エンターテインメント・ウェブマガジン
望海風斗が主演、作・演出を末満健一が務める、新作オリジナルミュージカル「イザボー」が2024年1月15日から上演される。宝塚歌劇団 雪組トップスターとして活躍し、退団後は「ムーラン・ルージュ!ザ・ミュージカル」や「DREAMGIRLS」など数々のミュージカルで活躍している望海。今作では、フランス百年戦争の時代に、国を破滅に導いたとされる悪徳の王妃・イザボーを演じる。望海に公演への思いを聞いた。
望海風斗 (ヘアメーク:yuto/スタイリング:為井真野(KIND) (C)エンタメOVO
演出の末満さんとは今回、初めてご一緒させていただくのですが、稽古を通して肉付けされていく、その過程が見えてくるような脚本でした。きっとそうして肉付けされていった部分が重要になるんだと思います。私自身、脚本を読みながら、イザボーがどのような人物なのか色々と調べましたが、ほとんど良いことが書かれていない人間なんですよ。もちろん、台本にも良いことが書いてあるわけではないですが、周りの登場人物たちの発言からイザボーの内面がうまく引き出されていたので、彼女の人間らしい一面も描かれていくのではないかなと思います。
今から600年ほど前、子どもを産むことが女性の仕事だといわれていた時代に生き、夫が狂ってしまったり、百年戦争でフランスの危機に直面したりする中で、女性という理由で政治から遠ざけられながらも、道を切り開いていった人だと思います。当時は、悪女としてとらえられてしまいましたが、あの時代、あの境遇で、あそこまでできる人はなかなかいないと思います。しかも、それは国や夫を支えるためであって、自分のためではないわけですから。女性の可能性を広げるエネルギーや諦めない強さを持っている女性だと思いました。
イザボーは、他に方法があったのかもしれないけれど、「今、この中で守り抜いていくためにはどうしたらいいのか」を考えて必死だったのではないかなと思います。それは私たちが生きていく上でもあることですよね。例えば仕事でも、問題に直面し、どうにか切り抜けようと必死に対応したけれども、後から考えたらもっと最善の策はあったということは、皆さん経験したことがあると思います。そう考えるとイザボーの必死な姿には、私も共感できますし、きっと皆さんにも共感してもらえるところはあるんじゃないかなと思います。
宝塚歌劇団を退団してから出会った役は、どの役も自分の中では挑戦的だったり、知らない扉を開けていく感覚のある役ばかりでしたが、イザボーには、どこか懐かしい感覚があります。どちらかというと、宝塚時代に自分自身がずっと向き合ってきた人間の底力や、時代を超えても変わらない人間であることの意味を感じさせてくれる役だと思います。なので、いざそうした役に向き合うと、自分の中に眠っている力が活性化できるんじゃないかなと感じています。私自身は悪女を演じようと思っているわけではなく、とにかくあの時代、あの境遇の中で、必死に生き抜いて、戦い抜く女性を演じたい。それが結果として、周りから見たら悪女と言われているだけであって、あえて悪い女性として演じようとは考えずに挑みたいと思います。
ドラマ2025年10月21日
timeleszの橋本将生が主演するドラマ「ひと夏の共犯者」(テレ東系)が毎週金曜深夜24時12分~放送中だ。本作は、大学生の主人公・岩井巧巳(橋本)が、推しのアイドル・片桐澪(恒松祐里)との夢のような同居生活を送るうちに、彼女の中にもう … 続きを読む
ドラマ2025年10月20日
1972年、本土復帰を間近に控えた沖縄で、100万ドルの米ドル札を積んだ現金輸送車が襲われ行方を絶った。琉球警察は本土復帰特別対策室を編成。班長には、警視庁派遣から沖縄に戻って来た真栄田太一が任命される。班員は、同級生でありながら真栄田を … 続きを読む
映画2025年10月17日
伝説の警察犬を父に持つオリバーとそのハンドラーを務める鑑識課警察犬係の青葉一平(池松壮亮)のコンビ。だが、なぜか一平だけにはオリバーがだらしない着ぐるみのおじさん(オダギリジョー)に見えており…。 この奇想天外な設定と豪華キャストが繰り … 続きを読む
映画2025年10月17日
『秒速5センチメートル』(10月10日公開) 1991年、春。東京の小学校で出会った遠野貴樹(上田悠斗)と転校生の篠原明里(白山乃愛)は、互いの孤独を癒やすかのように心を通わせていくが、卒業と同時に明里は栃木に引っ越してしまう。 中学1 … 続きを読む
映画2025年10月16日
世界的に有名な天才浮世絵師・葛飾北斎。その北斎と長年生活を共にし、自らも絵師“葛飾応為”として名をはせた娘・お栄の生きざまを描いた『おーい、応為』が10月17日から全国公開となる。劇中、北斎(永瀬正敏)の弟子の絵師“魚屋北渓”として知られ … 続きを読む