「らんまん」宮崎あおい「寿恵子さんがいるから、万太郎は人として生きていられる」 物語を見守る「語り」としての思い【インタビュー】

2023年9月10日 / 04:00

「らんまん」(C)NHK

-主演の神木さんの印象はいかがですか。

 神木さんの座長ぶりは素晴らしいです。私も時々、現場に顔を出すことがありますが、そのとき、「ようこそ」と両手を広げて歓迎してくれるような温かい雰囲気があって。その様子を見ていると、きっと周りを引っ張っていく座長としての振る舞い方も素晴らしいのだろうなと思います。もちろん、すてきな役者さんですし、神木さん自身が心から楽しんで演じられているからこそ、物語がより膨らみ、こんなに魅力的な主人公になったんでしょうね。おかげで私も、すっかり万太郎のファンです(笑)。

-寿恵子を演じる浜辺美波さんの印象はいかがですか。

 浜辺さんは、芯のあるところがすごく魅力的で、万太郎を支えるすてきな奥様を演じられていらっしゃいますよね。寿恵子さんを見ていると、女の人の強さを思い知らされますし、きゃしゃでかわいらしい人なのに、そういう芯の強さが伝わるのは、浜辺さんが演じているからこそ。研究に夢中な万太郎に、お布団を敷いて「お休みにならないんですか」と声を掛けたのに、振り向いてくれなくて、1人でかわいらしく怒っているシーン(第68回)がすごく好きでした。

-万太郎と寿恵子の夫婦の印象は?

 ただ植物に夢中なだけの万太郎は、寿恵子さんがいるおかげで、きちんと食事をとり、眠ることができていると思います。でなければ、体も壊していたでしょうし、周囲との関係も、こんなにうまくいってなかったかもしれません。そう考えると、肝の据わった寿恵子さんがいたからこそ、万太郎はより愛される人になったような気がします。かわいい夫婦だな、と思いながら、2人が一緒に年を重ねていく姿を楽しく拝見しています。

-ドラマを見ながら、特に感情移入している登場人物はいますか。

 好きな登場人物がたくさんいるので、誰か1人に感情移入しているということはありません。万太郎だけでなく、脇を固められている役者さんたちも皆さん、生き生きとしてすてきだと思います。

-「語り」を務めたことで、改めて気付いた朝ドラの魅力はありますか。

 「語り」の方が、より朝ドラを俯瞰で見られるので、自分が出演しているときよりも、隅々まで作品を楽しめている気がします。出演していると、どうしても自分の役の感情や立場を通して、他の方を見る形になってしまうので。好きな登場人物がたくさんいるのは、そんなふうに、より視聴者に近い立場で見ているおかげかもしれません。

-それでは最後に「らんまん」の視聴者に向けてメッセージを。

 今後、思いがけない再会もありますし、さらに家族も増え、万太郎と寿恵子の周りはますますにぎやかになっていきます。私も「語り」として「らんまん」を見守っていますが、視聴者の皆さんにも、それぞれの登場人物がすてきな人生を送り、歳を重ねていく姿を一緒に見守っていただけたらうれしいです。ぜひ最後まで楽しんでください。

(取材・文/井上健一)

写真提供:NHK

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