【インタビュー】Amazon Prime Videoオリジナル音楽番組『ザ・マスクド・シンガー』司会・大泉洋「中に入っているのが、先輩なのか後輩なのかも分からないので、どこまで失礼なことを言ってもいいのかとドキドキしました」

2021年9月14日 / 07:15

 Amazon Prime Videoオリジナル番組『ザ・マスクド・シンガー』が、9月3日から独占配信中。この番組は、全世界50カ国が熱狂している音楽ライブエンターテインメントの日本オリジナル作品。マスクをかぶった各界の豪華スター12人がパフォーマンスバトルを繰り広げ、その正体を推理する番組だ。司会を務めるのは、「紅白歌合戦」に続いての司会となる大泉洋。大泉に、番組の見どころや司会業、音楽などについて聞いた。

司会の大泉洋(ヘアメーク:西岡達也(Leinwand)/スタイリスト 九(Yolken))

-昨年の「紅白歌合戦」の司会の後で、今回のオファーがあったそうですが、司会者として番組に臨む際に、心掛けていることはありますか。

 「紅白」のときにも思いましたが、僕がやるからには、きれいな司会が求められているわけではないので、ある程度ガチャガチャとした危うさも含めて楽しんでもらう中で、まずは見る人に笑ってもらいたいなと思っています。後は、誰一人として嫌な気持ちにならないようにしたいなと。見てくれる方もそうだし、もちろん出てくれた方が、嫌な気持ちにならないで、皆がハッピーな気分で終われるようにしたいというのを、どんな番組でも心掛けています。とはいえ、失礼なことも言わざるを得ないときもある。僕はそういう笑いの取り方しかできないので…(笑)。そこが難しいところではあります。相手が嫌にならない悪態というか、かわいい悪態をつきながら、皆で楽しい番組ができたらいいなという願いをいつも持っています。

-自分のところに司会の話がくるのは、自分らしさが求められているから、ということを常に意識しているということですか。

 そうですね。きっちり司会をさせたかったら、わざわざ僕に頼む必要はないわけですから(笑)。もっと如才ない人はいくらでもいるわけです。ただ、今回の『ザ・マスクド・シンガー』は、アメリカ版を見ても、芝居じみているというか、司会者がどこか役者っぽいわけです。例えば、アカデミー賞の司会も俳優がやることが多いし、そういうところが僕に求められているのかなとは思いました。

-今回のように、一人で司会をするということに不安はありましたか。

 最初はありました。「一人か…」みたいな。これまでは、隣できちんと進行をしてくれるプロの方がいて、横でやいやい言っていればよかったので、気は楽だったのですが…。ですから、今回は「一人で全部やるのか」「ちょっとカロリー高いわ」と思って一度は断ったんです。僕自身は特に「司会者になりたい」と思っているわけではないので。それがなぜか続いてしまったんです。どんどんと司会者としての色が濃くなるので、それもどうなのかなと思いました。ただ、Amazon Prime Videoという、地上波とはまた違う土俵でやるのは面白いのかなとは思いました。引き受けた理由の一つはAmazon Prime Videoだったからかもしれません。ただ、一人で司会をすることは、僕にとってはハードルが高かったです。

-顔を隠してパフォーマンスをする人の正体を推理する音楽番組というのは新しい試みだと思いますが、最初にこの企画を聞いたときは、どう思いましたか。

 最初に話を聞いたときは、「とはいえ、分かるんじゃないの。マスクをして歌うといっても、超有名人でしょ」という感じでした。でも、本当に分からなかったです(笑)。思いのほか分からないんだな、というのがやってみての感想です。

-実際にパフォーマンスを見た感想は?

