【インタビュー】Netflixシリーズ「金魚妻」篠原涼子「地上波では映像化が難しい部分まで描いている」 岩田剛典「のぞき見感覚で楽しんでいただける作品」

2022年2月14日 / 08:00

 それぞれに秘密と思いを抱える女性たちの禁断の愛を題材にした、Netflixシリーズ「金魚妻」が2月14日から全世界同時配信される。本作は、『グランドジャンプめちゃ』(集英社)に連載中の同名漫画を原作としたラブストーリー。高層タワーマンションの最上階に住み、誰もがうらやむ華やかな人生を送っているかに見える主人公・平賀さくらと金魚屋を営む春斗との切ない愛を中心に、同じタワーマンションに暮らす6人の妻たちの大人のラブストーリーを描く。さくらを演じる篠原涼子と、春斗役の岩田剛典に、撮影を通して感じたことや本作の見どころを聞いた。

岩田剛典(左・ヘアメーク:下川真矢(BERYL)/スタイリスト:桶谷梨乃(W)、篠原涼子(ヘアメーク:宮本陽子/スタイリスト:宮澤敬子(WHITNEY)

-最初に台本や原作を読んだときの感想は?

篠原 私は、まず原作の漫画を読ませていただいたのですが、新幹線の中で読んでいたら後ろが気になってしまうような刺激的な描写が多く(笑)、それがどんな台本に仕上がるのかすごく楽しみでした。その後に、台本を頂いたら、映像としてもいいバランスの作品になっていたので安心しました。刺激的な描写は、なさ過ぎても期待外れになってしまうと思うので、そういう意味でも面白い作品になっていると思います。それから、群像劇として、登場人物それぞれがしっかりと描かれていて、きっと視聴者の方にも共感していただけるところがあると思います。切ないシーンも多く、「大人のラブストーリー」に仕上がっていたので、早く演じてみたいと感じました。

岩田 原作を読んだときは、やっぱり衝撃的でしたし、過激な描写も多かったので、これがどういうふうに映像化されるんだろうと僕も思いました。ですが、実際に脚本を読むと、春斗は純愛を貫いている人物なので、シンプルに大人のラブストーリーとして捉えたらいいんだなと感じました。さくらと春斗を中心にしながらも、6人の女性それぞれの物語が描かれています。どのパートでも葛藤を抱えた大人の物語が背景にあって、涼子さんがおっしゃったように、誰かしらに共感できると思います。彼女たちが、その場から一歩踏み出していく姿が描かれるので、勇気づけられる作品に仕上がっています。とにかく早く見てもらいたいです。

-それぞれの役柄をどのように捉えて演じましたか。

篠原 脚本と原作の両方を読んで感じたのは、さくらはすごくはかない女性だなということでした。私は、主人公を表現するときは、その人の分かりやすい部分を見せつけた方が伝わりやすいと思っているので、さくらに関しても「寂しい」とか「かわいそう」という人物に見えた方がいいなと思って演じていました。ただ、それだけだと悲劇のヒロインになってしまうので、その中にも強さが隠れていることが大切だと思います。この後、どうなるんだろうと期待して見てもらうためにも、光が見えてきそうな兆しや、彼女の強さからくる光を感じてもらえるような主人公を作っていけたらと思いました。

岩田 春斗は、さくらと出会ってから彼女のことをずっと思い続けるいちずな人物です。ですが、実はその裏では自分の過去や家庭環境からくる悩みを抱えています。人生の選択を迫られるタイミングでさくらと出会って、今後の自分の人生設計をどうしていくのか。春斗の生き方をお伝えしたいと思って現場に立っていました。

-それぞれが演じた役柄との共通点は?

篠原 私は、あまり寂しかったり、つらかったりする気持ちが続くことはないんですけど(笑)。例えば、そういう状況になったら、やっぱり支えてくれる誰かがいるということがすごく救いになると思います。それは恋愛だけでなく、仕事だったり、友達だったり、家族だったり、兄弟だったり…。そういう人たちがいてくれるからこそ自分自身が生きていける、笑顔になれると思うんです。そういう意味でも、さくらにとって春斗は大きな存在だったんだと思いますし、春斗への思いも共感できるところはあります。

岩田 春斗は、人間関係や家庭環境の葛藤がある中で、今の環境を築いたという役柄ですが、僕自身も今のお仕事を始めた当初は葛藤を抱えていたのを思い出しました。僕の場合は、家庭環境がどうということではなく、それまであまりイメージしていなかったお仕事だったので、そこで生まれた葛藤でしたが、リンクする部分はあったと思います。

 
  • 1
  • 2

特集・インタビューFEATURE & INTERVIEW

【映画コラム】新旧監督の話題作が並んで公開に『TOKYOタクシー』『金髪』

映画2025年11月22日

『TOKYOタクシー』(11月21日公開)  タクシー運転手の宇佐美浩二(木村拓哉)は、85歳の高野すみれ(倍賞千恵子)を東京の柴又から神奈川県の葉山にある高齢者施設まで乗せることになった。  すみれの「東京の見納めに、いくつか寄ってみたい … 続きを読む

中川晃教「憧れることが原動力」 ミュージカル「サムシング・ロッテン!」で7年ぶりにニック役に挑戦【インタビュー】

舞台・ミュージカル2025年11月22日

 数々のミュージカル作品へのオマージュが登場するコメディーミュージカル「サムシング・ロッテン!」が12月19日から上演される。2015年にブロードウェイで初演された本作は、「コーラスライン」、「アニー」、「レ・ミゼラブル」などの人気ミュージ … 続きを読む

岩田剛典、白鳥玉季「全編を通してくすっと笑えるコメディー映画になっていますので、気楽な気持ちで映画館に来ていただきたいです」『金髪』【インタビュー】

映画2025年11月21日

 日本独特のおかしな校則、ブラックな職場環境、暴走するSNSやネット報道といった社会問題を背景に、大人になりきれない中学校教諭が、生徒たちの金髪デモに振り回されながら成長していく姿を、坂下雄一郎監督がシニカルな視点で描いた『金髪』が全国公開 … 続きを読む

加藤清史郎&渡邉蒼「僕たちも今、夜神月に巻き込まれている」 子役出身の二人が挑む「デスノート THE MUSICAL」【インタビュー】

舞台・ミュージカル2025年11月21日

 映画やドラマ、アニメなど幅広いメディア展開を遂げてきた人気漫画「DEATH NOTE」のミュージカル版「デスノート THE MUSICAL」が11月24日から上演される。2015年に日本で世界初演された本作は、原作のスリリングな物語を世界 … 続きを読む

なにわ男子・大西流星「“timeleszのお兄さん”な原くんは印象通り」 timelesz・原嘉孝「流星は優しくてしっかりしてる子」 1月期ドラマでW主演【インタビュー】

ドラマ2025年11月20日

 なにわ男子・大西流星と、timelesz・原嘉孝がW主演する「東海テレビ×WOWOW 共同製作連続ドラマ 横浜ネイバーズ Season1」が、2026年1月から放送がスタートする。  本作は、令和版『池袋ウエストゲートパーク』として注目を … 続きを読む

Willfriends

page top