加藤諒「“加藤諒が出ているなら、絶対面白い作品になる”と思ってもらえるのが夢」 ハマり役・舞台「パタリロ!」最新作が上演決定【インタビュー】

2022年8月3日 / 08:00

-なるほど。では、『HINOKIO』で芝居の面白さに目覚めたんですね。

 そうですね。芝居の面白さという意味では、入江悠監督の『ギャングース』も印象に残っています。僕はそれまで、ポップでコメディー要素の強い作品に出演することが多かったのですが、その作品はシリアスな社会派で、青春を感じる映画でした。少年院から出てきた3人の少年たちが、「タタキ」(窃盗、強盗)稼業に手を染めていくという物語なのですが、実際にそうした経験はしたことがないのに、お芝居をしていると実際に体験しているような感覚になっていったんです。僕は、カメラを意識してお芝居をしてしまうタイプなのですが、そのときは一切気にならなくなって…。その世界に入っている感覚を初めて持ったのが『ギャングース』でした。

-俳優としての今後の目標は?

 「加藤諒が出ているなら、絶対面白い作品になる」とか、「加藤諒が出ているなら見に行きたい」と思ってもらえるような役者さんになるのが夢です。僕は俳優だけではなく、バラエティー番組に出させていただいたりとか、ダンスを踊らせてもらったりとか、声優をやらせてもらったりとか、いろんなことに挑戦させていただいていますが、きっとまだ挑戦できていないこともあると思います。そうしたやったことがないことをやっていきたいと思いますし、実力者の集まる現場で、物語のキーパーソンになれるような役を演じさせてもらえるようになれたらいいなと思います。

-改めて「パタリロ!」の見どころや公演への意気込みを。

 今回は、2023年の「パタリロ!」連載45周年を記念した公演なので、舞台本編も特に面白い作品に仕上がると思っています。今回は、レビューショーも行われるんですよ。そのレビューショーのセットリストは、皆さんからの投票も参考にして決まるので、ぜひ投票をしていただいて、どの曲が流れるのか楽しみにしていただけたらと思います。

(取材・文・写真/嶋田真己)

舞台「パタリロ!」~ファントム~ (C)魔夜峰央/白泉社 (C)舞台「パタリロ!」製作委員会

 舞台「パタリロ!」~ファントム~は、9月1日~11日に都内・天王洲 銀河劇場、9月17日~19日に大阪・サンケイホールブリーゼで上演。
公式サイト https://www.nelke.co.jp/stage/patalliro2022/

  • 1
  • 2
 

特集・インタビューFEATURE & INTERVIEW

高橋克典「これは吉良の物語でもあるのだと感じていただけるような芝居をしたい」 堤幸彦「『忠臣蔵』は、演劇的に言えば1丁目1番地的な作品」 舞台「忠臣蔵」【インタビュー】

舞台・ミュージカル2025年12月10日

-堤さんと高橋さんは高橋さんのドラマデビュー作以来のタッグと聞いています。堤さんは高橋さんの吉良上野介にどのような期待を寄せていますか。 堤 ぴったりだと思いますよ。生き馬の目を抜く芸能界で酸いも甘いも知り尽くしていますから。デビューの瞬間 … 続きを読む

生田斗真が驚きの一人二役!「最初から決まっていたわけではありません」制作統括・藤並英樹氏が明かす舞台裏【大河ドラマ「べらぼう〜蔦重栄華乃夢噺〜」インタビュー】

ドラマ2025年12月8日

-治済に対する仇討ちのため、対立関係にあった蔦重と松平定信(井上祐貴)がタッグを組む展開にも驚かされると同時に、思わず胸が熱くなりました。 藤並 白河藩に戻った後の定信は、それまでとは打って変わって、大田南畝や山東京伝に本を書かせているんで … 続きを読む

板垣李光人「最初から、戦争を考えて見るのではなく、実際に見て感じたことを広めていっていただければ、それが一番うれしいです」『ペリリュー ―楽園のゲルニカ―』【インタビュー】

映画2025年12月5日

-戦場で、田丸が絵や漫画を描くことにどのような意味があったと思いますか。  功績係に任命された田丸には、もちろん何かを書き記すという使命感もあったでしょうが、いつ自分や仲間が命を落とすか分からない状況の中で、自分の世界の中で向き合えるものが … 続きを読む

【物語りの遺伝子 “忍者”を広めた講談・玉田家ストーリー】(8)百年ぶりの復活へ 四代目が掲げた三つの大願

舞台・ミュージカル2025年12月4日

 YouTubeもNetflixもない時代、人々を夢中にさせた“物語り”の芸があった——。“たまたま”講談界に入った四代目・玉田玉秀斎(たまだ・ぎょくしゅうさい)が、知られざる一門の歴史物語をたどります。    2016年に四代目・玉田玉秀 … 続きを読む

多部未華子「学びの多い現場でした」DV被害者役に挑んだヒューマンミステリー「連続ドラマW シャドウワーク」【インタビュー】

ドラマ2025年12月1日

  -雰囲気のいい現場だったようですね。  中でもしのぶさんは、「これはこういうことなのかな?」といった感じで、積極的に質問をされるんです。その上、「私、緊張しちゃう」などと、ご自身の気持ちを織り交ぜながら現場にいてくださるので、私も質問が … 続きを読む

Willfriends

page top