横山だいすけ、歌のお兄さんを卒業後も「歌が好きで、子どもが好きだという思いは一生変わらない」【インタビュー】

2022年6月25日 / 08:00

 NHK Eテレ「おかあさんといっしょ」の第11代目歌のお兄さんを2017年まで務め、絶大な人気を誇った横山だいすけ。歌のお兄さんを卒業後は、数々のテレビ番組やミュージカルを中心に幅広い活動を続けている。7月25日から上演される、ミュージカル「BE MORE CHILL」では、スクイップ役で出演。15年にアメリカ・ニュージャージー州で誕生して以降、SNS上で大きな話題となり、19年のオンブロードウェー上演でも高い評価を得た日本初上陸のミュージカルで、擬人化されたスーパーコンピューター入りの錠剤役に挑む。横山に、出演への思いや、歌のお兄さんを卒業してからの期間を振り返ってもらった。

横山だいすけ(ヘアメーク:後藤奈美/スタイリスト:山﨑厚見) (C)エンタメOVO

-アジア初の日本キャストでの上演となりますが、現在の心境は?

 こんなにもエネルギッシュで楽しいミュージカルはなかなかないと思ったので、すぐに出演してみたいという気持ちになりました。その一員になれたという喜びが大きかったのですが、どんな役柄かとか、どういう歌があってとかを細かく知れば知るほど、大変な役を授かってしまったなという気持ちになっています(笑)。

-本作の印象は?

 スクイップのナンバーが「BE MORE CHILL」というタイトルナンバーで、つい口ずさみたくなってしまうほどキャッチーなので、見終わった後、帰り道で口ずさんでしまうようなインパクトを届けたいです。一気に人気が出た作品というのは、そういうキャッチーさというのが観客に響いたと思うんです。衣装や、セットもすごくインパクトがあって、ギラギラしていて、それは若者が持つエネルギーというものがそこにギュッと凝縮しているようなイメージを感じました。

-錠剤を擬人化した役というのも面白い役柄です。

 「だいすけさん、今回の役どころは錠剤役です」と言われて、「錠剤役ね…はい?」となりました(笑)。役柄もディープで、だけど憧れがあって、ちょっと怪しいけど一度は試してみたいなと誰しもが思う錠剤だと思うので、ちょっと危険なにおいもするけれども、自分の願望を全てかなえてくれるような役をどう表現していけるかというのは楽しみです。

-横山さんが“危険なにおいのするキャラクター”を演じるというのは珍しいのでは?

 「横山だいすけの引き出しの中にはあまりない部分なのに、どうして僕を選んでいただけたのだろう?」と思ってしまったのですが(笑)。あえて僕を選んでいただけたというのは、皆さんの想像を超える何かを生み出せるじゃないかという面白さや楽しさを感じ取っていただけたのかなと考えているので、想像を一つ超えたところで表現できたらいいなと思います。ただ、“だいすけお兄さん”を見に行こうという気持ちで劇場に来たら大やけどするんじゃないでしょうか(笑)。

-主人公ジェレミーを演じるHey! Say! JUMPの薮宏太さんの印象は?

 初共演なのですが、薮くんの印象と役柄が全然違うので、彼がどうジェレミーを演じていくのか楽しみです。スクイップはジェレミーを振り回す役柄ですが、僕個人の性格としては振り回される方なので、そこがうまくできるかそわそわしています(笑)。

-横山さんといえば変顔ですが、本作でも期待していいでしょうか。

 今回はスーパーコンピューターという役柄でもあるので、どこかでスーパーコンピューターらしい変顔は入れていきたいです(笑)。

-演出家がスティーブン・ブラケットさんとオリジナル版の方なので、変顔を理解していただけるか心配です。

 そこは話し合いだと思います。言葉は通じないかもしれないですけど、変顔は通じると思うので、パフォーマーとして、「この顔こそが僕のアイデンティティーなんです」ということを伝えていきたいです。どちらかというと感情が不要なキャラクターで、さらにクールというと、変顔は基本NGかなというところをどう成り立たせていくのかというのが、日本のスタッフの皆さんからの課題だと思っています(笑)。ただ、全く変顔が出ずに終わる可能性もあるので、この記事を読んでくださった方が実際に劇場でチェックしてください(笑)。

-本作のタイトルにちなんで、もっとクールになるためにしたいことはありますか。

 一つの物事に対して考え過ぎてしまう癖があって、しかも考え出しちゃうと止まらない性格なので、そこはもう少しクールにいきたいと思っています。常に先手を打って、カッコよくポンポンと物事を整理して進めていけるようになりたいです。

 
  • 1
  • 2

特集・インタビューFEATURE & INTERVIEW

生駒里奈が語る俳優業への思い 「自分ではない瞬間が多ければ多いほど自分の人生が楽しい」【インタビュー】

舞台・ミュージカル2024年11月20日

 ドラマ・映画・舞台と数多くの作品で活躍する生駒里奈が、ストーリー性のある演劇的な世界観をダンスとJ-POPで作り上げるダンスエンターテインメント集団「梅棒」の最新作、梅棒 19th GIFT「クリス、いってきマス!!!」に出演する。生駒に … 続きを読む

史上最年少!司法試験に合格 架空の設定ではないリアルな高校2年生がドラマ「モンスター」のプロデューサーと対談 ドラマ現場見学も

ドラマ2024年11月17日

 毎週月曜夜10時からカンテレ・フジテレビ系で放送している、ドラマ「モンスター」。趣里演じる主人公・神波亮子は、“高校3年生で司法試験に合格した”人物で、膨大な知識と弁護士として類いまれなる資質を持つ“モンスター弁護士”という設定。しかし今 … 続きを読む

八村倫太郎「俊さんに助けられました」、栁俊太郎「初主演とは思えない気遣いに感謝」 大ヒットWEBコミック原作のサスペンスホラーで初共演『他人は地獄だ』【インタビュー】

映画2024年11月15日

 韓国発の大ヒットWEBコミックを日本で映画化したサスペンスホラー『他人は地獄だ』が、11月15日から公開された。  地方から上京した青年ユウが暮らし始めたシェアハウス「方舟」。そこで出会ったのは、言葉遣いは丁寧だが、得体のしれない青年キリ … 続きを読む

「光る君へ」第四十三回「輝きののちに」若い世代と向き合うまひろと道長【大河ドラマコラム】

ドラマ2024年11月15日

 NHKで好評放送中の大河ドラマ「光る君へ」。11月10日に放送された第四十三回「輝きののちに」では、三条天皇(木村達成)の譲位問題を軸に、さまざまな人間模様が繰り広げられた。  病を患い、視力と聴力が衰えた三条天皇に、「お目も見えず、お耳 … 続きを読む

「ローマの共和制の問題点は、今の世界が直面している数々の問題と重なる部分が多い」『グラディエーターⅡ 英雄を呼ぶ声』コニー・ニールセン【インタビュー】

映画2024年11月15日

 古代ローマを舞台に、皇帝の後継者争いの陰謀に巻き込まれ、剣闘士(グラディエーター)として壮絶な戦いに身を投じる男の姿を描いたスペクタクルアクション『グラディエーター』。巨匠リドリー・スコットが監督し、アカデミー賞で作品賞や主演男優賞など5 … 続きを読む

Willfriends

page top