態であるなと思います。

 
  • 1
  • 2

特集・インタビューFEATURE & INTERVIEW

【Kカルチャーの視点】家族の情緒が国境を越える、俳優ムン・ソリが語る「おつかれさま」ヒットの理由

ドラマ2025年12月26日

 今年のヒットドラマ、Netflixシリーズ「おつかれさま」。子どもから親へと成長していく女性の人生とその家族を描き、幅広い世代から支持され大きな話題を呼んだ。IU(アイユー)との二人一役で主人公エスンを演じたムン・ソリに、ドラマの振り返り … 続きを読む

田中麗奈「こじらせ男の滑稽で切ない愛の行方を皆さんに見届けていただきたいと思います」『星と月は天の穴』【インタビュー】

映画2025年12月24日

 脚本家としても著名な荒井晴彦監督が、『花腐し』(23)に続いて綾野剛を主演に迎え、作家・吉行淳之介の同名小説を映画化した『星と月は天の穴』が12月19日から全国公開された。過去の恋愛経験から女性を愛することを恐れながらも愛されたい願望をこ … 続きを読む

天海祐希、田中哲司、小日向文世、でんでん、塚地武雅「12年の集大成を見届けてください!」大ヒットシリーズ、ついに完結! 劇場版「緊急取調室 THE FINAL」【インタビュー】

映画2025年12月23日

 2014年1月にスタートしたテレビ朝日系列の大ヒットドラマ「緊急取調室」。たたき上げの取調官・真壁有希子が、可視化設備の整った特別取調室で取り調べを行う専門チーム「緊急事案対応取調班(通称:キントリ)」のメンバーとともに、数々の凶悪犯と一 … 続きを読む

【映画コラム】時空を超えた愛の行方は『楓』『ビューティフル・ジャーニー ふたりの時空旅行』『星と月は天の穴』

映画2025年12月20日

『楓』(12月19日公開)  須永恵と恋人の木下亜子は、共通の趣味である天文の本や望遠鏡に囲まれながら幸せな日々を送っていた。しかし実は本当の恵は1カ月前にニュージーランドで事故死しており、現在亜子と一緒にいるのは、恵のふりをした双子の兄・ … 続きを読む

北香那「ラーメンを7杯くらい食べたことも」天野はな「香那ちゃんのバレエシーンは見どころ」 「ラーメン」と「クラシック・バレエ」が題材のコメディーで共演 NHK夜ドラ「替え玉ブラヴォー!」完成会見

ドラマ2025年12月19日

 12月19日、東京都内のNHKで、1月5日からスタートする夜ドラ「替え玉ブラヴォー!」の完成会見が行われ、主人公・千本佳里奈(ちもと かりな)役の北香那、佳里奈の親友・二木優美(ふたぎ ゆみ)役の天野はながドラマの見どころを語ってくれた。 … 続きを読む

Willfriends

page top