望海風斗が挑む、希代の悪女・イザボー 「必死に生き抜いて、戦い抜く女性を演じたい」【インタビュー】

2023年11月24日 / 08:00

-今、おっしゃった「懐かしい感覚」というのはどんなところに感じているのですか。

 感覚的なものなので、言葉にするのは難しいですが…逆境に立ち向かう姿や、孤独感といったものだと思います。それは、自分の人生を生きているだけでは、出会えない感情や経験です。国を動かすことなんて、普通に生きていたらできないですが、それができるのも、お芝居の面白いところだと思います。

-宝塚時代は男役として活躍されましたが、女性を演じることでの“違い”は感じていますか。

 女性だから、男性だからという戸惑いはあまりないですね。ですが、宝塚を退団してからの2年間は、例えば声やしぐさ、見た目など、男役を演じるときに作っていたものを戻していく作業をしてきたので、少しずつ慣れてきたというところはあります。今回演じるイザボーは、女性であるがゆえの苦しみを持った人物ですが、私自身は女性だということは気にせずに演じていきたいと思っています。

-では、宝塚を退団してからのこの2年で、一番大きな変化は?

 もちろん、演じる役柄が変わったというのは大きな変化ですが、一方で舞台が楽しいなと思って臨んでいるというのは変わらないです。退団後に、もう男役ではないんだから自分を取り戻さなくてはと思い、さまざまなことを経験し、さまざまな役にも出会いましたが、本当の自分は宝塚のときから何も変わっていないと、最近、改めて気付きました。もちろん髪も伸びたし、着ている洋服もまったく違うので見た目的な変化はあると思いますが、そうしたことよりも、より自然体でいられるようになったというのが変化かもしれません。

-今作は2024年1月の公演になります。そこで、少し早いですが、2023年を振り返って、望海さんにとってどんな一年だったのかを教えてください。

 本当にすばらしい1年でした。まず、「DREAMGIRLS」でディーナという、すごく挑戦的な役を演じることができ、大きな壁をみんなで乗り越えた達成感を味わうことができました。その後に、「ムーラン・ルージュ」という大掛かりなミュージカルにも挑戦することができ、それをやり遂げた。自分でも「夢だったんじゃないかな」と思ってしまうような、濃い公演が2つも続いたんですよ。実りのある1年だったなと感じています。

-2024年はどんな一年にしたいですか。

 ずっと言っているのですが、生活リズムを整えたいです(笑)。朝早く起きて、太陽の光を浴びて、夜は0時には寝るという、規則正しい生活をしなければいけないなと思っているのですが、夜になると脳が活性化されてしまって(苦笑)。考え事も夜にした方がはかどる気がして、つい夜更かしをしてしまうんですよ。なので、健康的な生活をめざして、まずはリズムを整えたいと思います。

-最後に、公演を楽しみにしている方にメッセージを。

 とても心強いスタッフ、キャストの皆さまとオリジナルミュージカルを作れるのは本当に幸せなことです。すばらしい作品になるよう、頑張って稽古を重ねてまいりますので、楽しみに待っていていただけたらと思います。

(取材・文・写真:嶋田真己)

MOJO プロジェクト -Musicals of Japan Origin project- ミュージカル「イザボー」

MOJO プロジェクト -Musicals of Japan Origin project- ミュージカル「イザボー」は、2024年1月15日~30日に都内・東京建物Brillia HALL、2月8日~11日に大阪オリックス劇場で上演。

 

  • 1
  • 2
 

特集・インタビューFEATURE & INTERVIEW

渡辺大知「僕が演じた駒井という人物そのものがカメラの役割を果たしています」『道行き』【インタビュー】

映画2026年2月23日

-ある意味、監督の分身みたいな役ですよね。  そうだと思います。監督が実際に住んでいる家で撮影し、監督がこの町に移住して出会った人たちを基に作られた映画なので、監督自身の気持ちやまなざしがそのまま映画になっていると思います。でもそれは、いろ … 続きを読む

吉田恵里香氏「寅子の視点では描けなかったものを、どれだけ描けるか」「虎に翼」スピンオフに込めた脚本家の思い「山田轟法律事務所」【インタビュー】

ドラマ2026年2月23日

-劇中には当時、戦争の犠牲者でありながら、差別的な扱いを受けていた戦災孤児や“パンパン”と呼ばれた体を売っていた女性たちも登場します。脚本執筆に当たっては、改めてリサーチをしたのでしょうか。  一般に、当時生活のために体を売っていた女性たち … 続きを読む

【映画コラム】2月前半の公開映画から『ほどなく、お別れです』『クライム101』『ブゴニア』

映画2026年2月21日

『クライム101』(2月13日公開)  米西海岸線を走るハイウェー101号線上で、数百万ドルの宝石が消える強盗事件が多発。デービス(クリス・ヘムズワース)の4年間にも及ぶ犯行は完璧だったが、犯罪組織からの追跡や警察内部の陰謀、そしてルー刑事 … 続きを読む

【物語りの遺伝子 “忍者”を広めた講談・玉田家ストーリー】(12)道明寺天満宮と歴史の英雄たち ~野見宿禰、白太夫、そして道真~

舞台・ミュージカル2026年2月19日

 YouTubeもNetflixもない時代、人々を夢中にさせた“物語り”の芸があった——。“たまたま”講談界に入った四代目・玉田玉秀斎(たまだ・ぎょくしゅうさい)が、知られざる一門の歴史物語をたどります。     ▼相撲 … 続きを読む

小林聡美、名作ドラマ「岸辺のアルバム」 舞台化は「今の時代も共感できる」【インタビュー】

舞台・ミュージカル2026年2月19日

 小林聡美が主演する舞台「岸辺のアルバム」が、4月3日から上演される。本作は、数々の名作ドラマを世に残した山田太一が原作・脚本を務め、1977年に放送された連続ドラマを舞台化。一見平和で平凡な中流家庭の崩壊と再生を描く。ドラマでは八千草薫が … 続きを読む

Willfriends

page top