鶴嶋乃愛、“ゼッタイに不倫させる女”役で新境地 「説得力を持って魅力を伝えられれば」【インタビュー】

2023年1月3日 / 08:00

 2019年に放送された「仮面ライダーゼロワン」のヒロイン・イズ役としても知られる鶴嶋乃愛が、ドラマ初主演となるMBSドラマ特区「あなたは私におとされたい」が、2023年1月5日から放送される。本作は、“ゼッタイに不倫しない男”と“ゼッタイに不倫させる女”の駆け引きの中で、「セックスレス」や「ハラスメント」など、リアルな社会問題を通して、夫婦のあり方を問う不倫サスペンスドラマ。“ゼッタイに不倫させる女”立花ノアを演じる鶴嶋に、役柄についてや、見どころ、そして俳優業への思いなどを聞いた。

鶴嶋乃愛(ヘアメーク:サイオチアキ(Lila)/スタイリスト:Manami Komoto)(C)エンタメOVO

-本作に出演が決まった心境を聞かせてください。

 私にとって初めての連続ドラマ主演になるので、とてもうれしかったですし、座長という響きに緊張しました。2022年は学生役が多かったこともあり、同世代の方と撮影をご一緒することが多かったのですが、今回は年上の方が多くいらっしゃる現場です。その中で座長をやらせていただくことに緊張していたのですが、皆さん、和気あいあいとしていて、気さくに話しかけてくださって、すてきな時間を過ごさせていただいております。

-鶴嶋さんが演じるノアは、あの手この手で会社の上司である直也を罠にかけて翻弄(ほんろう)していく小悪魔的な女性ということですが、演じる上ではどんなことを意識していますか。

 おっしゃってくださったように、ノアちゃんは小悪魔というのが軸になっていますが、人によって落とし方や接し方を変えるという多面性も持ち合わせています。時には純粋無垢(むく)に無邪気に笑ったり、思い切り泣いたり、そうかと思うとすごく冷めた目をしていたり…。くるくる表情が変わる女の子なので、視聴者の方にはそうした面を見ていただきたいなと思って演じています。ノアちゃんは、不倫という、道徳に反することをしているので、演じていて、ふと嫌悪感がよぎるときもありますが、それぐらい多くの人を彼女の魅力で落としているということでもあるので、視聴者の方にも説得力を持ってノアちゃんの魅力を伝えられるように演じられればと思います。

-劇中には、ノアの小悪魔テクニックもたくさん出てきますが、特にこれはすごいと思ったテクニックは?

 まねしたいと思ったのは、傘に香水を振るというものです。手のひらに香水をつけて握手したら、相手の手に香りが移って印象を残せるというのは聞いたことがあったのですが、傘というのは初めて知って。傘を開いたときに、香水がフワッと香るというのはすてきだなと思いましたし、男性に対してだけでなく、やってみたいと思いました。

-ノアが罠を仕掛けていく相澤直也役の村井良大さんの印象は?

 最初はクールな方なのかなと思っていたのですが、とても面白い方で、私のおしゃべりにも付き合ってくれます。一緒のシーンが多いので、本番ギリギリまで楽しくお話しさせていただいています。ノアの会社の先輩たちを演じている皆さんもすてきな方ばかりです。演技経験が豊富な方ばかりですし、ボキャブラリーも豊富なので、村井さんがボケたらみんなで突っ込んで、その後に大喜利大会のように盛り上がっています。笑いの絶えない現場です。

-では、改めて本作のどんなところに注目して見てもらいたいですか。

 ノアちゃんの魅力が十分に伝わるように心を込めて演じさせていただいているので、ノアちゃんの魅力を感じ取っていただけたらうれしいですし、直也が落ちてしまうのか、ドキドキハラハラの展開も楽しみにしていただけたらと思います。

-ドラマオリジナルの展開もあるのですか。

 オリジナル展開が多いので、原作とはまた違った物語を楽しんでもらえると思います。私はドラマの展開も好きなんです。苦しくなりながら演じたので、見ている方も苦しくなってしまうと思いますが(笑)、ぜひドラマオリジナルの結末も楽しみにしていただければと思います!

-鶴嶋さん自身のことについても教えてください。芸能界を目指したきっかけは?

 遊びに行くといったら映画館というような田舎で育ったので、子どもの頃から映画が身近でした。それで子どもの頃から映画に興味があったのですが、芸能界に入るきっかけとなったのは、12歳の頃、読んでいた雑誌のオーディションに応募してモデル業を始めたことでした。その頃から物語の中に自分も入りたいという思いがあったので、3年前に念願かなってお芝居の世界に飛び込みました。

 
  • 1
  • 2

特集・インタビューFEATURE & INTERVIEW

妻夫木聡「家族のために生きているんだなと思う」 渡辺謙「日々の瞬間の積み重ねが人生になっていく」 北川悦吏子脚本ドラマ「生きとし生けるもの」【インタビュー】

ドラマ2024年5月3日

 妻夫木聡と渡辺謙が主演するテレビ東京開局60周年特別企画ドラマスペシャル「生きとし生けるもの」が5月6日に放送される。北川悦吏子氏が脚本を担当した本作は、人生に悩む医者と余命宣告された患者の2人が「人は何のために生き、何を残すのか」という … 続きを読む

【週末映画コラム】台湾関連のラブストーリーを2本『青春18×2 君へと続く道』/『赤い糸 輪廻のひみつ』

映画2024年5月3日

『青春18×2 君へと続く道』(5月3日公開)  18年前の台湾。高校3年生のジミー(シュー・グァンハン)は、アルバイト先のカラオケ店で4歳年上の日本人バックパッカーのアミ(清原果耶)と出会い、天真らんまんでだがどこかミステリアスな彼女に恋 … 続きを読む

城田優、日本から世界へ「日本っていいなと誇らしく思えるショーを作り上げたい」【インタビュー】

舞台・ミュージカル2024年5月3日

 城田優がプロデュースするエンターテインメントショー「TOKYO~the city of music and love~」が5月14日から開幕する。本公演は、東京の魅力をショーという形で世界に発信するために立ち上がったプロジェクト。城田が実 … 続きを読む

「光る君へ」第十六回「華の影」まひろと道長の再会からうかがえる物語展開の緻密さ【大河ドラマコラム】

ドラマ2024年4月27日

 NHKで好評放送中の大河ドラマ「光る君へ」。4月21日に放送された第十六回「華の影」では、藤原道隆(井浦新)率いる藤原一族の隆盛と都に疫病がまん延する様子、その中での主人公まひろ(吉高由里子)と藤原道長(柄本佑)の再会が描かれた。  この … 続きを読む

宮藤官九郎「人間らしく生きる、それだけでいいんじゃないか」 渡辺大知「ドラマに出てくる人たち、みんなを好きになってもらえたら」 ドラマ「季節のない街」【インタビュー】

ドラマ2024年4月26日

 宮藤官九郎が企画・監督・脚本を手掛けたドラマ「季節のない街」が、毎週金曜深夜24時42分からテレ東系で放送中だ。本作は、山本周五郎の同名小説をベースに、舞台となる“街”を12年前に起きた災害を経て建てられた仮設住宅のある“街”へと置き換え … 続きを読む

Willfriends

page top