のん「三田さんのせりふや立ち居振る舞いが心に食い込んでくる感じがした」三田佳子「この役を演じられるのはのんちゃんしかいないと思った」映画『天間荘の三姉妹』【インタビュー】

2022年10月24日 / 08:00

-のんさんは、「あまちゃん」『さかなのこ』、そしてこの映画と、海や魚に縁がありますが、今回はイルカとの演技が大変だったのではないですか。

のん イルカは大変でした。言うことを聞かないですから(笑)。映画の中でも言っていますが、それほど従順ではないんです。技を覚えてショーもやってくれますが、とても利口で、ショーの前に撮影をしていると、この後ショーで餌をもらえることを知っているから、ちょっと乗り気じゃなかったりして…(笑)。ご機嫌の良し悪しがあるんです。今回は、懐いてくれるイルカと一緒にやりましたが、イルカの状態を確認しながらやらなくてはならないので、本当に難しかったです。特にイルカの上に乗って手を振ったり、ジャンプをする技は難しくて苦労しました。相当頑張ってやっているので、イルカとのシーンは、ぜひ見てほしいです。

-最後に、この映画の見どころをお願いします。

三田 全てですね(笑)。導入部からとてもスピーディーで力があるので、その勢いの中で、命というものが、想念の世界では、こんなふうにうごめいているんだということを発見して、そこを味わってほしいと思います。そして、今生きている人たちが、もう一度命の大切さや、ありがたさを感じて、亡くなった人たちに思いをはせ、苦しみも生きていることの証しなんだと思っていただけたらと思います。

のん 私は、財前さんとのシーンがすごく好きです。財前さんの心がほどけていくところや、2人が親しくなっていく様子が、意外なんだけど、心が温かくなってくるという。そのシーンは、本当にニコニコできるシーンだと思います。そこがお薦めです。

三田 確かに、たまえのピュアで計算のないところに、財前さんが思わず引き込まれてしまって、彼女の心が解けていくところが見どころかもしれませんね。

(取材・文・写真/田中雄二)

(C)2022 高橋ツトム/集英社/天間荘製作委員会

 

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