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稽古に入る以前は、ちょっと猫背でどこか芋っぽくて田舎くさい、自信があるんだかないんだか分からない子とキャラクター化していましたが、今は、そういったものに当てはめない方が三浦さんの作品は面白いのかなと思ってきています。基本的なところを自分の中に落とし込んだら、あとはお客さんそれぞれが里美に対して抱く印象が違っていればいるほどいいのかなと思います。実際に、人に対する印象は、皆それぞれ違うじゃないですか。なので、あまりこういうキャラクターだと決めずに、人間らしく積み重ねていけたらと思って準備しています。
スターとして活躍されている方ですが、セットの中にいる姿は全くスターには見えないんですよ(笑)。ソファーに座っている後ろ姿は、ちゃんとだらしなくて、裕ちゃんそのものなので、本当にすごい方だなと思います。それから、三浦さんに言われたことに対してすぐに反応して、次々と役へのアプローチの仕方を変えていく姿を見て勉強させていただいています。現場では、例えば、たまたまフランスパンを持って稽古場にいらっしゃった役者さんがいると、高木さんはすぐに「フランスパン、買ったんですか?」って声を掛けるんですよ。普通は、持っていることに気付いてもわざわざ言いませんよね(笑)。でも、そうして誰にでも気さくに声を掛けて場を和ませてくれているんだと思います。カンパニー一番のムードメーカーです。
私は、あがり症で人前がすごく苦手なんです。映像の場合は、撮影時にはカメラとスタッフさんしかいないので大丈夫なんですが、今回は大きな会場でたくさんのお客さまの前に立つことになります。そうなった時、今はまだ自分がどう感じるのか想像もつかないでいます。とにかく震えないようにと今は思っています。先日、高木さんに「どうしたらいい?」と聞いたら、高木さんは「俺は人がいっぱいいればいるほどテンションが上がる」って言っていました。さすがだとは思いましたが、参考にはなりませんでした(笑)。とにかく、私自身がお客さんとして映画を見たときに感じた楽しさや面白さというものを、劇場にいらっしゃったお客さまにも感じていただきたいと思っています。2022年版はまた、以前の上演時から新しくなった部分もあるので、この作品をご覧になったことがある方にも違った見え方があると思います。2020年に一度中止になったからこそ、強い思い入れを持って稽古に臨んでいるので、ぜひ劇場で見ていただければと思います。
(取材・文・写真/嶋田真己)
パルコ・プロデュース2022「裏切りの街」は、3月12日〜27日に都内・新国立劇場 中劇場で上演。
公式サイト https://stage.parco.jp/program/uragiri2022/
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