のん「本当に現実世界にもこんな場所があったらいいなと思うような、幸せが詰まった作品」 「ポケモンコンシェルジュ」【インタビュー】

2023年12月29日 / 10:00

 株式会社ポケモンとNetflixによる初の完全新作プロジェクト、Netflixシリーズ「ポケモンコンシェルジュ」が12月28日から配信中。本作は、ポケモンがお客さまとして訪れる南の島“ポケモンリゾート”を舞台に、新米コンシェルジュのハルがポケモンたちのお世話に奔走しながら、本当の自分らしさに気付いていく様子を描くストップモーション・アニメーション。ハルの声を担当したのんにポケモンに対する思いや、作品について聞いた。

コダックとのん

-今回は、ポケモンコンシェルジュのハルの声でしたが、演じる上でどのようなことに気を付けましたか。

 ハルちゃんは、一生懸命で真面目に突き進んでいく、ちょっと不器用なキャラクターですが、好きなポケモンにはとことん甘いという、人間味あふれる面もあるので、いろいろな出来事に一喜一憂するさまがちゃんと表現できるようにと思いました。

-ハルの声を演じる上で、監督といろいろと話したと思いますが、こういう声を出してほしいというオーダーはありましたか。

 まだアニメーションができていなかったので、キャラクターデザインやポケモンリゾートの設計図を見せていただいて、そういう部分を共有した上で、スタジオでやりながら演出していただくという感じでした。

-この企画を聞いた時は、どういう印象を抱きましたか。

 バトルものではなくて、ポケモンが癒やしを求めに来る場所があって、そこで主人公が働いて、ポケモンにいろいろと教えてもらったり、いたずらされたり、癒やされたりというところにリアリティーが感じられて、本当に現実世界にもこんな場所があったらいいなと思うような、幸せが詰まった作品だと思いました。

-以前『この世界の片隅に』(16)の時もお話を聞きましたが、声の仕事は、普段の俳優の仕事とは少し違うと思いますが、のんさんにとって、声の仕事はどういう位置付けになるのでしょうか。

 私の中では、実写の作品を選ぶ時とあまり変わらないです。表現方法はもちろん違うので、演技をするときにどうやるかという部分ではアプローチが変わってきますけど、作品に対する考え方としてはあまり変わらないです。

-ハルとのんさんの見た目がちょっと似ているような感じもしましたが、ご自分ではどう思いますか。

 見た目、似ていますかね? 手足や首がすらっとしているところは似ているかな。そんなわけない(笑)。

-もともとポケモンに興味があったり、接点はあったのでしょうか。

 ポケモン世代なので、ゲームをやり込んでいましたし、アニメとかも見ていました。思い入れも強かったので、今回のお仕事はすごくうれしかったです。ポケモンが大好きで、毎日ポケモンをやっているような子どもでしたから、本当にうれしくて。決まった時はガッツポーズをしました。

-ポケモンの中で好きなキャラクターは?

 今はコダックです。今一番の推しです。特にお尻が好きです。ストップモーション・アニメーションで実態があるコダックが動いて、茂みの中に隠れてお尻だけ出ているとか、その動きやフォルムが本当にかわいくて、ぎゅっと心をつかまれました。

-今はコダックということですが、推しの遍歴はありますか。

 ミュウツーやグラードンとか。かっこいい系ですね。伝説のポケモンに憧れていました。やっぱりバトルをしていると、強そうでかっこいいやつが一番みたいになってきます。

-今回の、カラフルで独特の質感や動きがあるストップモーション・アニメーションについてどう思いましたか。

 ポケモンたちがかわいいし、実在感があっていいなと思いました。本当にリアルに感じられるポケモンたちの世界観がすてきだなと。あとは、美術や空間がすごくおしゃれで、見ていて心地いいなと思いました。撮影現場にもお邪魔しましたが、このサイズ感で撮っているんだとか、映像にこの実在感が表れているなという感動がありました。ポケモンたちは人形なんだけど、今にも動き出しそうな感じがしました。

 
  • 1
  • 2

特集・インタビューFEATURE & INTERVIEW

染谷将太 天才絵師・歌麿役は「今までにない感情が湧きあがってきた」 1年間を振り返る【大河ドラマ「べらぼう〜蔦重栄華乃夢噺〜」インタビュー】

ドラマ2025年12月15日

 NHKで好評放送中の大河ドラマ「べらぼう〜蔦重栄華乃夢噺〜」。“江戸のメディア王”と呼ばれた“蔦重”こと蔦屋重三郎(横浜流星)の波乱万丈の生涯を描く物語も、残すは12月14日放送の最終回「蔦重栄華乃夢噺(つたじゅうえいがのゆめばなし)」の … 続きを読む

「べらぼう」ついに完結! 蔦重、治済の最期はいかに生まれたか?「横浜流星さんは、肉体的にも作り込んで」演出家が明かす最終回の舞台裏【大河ドラマ「べらぼう〜蔦重栄華乃夢噺〜」インタビュー】

ドラマ2025年12月14日

 NHKの大河ドラマ「べらぼう〜蔦重栄華乃夢噺〜」。“江戸のメディア王”と呼ばれた“蔦重”こと蔦屋重三郎(横浜流星)の波乱万丈の生涯を描く物語は、12月14日放送の最終回「蔦重栄華乃夢噺(つたじゅうえいがのゆめばなし)」を持ってついに完結し … 続きを読む

稲垣吾郎「想像がつかないことだらけだった」ハリー・ポッターの次は大人気ない俳優役で傑作ラブコメディーに挑む【インタビュー】

舞台・ミュージカル2025年12月13日

 稲垣吾郎が、2026年2月7日から開幕するPARCO PRODUCE 2026「プレゼント・ラフター」で傑作ラブコメディーに挑む。本作は、劇作、俳優、作詞、作曲、映画監督と多彩な才能を発揮したマルチアーティスト、ノエル・カワードによるラブ … 続きを読む

DAIGO「クリスマス気分を盛り上げてくれる作品なので、『パーシーのクリスマス急行』にぜひ乗車してください」『映画 きかんしゃトーマス サンタをさがせ!パーシーのクリスマス急行』【インタビュー】

映画2025年12月12日

 イギリスで最初の原作絵本が誕生してから80周年を迎えた人気児童向けアニメ「きかんしゃトーマス」の劇場版『映画 きかんしゃトーマス サンタをさがせ!パーシーのクリスマス急行』が12月12日から全国公開された。シリーズ初のクリスマスムービーと … 続きを読む

高橋克典「これは吉良の物語でもあるのだと感じていただけるような芝居をしたい」 堤幸彦「『忠臣蔵』は、演劇的に言えば1丁目1番地的な作品」 舞台「忠臣蔵」【インタビュー】

舞台・ミュージカル2025年12月10日

 元禄時代に実際に起こった仇(あだ)討ちを題材に歌舞伎などで取り上げられて以来、何度もドラマ化、映画化、舞台化されてきた屈指の名作「忠臣蔵」が、上川隆也主演、堤幸彦演出によって舞台化される。今回、吉良上野介を演じるのは、高橋克典。高橋はデビ … 続きを読む

Willfriends

page top