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黒木瞳が企画・演出する舞台「甘くない話~ノン・ドサージュ~」が、11月3日から上演される。本作は、キッチンスタジオでアナフィラキシーショックを起こして亡くなった料理家・蘭子の死の真相に迫る、謎解きヒューマンエンターテインメント。出演者全員が容疑者の疑いを掛けられ、人に知られたくない秘密を抱えているという状況の中、果たして犯人を見つけ出すことはできるのか。本作に出演する、村井良大、高崎翔太、馬場良馬に、黒木の演出についてや、久々の共演への思いを聞いた。
村井 黒木さんが監督をされた映画にも出演させていただいたので、お声を掛けていただきうれしかったです。特に、今回は、黒木さんの舞台初演出という貴重な機会なので、黒木さんの作る世界観を体感したいと思っています。
高崎 僕も全く同じです。個人的には、良大くんとは久しぶりの共演ですし、歌舞伎で活躍されている市川九團次さんや、元宝塚の蘭乃はなさんというバックボーンの違う方がたくさん集まる作品ということもすごく楽しみでした。
馬場 僕もテレビや映画などで拝見していた黒木さんが演出する作品にまさか自分が携われるとは思ってもいなかったので、すごくうれしかったです。これまで自分が役者として培ってきたものを全力で出して、この作品の1ピースになれるよう頑張りたいと思います。
村井 蘭子先生が亡くなった1年後に、同じ招待状をもらった6人の登場人物が集まります。この6人は全員が秘密を抱えているのですが、その中で、みんなで探りあって、犯人を探すという物語です。僕は、招待状をもらった6人のうちの1人で、蘭子先生の料理教室に通っていた生徒役になります。行動派というよりは観察タイプで、みんなのことを見て、観察しながら、居場所を作っていくキャラクターです。
高崎 僕も招待状をもらった1人で、蘭子先生が生前、料理家として出演していた番組のアシスタントをしていた料理研究家です。蘭子先生が亡くなってから、すごく売れ出して、調子に乗っているので、一見すると嫌なやつに見えますが、話が進んでいくうちに印象が変わっていけばいいなと思っています。
馬場 僕は蘭子さんが料理家としてレシピ本を出していた出版社の編集者の役です。ドジでおっちょこちょいで、何も考えていないような行動をするので、ピリピリした空気の中での息抜きになる存在だと思います。事件のこともあまり分かっていないので、そういう意味ではお客さんと一番近い立場なのかもしれません。
村井 “甘くない”です(笑)。ただ厳しいというわけでもないんです。黒木さんは、ご自身も俳優なので、1人の役者としてのマインドを持っていらっしゃるので、役の捉え方やせりふの言い回し、ステージでの居方というものを、適切に教えてくださいます。それは、演出をしながら役者もする方、特有の演出の仕方なのかもしれません。
高崎 やはり俳優をされているからこその、独特な演出の仕方はあると思います。全てのキャラクターに対して、しっかりとしたイメージを持たれているので、こちらも逃げずにしっかりと向き合わないといけないなと改めて感じています。それから、とにかく集中力がすごい。朝7時から別の作品の撮影をされて、10時からこの作品のお稽古を始めて、夜の7時までやっても、まだまだいける。僕たちは稽古だけなのに、僕たちの方がヘトヘトになっています(笑)。
馬場 本当にすごいバイタリティーですよね。先輩の黒木さんよりも、僕たちの方が頑張らなければいけないのに、すごい集中力だと思います。
村井 この3人で共演したのはテニス(ミュージカル『テニスの王子様』)だけだから、10年以上たっているよね。
高崎 僕と良大くんはそれ以来、共演はしてないけど、実は僕、良大くんが出演していた、ブロードウェーミュージカル「アダムス・ファミリー」を見に行ったんだよ。そのときも良大くんがすごかったから、今回、久しぶりに共演できてすごくうれしかった。同い年なんだけど、テニスのときからお兄ちゃんみたいな存在だったから(笑)。
村井 でも、みんな当時から印象も性格も全然変わらないよね。
馬場 そういう意味では、良大くんのイメージが変わらないのはある意味すごい。20歳の頃から今と同じぐらい大人びて見えていたってことだから。
村井 馬場ちゃんは、いつまでも太陽みたいな人だよね。明るい。
馬場 良大くんとの共演では、そういう役柄を演じることが多かったというのもあると思うけど(笑)。
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