【インタビュー】ミュージカル「ウェイトレス」宮野真守 舞台では「見た目でもどれだけその人物をかたどれるか」を意識

2021年1月26日 / 11:30

 映画『ウェイトレス〜おいしい人生のつくりかた』をベースに制作された、ブロードウェーミュージカル「ウェイトレス」が、高畑充希の主演で3月9日から上演される。本作は、グラミー賞にノミネート歴があり、楽曲を手掛けたサラ・バレリスをはじめ、脚本、作曲、演出、振り付けの主要部門を全て女性クリエーターが担当したことでも注目を集めた。日本では今回が初演となる。妻がいながら主人公ジェナと深い仲になってしまう産婦人科医のポマター医師を演じる宮野真守に、本作への意気込みを聞いた。

ポマター医師役の宮野真守

-出演が決まったときの心境は?

 自分にお話を頂けて本当に光栄だなと思いましたし、また新たに素晴らしいミュージカルに挑戦できるということが、自分の役者人生の中でとても大きな経験になると思いました。

-ベースになった映画やブロードウェー版はご覧になりましたか。

 はい。お受けした後で、いろいろと見させていただきましたが、歌がとんでもなく難しかったので、焦りました(笑)。もちろん、ストーリーも面白く、見応えのある作品でしたが、ミュージカルとしての華やかさや、楽曲の素晴らしさが印象に残る作品で、「これ、僕歌えるのかな」と(笑)。頑張ります。

-今回は、主人公と恋仲になる産婦人科医という役柄です。今現在、宮野さんはどのようなキャラクターだと考えていますか。

 「禁断の恋愛」と言いますか、「大人の恋」と言いますか…。非常にコメントが難しい関係です(笑)。でも、演じていく中で、彼自身が抱く衝動に、真っすぐ素直に向きあっていければいいのかなと思っています。高畑さんとのやりとりの中で、発見できることがいっぱいあると思うので、稽古が楽しみです。

-新しい宮野さんが見られそうですね。

 僕、舞台では日常を切り取ったような作品にあまり出演したことがないんです。刀を振るって100人斬り倒したり、古代エジプトにいたり、この間は、1950年代アメリカのウエストサイドにいたり…(笑)。「現代劇の恋愛」は初挑戦になるので、どれだけ身を委ねられるかというのがポイントになると思います。

-これまでに出演した作品とは、時代も違いますが、その点では、どのような楽しみがありますか。

 時代背景も、もちろん全く違いますが、何よりも楽曲の違いを感じます。「ウエスト・サイド・ストーリー」はセミクラシカルな楽曲でしたが、今回の「ウェイトレス」はポップミュージックです。歌唱の仕方も変わってくるので、「ウエスト・サイド・ストーリー」で経験して得たものや、自信をどう発揮できるのか。ポップミュージックをミュージカルの中でどう表現できるのか。自分の中でもまだ未知数なので楽しみです。

-声優としてはもちろん、ミュージカル界でも存在感を発揮している宮野さんですが、声で演じることと、ミュージカルの舞台に立って演じること、それぞれの楽しさや難しさをどこに感じていますか。

 役を演じる上での心掛けは変わりませんが、ミュージカルや舞台では、自分の見た目をどれだけ自信を持って提供できるかということは考えます。それは、僕にとっては意外と勇気がいることなんです。僕がポマター医師だと自信を持ってステージに立つまでには、自分の見た目も含めて、役としての要素や自分の中での気持ちをしっかり携えたい。だからこそ、見た目でもどれだけその人物をかたどれるかということは意識します。

 声優の仕事は、ある意味、自分の見た目を超えられるお仕事です。それこそ、年齢もそうですし、時には人ではない存在にもなれます。演じられる役の幅が広いというのは、声優の面白いところです。でも逆に、声だけでいかに表現するかという点では緊張感があります。キャラクターの精神性もどんどん突き詰めて、それが声色にまで表れるようにという気持ちの高め方をしています。

-見た目に自信を持つために、ステージに上がる前には何か準備をするのですか。

 音楽活動をするようになってからは、コンサートのステージに立つこともあるので、体力面の強化が必要だなと、特に感じるようになりました。それで、トレーニングジムに通って体を作っています。僕はとても緊張しいで、臆病な人間なので、しっかり準備をしないと自信を持ってステージに立てないんです。なので、お稽古もそうですが、納得がいくまで突き詰めるようにしています。

 
  • 1
  • 2

特集・インタビューFEATURE & INTERVIEW

【映画コラム】2月前半の公開映画から『ほどなく、お別れです』『クライム101』『ブゴニア』

映画2026年2月21日

『ほどなく、お別れです』(2月6日公開)  就職活動に苦戦する美空(浜辺美波)には、亡くなった人の姿が見え、声を聞くことができるという秘密があった。そんな彼女の能力に気付いた葬祭プランナーの漆原(目黒蓮)は、美空を葬祭プランナーの道へといざ … 続きを読む

【物語りの遺伝子 “忍者”を広めた講談・玉田家ストーリー】(12)道明寺天満宮と歴史の英雄たち ~野見宿禰、白太夫、そして道真~

舞台・ミュージカル2026年2月19日

 YouTubeもNetflixもない時代、人々を夢中にさせた“物語り”の芸があった——。“たまたま”講談界に入った四代目・玉田玉秀斎(たまだ・ぎょくしゅうさい)が、知られざる一門の歴史物語をたどります。     ▼相撲 … 続きを読む

小林聡美、名作ドラマ「岸辺のアルバム」 舞台化は「今の時代も共感できる」【インタビュー】

舞台・ミュージカル2026年2月19日

 小林聡美が主演する舞台「岸辺のアルバム」が、4月3日から上演される。本作は、数々の名作ドラマを世に残した山田太一が原作・脚本を務め、1977年に放送された連続ドラマを舞台化。一見平和で平凡な中流家庭の崩壊と再生を描く。ドラマでは八千草薫が … 続きを読む

「豊臣兄弟!」第6回「兄弟の絆」 序盤の集大成となった小一郎必死の説得【大河ドラマコラム】

ドラマ2026年2月17日

 NHKで好評放送中の大河ドラマ「豊臣兄弟!」。戦国時代、主人公・豊臣秀長(=小一郎/仲野太賀)が、兄・秀吉(=藤吉郎/池松壮亮)を支え、兄弟で天下統一を成し遂げるまでの軌跡を描く物語は快調に進行中。2月15日に放送された第6回「兄弟の絆」 … 続きを読む

名取裕子「“ぜひ友近さんと”とお願いして」友近「名取さんとコンビでやっていきたい」2時間サスペンスを愛する2人が念願のW主演『テレビショッピングの女王 青池春香の事件チャンネル』【インタビュー】

映画2026年2月16日

 「法医学教室の事件ファイル」シリーズを始め、数多くの2時間サスペンスで活躍してきた名取裕子。そして、2時間サスペンスを愛する人気お笑い芸人の友近。プライベートでも親交のある2人が、“2時間サスペンス“の世界観を復活させた『2時間サスペンス … 続きを読む

Willfriends

page top