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監督とは初めましてだったんですけど、周りから、とても丁寧に作品を作られる方だと聞いていました。今回は、私が演じた遥海の役が一番難しいっておっしゃってくださって、本番に入る前は、遥海についていろいろ考えたり、語ったり、思いをシェアし合ったりしました。それも、「こういうふうに演じて」じゃないんです。「どう思う。どうしようか。一緒に作っていこうよ」という感じで、ちゃんと私の心の準備ができるまで、信じて待って、見守ってくださいました。それはものすごい愛情で、とても温かいんです。何か母性に近いような愛。この作品のテーマは親子愛でもあるので、監督自身がこの作品の親であり、全部を包んでくださっていたなと思います。そういうすてきな演出をされる方でした。監督ともう1回お仕事をしたいと思う役者さんは多いと思います。
監督の愛情で、すごく温かい作品に仕上がっていると思います。遺産相続と親子愛、家族愛をテーマに描いている作品で、許し合えるからこそ、本当の愛情が生まれるのではないかという希望を提示しています。何か心が癒やされるきっかけになると思うので、親子でもいいですし、お一人でもいいですし、見ていただいて心に刺さったら、ぜひご家族にも薦めていただけたらうれしいなと思います。
(取材・文・写真/田中雄二)

(C)2022「法定相続人」製作委員会
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