【インタビュー】リーディング演劇「日本一わきまえない女優『スマコ』~それでも彼女は舞台に立つ~」宮本亞門 コロナ禍での演劇への思い「心を元気にする演劇やエンターテインメントはますます必要になる」

2021年5月2日 / 08:00

-今後もコロナ禍が続いていく中で、演劇やエンターテインメント界に対して、どんな期待や希望がありますか。

 今後、終息に向かったとしても、昔と同じ状態には戻らないと思います。だからこそ、お互いに心が折れないように語り合うことも必要ですし、心を元気にする演劇やエンターテインメントはますます必要になると思うので進化していくべきだと思います。今後は、それを伝える方法も多様化してくるでしょう。僕は、演劇は絶対に生じゃなくちゃいけないとは思いません。オンラインでもいいし、配信でもいいし、いろいろなやり方があると思います。最後に「また劇場に行きたくなった」「生で見たくなった」と思ってもらえるのならば、いろいろな方法で伝えていくべきだと思います。それが「withコロナ」の世界なのかな、と。そうすることで、今後も乗り越えていけると僕は思っています。

-改めて、本作の見どころを。

 やはり、役者・松井須磨子の生きざまです。須磨子自身がスペイン風邪にかかり、それを抱月にうつしてしまった。でも、それでも彼女は舞台に立ち続けたんです。壮絶な批判や抵抗勢力などがうごめいていた中で、彼女は両足で立って舞台に向かうというのがこの作品のテーマになっています。それは、演劇だけの話ではなく、それぞれの職業でも同じことが言えると思います。先が見えづらい今だからこそ、彼女の姿を見ることで、元気や勇気を与えられればと思います。見てくださった方に、「負けてる場合じゃないぞ。細かいことで悩んで、落ち込んでいる場合じゃないぞ。頑張ろう」と踏み出していただきたい。そんな思いで大和田さんと作っています。

(取材・文/嶋田真己)

大和田美帆(左)と宮本亞門

 「日本一わきまえない女優「『スマコ』~それでも彼女は舞台に立つ~」は、12月31日までYouTubeで無料公開中。クラウドファンディングは、5月7日まで実施。

公式サイト https://readyfor.jp/projects/sumako_project

 

 

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