エンターテインメント・ウェブマガジン
万太郎と一緒に中濱万次郎(宇崎竜童)さんに会いに行くシーンは特に印象的でした。逸馬が万太郎を中濱さんに紹介するんですけど、そこは万太郎のためでもありましたが、それぞれの追い求める自由に対して、3人がそれぞれのベクトルで向き合う瞬間だったんですよね。その空気感やまなざしみたいなものが、すごく好きで。
そして何より、あのシーンは宇崎さんがいらっしゃったので、めちゃくちゃ緊張していたんです。そうしたら、本番直前に宇崎さんが僕らを呼び止め、誰もいないところで3人だけで円陣を組んで「やるぞ!」とやってくれたんです。それで気持ちがぐっと固まって。3人の間に同志として大事なものがないといけないシーンだったので、宇崎さんがそんなふうに先導してくれたことに、すごく感動しました。
僕は坂本龍馬が好きで、幕末から明治にかけての時代感がすごく好きなんです。当時のエネルギー感は、演じる側としてもすごく身が入りますし、自分が信じるものに対して、真っすぐに生きることの勇気や楽しさなど、そのかけがえのなさも教えてくれるので。ただ、好きなものを追い求めるときは、人それぞれに困難もあります。そういう感情に寄り添ってくれるのが「らんまん」じゃないかなと。しかも、その中心にいる万太郎が人をつないでいく姿がとても温かいし、それを植物というモチーフを通して見せてくれるから、より美しくて感動的なんです。その連鎖が絶妙ですよね。
思ってもいなかった朝ドラ出演という貴重な機会を頂き、僕の役者人生の中でとても大事なステップになると同時に、すごくいい経験をさせてもらっています。すてきな出会いもあり、役者としての可能性にも気付かせてもらえたので、自分にとってかけがえのないものになりました。この作品をご覧いただければ、必ずや皆さんの人生にも希望の種が芽吹くと思うので、小さく芽吹いたその新芽を、ぜひ人生の大事な指針にしていただければと思います。ぜひこれからも「らんまん」を楽しんでください。
(取材・文/井上健一)
ドラマ2025年9月6日
-撮影で印象に残っているエピソードを教えてください。 第6話では、小芝風花さん演じる滝野みずき先生がターミナルケア(終末期医療)に向き合いました。同時に、そんな滝野先生を見守る徳重先生の存在の大きさを実感する回でした。命と真正面から向き合 … 続きを読む
ドラマ2025年9月4日
-新之助の親友ともいえる蔦重を演じた横浜流星さんの印象はいかがでしたか。 横浜さんほどストイックな座長は見たことがありません。共演は今回が初めてですが、実は横浜さんとは10年位前からオーディションでよく見かけていて、ワークショップでも一緒 … 続きを読む
映画2025年9月4日
-吹き替えで難しかったところと楽しかったところはありましたか。 初めてのことだったので、付いていくのに必死な部分もありましたし、基本的には全てが難しかったのですが、それと同じぐらいの楽しさもありました。自分が当てた声を見たり聞いたりする時 … 続きを読む
舞台・ミュージカル2025年9月3日
-劇団☆新感線は45周年を迎えますが、小池さんも今年、45歳になります。40代になって変わったところはありましたか。 みんな同じだと思いますが、疲れが取れない(笑)。気持ちだけではどうにもいかないことがあるなと思いました。女性の場合、更年 … 続きを読む
映画2025年9月2日
-確かにその通りですね。 そういう意味では、その両方が真実でもあると思います。その中で自分でどうにかできるのは、「自分の考える自分らしさ」なのかなと。自分が「こうしたい」「こういうことはしたくない」と考えることが、自然と「自分らしさ」につ … 続きを読む