【インタビュー】Huluオリジナル「死神さん」前田敦子「役者さんたちの熱量を感じられる時間がすごく好き」

2021年10月1日 / 12:01

 「トリック」「SPEC」シリーズなどを手掛けた堤幸彦監督と、俳優の田中圭がタッグを組んだ、Huluオリジナル「死神さん」が配信中。本作は、警視庁で最も疎まれ嫌われている再捜査専門の刑事・儀藤堅忍、通称「死神」が、事件ごとに相棒を替えながら、警察が生み出した“冤罪(えんざい)事件”の真相をあぶり出していくミステリードラマ。田中が演じる儀藤の捜査をサポートする“連絡係”の南川メイを演じる前田敦子に、本作の見どころや撮影の裏側、さらに演じることへの思いを聞いた。

南川メイ役の前田敦子 (C)エンタメOVO

-警視庁広報課所属の巡査長で、儀藤には「パシリ」と呼ばれながらも“自分なり”のバックアップをするという南川メイですが、前田さんはメイを演じる上でどんなところを意識しましたか。

 メイは、すごく客観的な役で、あまり背景も描かれていない女性です。これからどうなっていくのかも分かりませんし、最初から続編を期待させるような描き方だったので、とにかく楽しくやろうと思っていました。

-それぞれのキャラが立っていて、まさに堤監督という作品に仕上がっていましたが、監督からはどんな演出がありましたか。

 むちゃぶりに近い演出が結構ありました(笑)。なので、勢いが大事なんだろうと感じました。特に今回演じたメイは、キャラクター重視の役でもあるので、監督もテンポを大事にしていたんだと思います。暗くなりがちなストーリーなので、その中でメイが“箸休め”になったらいいなと思いながら演じていました。

-堤監督とは『イニシエーション・ラブ』(15)でもご一緒されていますが、本作で監督ならではと感じるところはありましたか。

 堤監督は、撮影現場でどんどん編集をしていくんです。ほかの監督が現場で編集しているのは見たことがないので、そのスピーディーさは堤監督ならではだと思います。(演技に対する演出も)「あまり深く考えないで、とりあえずどんどんやって」というようなむちゃぶりとも思える演出が、“天の声”のように遠くから聞こえてきます(笑)。ですが、そのスピーディーさがあるからこそ、新しいコメディーの世界を作れるんだろうなと思います。それは、本作に限らず、どの現場でも変わりません。それから、監督は、現場ではとにかく明るくて、ずっとお話ししています。今回は、ホモサピエンスについて教えてくれました(笑)。

-田中さんとは今回、3回目の共演となりますが、お二人が絡むシーンはどのように作っていきましたか。

 私が(撮影に)入ったときには、監督と田中さんとで、すでにかなりキャラクターを作り込んでいたので、“死神さん”は出来上がっていました。「逃げ得は許しません」のポーズも決まっていて、田中さんはすっかり猫背で…(笑)。なので、「こういう感じでいきます」と教えていただき、そこに入っていった感じでした。

-儀藤はかなり個性的なキャラクターですが、撮影現場での田中さんはどのような様子でしたか。

 田中さんはオンオフがはっきりとしている方なので、(休憩中は)普段通りの田中さんでした(笑)。儀藤さんは、普段の田中さんとは全く違うキャラクターなので、余計にそれを感じました。ですが、田中さんは今回、せりふがすごく多かったので、休憩中も集中されていることが多く、「昨日、何食べた?」というような、たわいないお話ししかできなかったです。

-ところで、メイも含めて、前田さんは癖の強い役を演じることが多いように思いますが、そういう役を演じるときには、どのようにして役作りをするんですか。

 (癖が強い役は)感情に波があることが多いので、それを捉えて演じています。私は、偽った自分を見せるのが得意な方ではないので、すごくいい子で、優等生で、常に冷静というような役の方が窮屈で難しく感じるんです。波がある方が演じやすいのかもしれません。

 
  • 1
  • 2

特集・インタビューFEATURE & INTERVIEW

斎藤工、水上恒司「映像作品としてパンドラの箱を開けるタイミングが来た」【インタビュー】Prime Originalドラマシリーズ『犯罪者』

ドラマ2026年7月27日

 ある無差別殺傷事件が、日本社会の大きく深い闇へとつながっていく。刑事・記者・生存者という“出会うはずのなかった3人”が命を懸けて真相に挑むノンストップ・クライムミステリードラマ『犯罪者』が、Prime Videoで世界独占配信中だ。本作で … 続きを読む

【映画コラム】夏にちなんだ異色ホラーを紹介『オブセッション 災愛』『ユースフル・ゴースト』『だぁれかさんとアソぼ?』

映画2026年7月24日

 今夏は、ただ怖がらせるだけではなく、恋愛や社会風刺、青春ドラマなど異なるジャンルを巧みに掛け合わせた“異色ホラー”が目を引く。恐怖の中に笑いがあり、切なさがあり、現代社会への視線もある。そんな一筋縄ではいかない作品がそろった。  1本目は … 続きを読む

関口メンディー「舞台での経験を積んでいきたい」 初主演舞台タクフェス第14弾 「北の島から」で家族愛を描き出す【インタビュー】

舞台・ミュージカル2026年7月24日

 宅間孝行が主宰するエンターテインメントプロジェクト「タクフェス」の最新作、第14弾「北の島から」が11月20日から上演される。主演を務めるのは、本作が舞台初主演となる関口メンディー。日本最北の島・礼文島を舞台に、家族の絆を描き出す本作で、 … 続きを読む

【K-POPもKドラマも深読みしたら韓国が見えた】#「オディソパンマリヤ」、なぜKドラマのケンカは「タメ口」から始まるのか

ドラマ2026年7月23日

 K-POPや韓国ドラマは、エンターテインメントであると同時に、韓国社会を映す鏡でもある。何気ない言葉やしぐさ、習慣の背景をたどると、その国ならではの価値観や歴史、人との関わり方が見えてくる。この連載では、韓国カルチャーを入り口に、知ってい … 続きを読む

星乃あんな「この映画で「ザ・Jホラー」の魅力を思う存分に感じてほしいと思います」『だぁれかさんとアソぼ?』【インタビュー】

映画2026年7月23日

 若者たちの間でひそかにはやる絶対にやってはいけない遊び。それは、学校の誰もいない階段の13段目でカセットテープに日付と名前を吹き込むと、名前を吹き込まれた人は死ぬというものだった…。「呪怨」シリーズの清水崇監督が、アイドルグループ「FRU … 続きを読む

page top