穂志もえか「かなりユニークな、今までに見たことがないような映画になっていると思います」『Never After Dark/ネバーアフターダーク』【インタビュー】

2026年6月4日 / 09:00

 俳優・プロデューサーの賀来賢人と監督のデイヴ・ボイルが共同で設立した映像製作会社「SIGNAL181」の長編映画第1作となるホラー『Never After Dark/ネバーアフターダーク』が6月5日から全国公開される。死者の姉と生者の妹による霊媒師コンビが山奥の洋館に巣食う凶悪な亡霊に立ち向かう姿を描いた本作で、妹の愛里を演じた穂志もえかに話を聞いた。

穂志もえか【ヘアメイク:渡嘉敷愛子/スタイリスト:高山エリ】(C)エンタメOVO

-最初に脚本を読んだ時はどんな印象でしたか。

 少しファンタジーっぽいような印象を受けて、このキャラクターをどのような説得力を持って演じればいいのかと考えました。それで、この映画を作ろうと思ったきっかけと、一番伝えたいことを、デイヴ(・ボイル監督)に直接メールをして聞きました。すると「僕の人生で実際にあった出来事や宗教観を踏まえた上で、一番怖いのは人間だということと、目に見えない世界よりも現実の問題に対処することの重要性を伝えたい」という返事が来ました。それを知った上で脚本を読み直してみると、全然違ったテイストに思えて、デイヴの信念に賛同できて、これなら私の思いも乗せられると思いました。どういう思いが根底に流れているのかを知ることで、映画への解像度みたいなものがだいぶ変わると思いました。

-霊媒師の愛里というキャラクターを、どのように理解しましたか。

 デイヴともいろいろと話した上で、寂しさみたいなものが根底にあるキャラクターだと思いました。彼女の生い立ちも含めて、死んでしまったお姉さんの霊に「何でいつまでもここにいるの」とか、「早く成仏しなよ」と言いながらも、実はお姉ちゃんに依存している部分も多い。そういう矛盾が生まれるほど、複雑な心の持ち主であり、ある意味未熟な面もあるキャラクターだと思いました。でも、淡々と霊媒師として生活しているところは、たくましさもあるような気がします。

-そういう複雑なキャラクターを演じるのは難しかったですか。

 愛里は、私には見えないものが見えるという設定なので、彼女にはどういうものが見えているのかを理解しないで、疑問を持ったまま撮影に臨むのはよくないと思って、デイヴにいろいろなことを事細かく聞きました。例えば、ベールの向こう側の世界ではどういう体感なのか、向こう側では夢で逃げる時のように体がゆっくりとしか動かないのかとか。あとは、向こう側で手をつかまれたら現実の体にもあざがつくのか、そういう物理的な干渉がどこまであるのか、霊媒でのルールみたいなことも聞いて、愛里にとってはそれが当たり前なんだと思えるぐらいに落とし込めたのがすごくよかったと思います。デイヴが、ディスカッションが好きなタイプで、「どんどん聞いてきてほしい。何ならアイデアも歓迎だ」というスタンスでいてくれたので、とても助かりました。

-穂志さんにとってホラー映画はどのようなイメージですか。

 正直なところ、私自身は今までホラーというジャンルにはあまり注目していませんでした。ただ、怖くて叫ぶ系よりも、例えばジョーダン・ピールの作品のような、監督の思想や信念みたいなものが感じられるものは面白く見られます。今回もデイヴの伝えたいことや信念が分かったので、そこに共感して、いわゆるホラーとは思わずに参加できたような感じがありました。

 
  • 1
  • 2

特集・インタビューFEATURE & INTERVIEW

「豊臣兄弟!」第26回「信長を笑わせろ!」 人間ドラマと華やかなエンターテインメントが一体になった大河ドラマならではのエピソード【大河ドラマコラム】

ドラマ2026年7月10日

 NHKで好評放送中の大河ドラマ「豊臣兄弟!」。戦国時代、主人公・豊臣秀長(=小一郎/仲野太賀)が、兄・秀吉(池松壮亮)を支え、兄弟で天下統一を成し遂げるまでの軌跡を描く物語は快調に進行中。7月5日放送の第26回「信長を笑わせろ!」では、小 … 続きを読む

花總まりがアガサ・クリスティに 失踪の謎を追うミュージカル「AGATHA(アガサ)」で「ミステリーの世界を体感していただけたら」【インタビュー】

舞台・ミュージカル2026年7月9日

 イギリスを代表する推理小説家で“ミステリーの女王”と呼ばれたアガサ・クリスティが失踪した実話を元にしたミュージカル「AGATHA(アガサ)」が7月18日から上演される。本作は、アガサ・クリスティが失踪した11日間の謎を追う物語。現在(19 … 続きを読む

【K-POPもKドラマも深読みしたら韓国が見えた】#セブチを見ていると分かる、韓国の年齢の不思議

2026年7月8日

   K-POPや韓国ドラマは、エンターテインメントであると同時に、韓国社会を映す鏡でもある。何気ない言葉やしぐさ、習慣の背景をたどると、その国ならではの価値観や歴史、人との関わり方が見えてくる。この連載では、韓国カルチャーを入り … 続きを読む

小栗旬「織田信長は、気づいたら“破壊神”になっていた」“本能寺の変”迫る!【大河ドラマ「豊臣兄弟!」インタビュー】

ドラマ2026年7月5日

 NHKで好評放送中の大河ドラマ「豊臣兄弟!」(総合 毎週日曜 20:00~ほか)。戦国時代、主人公・豊臣秀長(=小一郎/仲野太賀)が、兄の秀吉(池松壮亮)を支え、兄弟で天下統一を成し遂げるまでの軌跡を描く物語は快調に進行中だ。7月12日放 … 続きを読む

唐沢寿明「原点回帰をした感じがしました」『トイ・ストーリー5』【インタビュー】

映画2026年7月3日

 おもちゃと子どもの絆を描いてきたディズニー&ピクサーの人気シリーズの最新作『トイ・ストーリー5』が、7月3日から全国公開された。現代的なテクノロジーというかつてない脅威に、おもちゃたちが手を取り立ち上がる姿を描いた本作で、30年来、主人公 … 続きを読む

page top