 すごいなと思いました。皆さんが優勝するつもりで参加しているから、優勝するまでの曲を何曲も、すごく練習してきているんです。それに、ダンスがあったり、お芝居をするパートもあったりして、とても気合を入れて挑んでらっしゃる。だから、どのパフォーマンスも面白かったし、皆さん歌がうまいから、本当にすごかったです。そして、正体が分かったときの、「こんな人が出てくれていたんだ」という驚きもありました。中にはすぐに正体が分かる人もいましたが、逆の意味で、「こんなに分かっちゃうってやっぱりすごいな。さすがだな」と(笑)。ただ、中に入っているのが、先輩なのか後輩なのかも分からないので、どこまで失礼なことを言ってもいいものかとドキドキしました。「ばかやろう」とか言って、正体が分かってから後悔したこともありました(笑)。

-司会を通して、音楽に対する意識に変化はありましたか。

 改めて、音楽の力は強いと感じました。短い時間でものすごいエネルギーを与えてくれます。昨今はコロナも含めて災害も多いですが、そういうときに、一番早く、人々に力や明るい希望を持たせてくれるのは、やっぱり歌なんだなあと思います。人に語られると、説教くさかったり、素直に聞けないこともありますが、不思議なことに、歌にして届けられると、聴けちゃうところがありますよね。生まれ変わったらアーティストがいいなと思います。生まれ変わったら、おやじとおふくろに「落語のテープを聴かせるのはやめてくれ。音楽を聴かせてくれ」と言います(笑)。

 
  • 1
  • 2

特集・インタビューFEATURE & INTERVIEW

【映画コラム】世界が揺らぐとき、人間は何をするのか…『DIGGER/ディガー』『ディスクロージャー・デイ』

映画2026年10月20日

『DIGGER/ディガー』(10月9日公開)  石油採掘会社のCEOとして君臨するディガー・ロックウェル(トム・クルーズ)の、利益しか考えない強欲な行動によって氷河に亀裂が生じ、地球規模の環境災害が発生する。コンプソン大統領(ジョン・グッド … 続きを読む

堂本光一演出「百鬼夜鏡」、「期待を超える作品を作っていけたら」川﨑皇輝×内村颯太×元木湧×北川拓実×安嶋秀生×松尾龍【インタビュー】

舞台・ミュージカル2026年10月20日

 堂本光一が構成・演出を務める舞台、EX THEATER ARIAKE OPENING LINEUP「百鬼夜鏡」が、11月3日からEXシアター有明で上演される。本作は、 “人ならざる力”を持ち、恐怖や災いを象徴する鬼と、室町時代にタイムスリ … 続きを読む

芦田愛菜、努力を続けるコツは「一度に大きく飛躍しようと頑張り過ぎない」【インタビュー】

ドラマ2026年10月19日

 芦田愛菜が主演するドラマ「南田南弁護士は天才肌」(カンテレ・フジテレビ系)が、10月19日22時からスタートする。世界的にヒットした韓国ドラマ「ウ・ヨンウ弁護士は天才肌」を日本版にリメイクした本作は、自閉スペクトラム症(ASD)の新人弁護 … 続きを読む

ドラマ「LOST10」脚本・奥寺佐渡子×監督・塚原あゆ子 横浜流星と小栗旬が演じるバディの魅力と制作の舞台裏を語る【インタビュー】

ドラマ2026年10月16日

 横浜流星が主演する金曜ドラマ「LOST10」が、16日22時からTBS系でスタートする。大河ドラマ以来の民放連続ドラマ出演となる横浜が、映画『国宝』の脚本家・奥寺佐渡子と再タッグ。「Nのために」「最愛」などを手掛けた塚原あゆ子監督、新井順 … 続きを読む

磯村勇斗「吉田監督の世界に入れることが楽しみでした」吉田恵輔監督「磯村くんは思考が自分に近い」初顔合わせの舞台裏『mentor』【インタビュー】

映画2026年10月15日

 かつて、花火遊びをきっかけにアパートを全焼させてしまった2人の少年、龍之介(磯村勇斗)と拓海(末澤誠也)が15年ぶりに再会。さらに、その火事で大火傷を負い、妻子を失った被害者・埜本(綾野剛)と交流する中で、2人は運命を狂わせていく…。   … 続きを読む

page top