朝夏まなと、コロナ禍でもポジティブに生きる「成長した姿をお見せするための準備期間」【インタビュー】

2022年8月10日 / 08:00

-ミリーが田舎町から出てきたことで人生が変わっていくという本作の物語にちなんで、朝夏さんにとって人生の転機を教えてください。

 やはり、宝塚に受かったことです。ミリーとはまた違いますが、私も田舎町から舞台に立ちたいという夢を見て出てきたので、そこはミリーと同じだと思います。あのときの行動力は、ミリーと共通するものがあったと思います。親を説得して、誰の言うことも聞かず(笑)、誰にも止められないほどのエネルギーで突き進んでいました。それが今につながっていると思うので、私にとっては一番の転機でした。

-宝塚を目指そうと思ったきっかけは?

 地元の佐賀で宝塚の舞台を見たんです。ちょうど進路を考えていたときだったので、「ここに入れば、毎日舞台に立てるんだ」と。

-宝塚では、トップスターとして活躍しました。一つ、大きな夢をかなえたと思いますが、今は、どんな夢を抱いていますか。

 今は、夢を追っているというよりは、舞台に出演することができ、こうしてお芝居をすることを職業にできていることに感謝する気持ちが大きく、あれをしたい、これをしたいという思いはあまりありません。ただ、ずっとステージに立ち続けていられればいいなという思いはあります。今は、作品がより良くなるように、そして自分が成長できるようにという一心で目の前の作品に臨んでいます。

-改めて本作への意気込みをお願いします。

 2年延期となった「モダン・ミリー」が上演できる喜びをかみ締めています。延期したことで、より大きなエネルギーと命を吹き込めたらいいなと思っているので、ぜひ劇場にそれを体感しにきていただけたらと思います。皆さんと笑顔でお会いできるのを楽しみにしています。

(取材・文・写真/嶋田真己)

ミュージカル「モダン・ミリー」

 ミュージカル「モダン・ミリー」は、9月7日~26日に都内・シアタークリエ、10月1日~2日に大阪・新歌舞伎座で上演。
公式サイト https://www.tohostage.com/modern_millie/

  • 1
  • 2
 

特集・インタビューFEATURE & INTERVIEW

南沙良「人間関係に悩む人たちに寄り添えたら」井樫彩監督「南さんは陽彩役にぴったり」期待の新鋭2人が挑んだ鮮烈な青春映画『愛されなくても別に』【インタビュー】

映画2025年7月4日

-陽彩はいわゆる“毒親”の母と2人で暮らすうち、自分の人生に期待を持てなくなってしまった人物です。そういう役と向き合うお気持ちはいかがでしたか。 南 陽彩にとって、親や家族は、居場所であると同時に、自分を縛る呪いのようなものでもあったと思う … 続きを読む

紅ゆずる、歌舞伎町の女王役に意欲「女王としてのたたずまいや圧倒的な存在感を作っていけたら」【インタビュー】

舞台・ミュージカル2025年7月4日

 2019年に宝塚歌劇団を退団して以降、今も多方面で活躍を続ける紅ゆずる。7月13日から開幕する、ふぉ~ゆ~ meets 梅棒「Only 1,NOT No.1」では初めて全編ノン・バーバル(せりふなし)の作品に挑戦する。  物語の舞台は歌舞 … 続きを読む

【Kカルチャーの視点】異領域を融合する舞台芸術、演出家イ・インボの挑戦

舞台・ミュージカル2025年7月3日

▽長い時を刻む、大衆文化とは異なる魅力 -Kカルチャーが世界で注目される今、今回のような舞台表現はKカルチャーの中にどう位置づけられると思いますか?  K-POPや映画などの大衆文化も素晴らしいですが、伝統芸術はそれよりもはるか以前から続い … 続きを読む

毎熊克哉「桐島が最後に何で名乗ったのかも観客の皆さんが自由に想像してくれるんじゃないかと思いました」『「桐島です」』【インタビュー】 

映画2025年7月3日

-実際に演じてみて感じたことや、演じる上で心掛けたことや気を付けたことはありましたか。  自分が桐島を演じる上で一番重要だと思ったのは、(偽名の)「ウチダヒロシ」として、1人の部屋で朝を迎えて、窓を開けてコーヒーを飲んでというシーンでした。 … 続きを読む

磯村勇斗&堀田真由、ともにデビュー10年を迎え「挑戦の年になる」 ドラマ「僕達はまだその星の校則を知らない」【インタビュー】

ドラマ2025年7月2日

 磯村勇斗主演、堀田真由、稲垣吾郎が出演するカンテレ・フジテレビ系“月10ドラマ”「僕達はまだその星の校則を知らない」が7月14日から放送スタートする。本作は、独特の感性を持つがゆえに何事にも臆病で不器用な主人公・白鳥健治(磯村勇斗)が、少 … 続きを読む

Willfriends

page top