「らんまん」宮崎あおい「寿恵子さんがいるから、万太郎は人として生きていられる」 物語を見守る「語り」としての思い【インタビュー】

2023年9月10日 / 04:00

 NHKで好評放送中の連続テレビ小説「らんまん」。“日本の植物分類学の父”牧野富太郎博士をモデルに、愛する植物のため、明治から昭和へと激動の時代をいちずに突き進む主人公・槙野万太郎(神木隆之介)の波瀾(はらん)万丈な生涯を描く物語だ。物語が終盤に差し掛かりつつある今、「語り」として物語を見守ってきた宮崎あおいが、収録の舞台裏や作品への思いを語ってくれた。

写真提供:NHK

-宮崎さんはこれまで「純情きらり」(06)や「あさが来た」(15~16)などの朝ドラに出演されていますが、「らんまん」の「語り」としてオファーを受けた時のお気持ちは?

 このようなかたちで再び朝ドラに参加させていただけることが、とてもうれしかったです。台本を開いてみたら、以前お世話になったスタッフさんのお名前もあったので、すぐに「やりたいです」とお返事しました。NHKに来ると、10年ぶりにお会いするスタッフの方もいて、廊下を歩いているだけでも楽しくて。今も変わらず、「あの時は楽しかったね」とお話しできるのは、これまで一緒にお仕事させてもらったおかげだと思います。そういういろんなご縁がつながって、「らんまん」に参加させていただけたことが、すごく幸せです。

-収録の際に心掛けていることは?

 朝ドラは、いろんな世代の方がご覧になっているので、「聞き取りやすさ」を心掛けています。その上で今回は、例えば主人公のお母さん役、というような設定があるわけではないので、「近すぎず、離れすぎず」の距離感で、客観的に物事を伝えることを意識しています。

-収録中、思わず感情が乗ってしまった場面などはありますか。

 やはり、人が亡くなるときは、どうしても感情が乗ってしまいます。だから、最初に台本を読んだとき、一度泣いておいて、収録のときは俯瞰(ふかん)で見られるようにして。園ちゃん(万太郎と寿恵子の長女・園子)のときもそうでしたが、子どもが亡くなるのは、耐えられません。ただ、感情を乗せすぎないようにしながらも、どうしても乗ってしまうときは、それでもいいかなと思っています。何かあれば、監督から「こうしてください」と指示をいただけるのでその都度修正していきました。

-声の調子を保つために心掛けていることはありますか。

 週に一度、収録に参加しているのですが、常に喉をいい状態に保つ難しさを初めて知りました。どれだけ気を付けていても、どうしても調子がよくないときもあるので、喉にいいお茶を飲んでみたり、蜂蜜をなめてみたりと、試行錯誤しながら早めに対処するようにしました。普段から声のお仕事をされている方のすごさを改めて感じました。

 
  • 1
  • 2

特集・インタビューFEATURE & INTERVIEW

山崎育三郎「一番、自分に近い存在」 ミュージカル「ファインディング・ネバーランド」が伝える「解釈力」【インタビュー】

舞台・ミュージカル2026年10月31日

 山崎育三郎が主演するミュージカル「ファインディング・ネバーランド」が2027年1月8日から上演される。本作は、ジョニー・デップ主演で2004年に公開された映画『Finding Neverland』(邦題『ネバーランド』)を元に作られたミュ … 続きを読む

【映画コラム】10月の公開映画から

映画2026年10月31日

「ディスクロージャー・デイ」(10月1日公開)★★★★ 宇宙人の存在を知った人類は…  地球外生命体を巡る秘密と、その開示に迫るスティーブン・スピルバーグ監督のSFサスペンス。「未知との遭遇」から約50年。宇宙からの来訪者を描いてきた監督が … 続きを読む

柳楽優弥「川栄さんと真剣に作品に向き合ってきた」川栄李奈「柳楽さんを信頼しています」共演4度目の2人が伝説的作品に挑む『RYUJI 竜二』【インタビュー】

映画2026年10月30日

 1983年に公開されるや否や観客の熱狂的な支持を集めた『竜二』。直後に主演・脚本の金子正次が急逝したことも重なり、伝説的作品として時代を超えて語り継がれてきた。その伝説が、新たに『RYUJI 竜二』として令和の現代によみがえる(10/30 … 続きを読む

横浜流星に「流星をよろしく」の声続々 『国宝』脚本家・奥寺佐渡子が「LOST10」で感じた愛される人柄【インタビュー】

ドラマ2026年10月30日

 横浜流星が主演するドラマ「LOST10」が、毎週金曜午後10時からTBS系で放送中だ。本作は、横浜と映画『国宝』以来の再タッグとなる奥寺佐渡子氏が脚本を担当し、「Nのために」「最愛」などを手掛けた塚原あゆ子監督らのチームが制作するヒューマ … 続きを読む

桐谷健太、「聖地X」で5年ぶりの舞台に挑む 「きっといろいろな刺激を受け、新たな感覚に出会える」【インタビュー】

舞台・ミュージカル2026年10月30日

 桐谷健太が主演する舞台、PARCO PRODUCE 2026「聖地X」が、11月5日から上演される。本作は、SFやホラー、怪談など“目に見えないもの”との関わりから人間の本質を描いてきた劇作家・演出家で、劇団イキウメ主宰の前川知大の代表作 … 続きを読む

page top