【インタビュー】舞台「魔界転生」小池徹平「僕ならではの天草四郎に仕上がりました」

2021年5月1日 / 08:00

-稽古を通して、堤さんはどのような演出家だと感じていますか。

 僕が言うのはおこがましいですが、発想が柔らかい方だと感じています。そして、役者そのものを見てくれているとも思います。というのも、僕は左利きなのですが、殺陣は基本的に全て右手で行なってきたんです。ですが、今回、堤さんに「左利きなんですよ」と話したら「面白いね。転生した天草四郎は左利きという設定でやってみよう!」と言ってくださって、僕ならではの天草四郎に仕上げてくれました。

-天草四郎は、左利きとして登場するんですね。

 はい。なので、他の人たちとの差も明確になると思っています。天草四郎は腰を落とすのではなく、舞に近い殺陣なんです。重い洋刀を使うからこそ、一つ一つの太刀筋がしっかり見られるのではないかと思います。妖術もあるので、プロジェクションマッピングがどのように生かされているかも見どころです。

-最後に、公演への意気込みをお願いします。

 こういったご時世で、劇場に足を運ぶのも大変ではありますが、僕たち出演者側も、制作陣も、常に新型コロナウイルスの対策をしながら、「魔界転生」を届けたい一心で頑張っています。もちろん、劇場の方も万全の対策をしてくださるので、安心して楽しんでいただけたらと思います。劇場に入った瞬間から今までにない非日常が味わえるような空間にしたいと思っていますし、コロナ禍だからこそできる演出も含まれた、新しい「魔界転生」になっているので、ぜひ遊びに来てください。

(取材・文・写真/高城つかさ)

舞台「魔界転生」

  舞台「魔界転生」は、5月4日~28日に都内・明治座、6月2日~10日に大阪・新歌舞伎座で上演。(※5月4日~11日の明治座での公演は休演)

公式サイト https://makaitensho.jp

  • 1
  • 2
 

特集・インタビューFEATURE & INTERVIEW

【映画コラム】映画は原作を超えたか 沖縄の現代史を背景に描いた力作『宝島』/純文学風ミステリーの趣『遠い山なみの光』

映画2025年9月18日

『遠い山なみの光』(9月5日公開)  1980年代のイギリス。日本人の母とイギリス人の父との間に生まれロンドンで暮らすニキ(カミラ・アイコ)は、大学を中退し作家を目指している。ある日、彼女は執筆のため、異父姉の景子が亡くなって以来疎遠になっ … 続きを読む

【Kカルチャーの視点】レジェンドたちの「朝鮮の旅」たどった写真家の藤本巧さん

2025年9月18日

▼新しい美の概念  志賀直哉や武者小路実篤らと文芸雑誌『白樺』を創刊し、西洋美術を紹介していた柳宗悦(1889-1961)は、浅川兄弟との関わりで初めて朝鮮に興味を持つことになる。  「(彫刻家を目指していた)伯教さんは『白樺』を読み、柳先 … 続きを読む

エマニュエル・クールコル監督「社会的な環境や文化的な背景が違っても、音楽を通して通じ合える領域があるのです」『ファンファーレ!ふたつの音』【インタビュー】

映画2025年9月18日

-劇中に流れるさまざまな曲は、全て監督のチョイスですか。  音楽は全て私のチョイスです。こういうシーン、こういう状況だったらこの音楽は意味があるかなと考えながら一つ一つ選んでいきましたが、いろんな人たちの意見も聞きましたし、私自身もたくさん … 続きを読む

前田旺志郎「世の中に関心を持つ大切さに気付いた」窪塚愛流「止まっていた時間が動き出した」初共演の2人が福島原発事故を題材にした映画で感じたこと『こんな事があった』【インタビュー】

映画2025年9月16日

-お芝居に悩んだり、難しさを感じたりすることはありませんでしたか。 前田 たくさんあります。でもその都度、松井監督と相談しながら進めていきました。迷ったときは、松井監督を信じればいい、という信頼関係が出来上がっていたので。 窪塚 松井監督は … 続きを読む

グイ・ルンメイ、真利子哲也監督「お互いが思い合うからこそすれ違う。でもそこには愛があるという家族の形を描きたかった」『Dear Stranger/ディア・ストレンジャー』【インタビュー】

映画2025年9月12日

-ルンメイさん、夫・賢治役の西島秀俊さんの印象はいかがでしたか。 ルンメイ 今回西島さんと一緒にお仕事ができたことはとても光栄でした。西島さんは経験豊かな方なので、私は現場でとても安心して演技をすることができました。西島さんがいろんなエネル … 続きを読む

Willfriends

page top