エンターテインメント・ウェブマガジン
「恵比寿学園男子部(EBiDAN)」とマルチクリエーター「まふまふ」、漫画家「おげれつたなか」という布陣で2020年に始動した総合エンターテインメントプロジェクト「FAKE MOTION」。これまでにドラマ「FAKE MOTION-卓球の王将-」が放送され、オンラインで応援上映ファンミーティングやオンライン舞台(朗読劇)が開催された。そして、2021年1月20日からは、ドラマのシーズン2となる「FAKE MOTION-たったひとつの願い-」が日本テレビほかで放送される。本作では、シーズン1に出演していた都立八王子南工業高校の土方歳鬼を中心に、天下布武学園・織田左之助(荒牧慶彦)らとの戦いを描く。シーズン1に続き、土方歳鬼を演じる板垣瑞生に、役柄への思いや主演として撮影時に感じたことなどを聞いた。
とにかく楽しみでした。ただ、どうしてもシリーズものはシーズン1が一番面白い作品になりがちなので、また別の方向から、「FAKE MOTION」のすてきなところを引き出したいと思いました。僕が主演をするならこれだ、というものを提示したかったんです。それで、現場で起きる役者同士の化学反応を大切にしたいと思っていました。そういう僕たちの芝居をどんどん使ってくださる監督さんとカメラマンさんだったので、余計に熱量を持って演じられたと思います。この作品のキャッチコピーに「エモ度100パーセントの青春ストーリー」とついていますが、そういった演技が「エモ度100パーセント」につながったのかもしれません。
卓球のギミック的な面白さと個性的なキャラクターに加えて、先ほどお話しした「エモさ」だと思います。シーズン1では、卓球に焦点が当たっていたので「部活もの」という印象があったんですが、今回はより人間ドラマを描いていると思います。熱量が高い作品に仕上がったと思うので、土方たちと一緒に、落ち込んだり、熱くなったり、泣いたり、笑ったりしてもらえたらうれしいです。
強大な敵として現れてくれるので、頼もしかったです。対峙(たいじ)するシーンも多いので、映像と舞台というそれぞれの得意分野を生かした、まったく違うお芝居のテイストを楽しんでもらえると思います。それから、僕が主演をするなら、皆さんに自由に演技をしてもらいたいと思っていたので、そういった意味でも、舞台という生の現場で活躍されている方と芝居のぶつかり合いができたのはよかったと思います。それから、この作品には、舞台の方だけでなく、アーティストとして活躍する人たちもたくさん出ているので、彼らの特徴を生かすためにも、演技の中でもアーティスト性を伝えられたらいいなという思いもありました。だから、台本にはない動きもたくさんしています。
そうですね。主演だからといって気負っていたわけではありませんが、僕が動くことで現場は変わるということは、これまでにいろいろな現場で見て学んだので、今回は僕も自ら動いていきたいとは思っていました。今回、共演者の多くがアーティストで、僕が持っていないものを持っている人たちなので、そこを引っ張ってあげた方がドラマが面白くなるし、リアリティーや重厚感が出るんじゃないか、ということは考えていて、それで意識して引っ張ってあげようとは思っていました。
すごく変えました。シーズン1の土方のままだと、メーンキャラとして少し弱いなと感じましたし、シーズン1からシーズン2にかけて描かれていない部分でも、土方は絶対に成長していると思ったんです。シーズン1で、エビ高(恵比寿長門学園)がすごいことを起こしてくれて、それによって土方も変わった。じゃあ、どうやって土方が変化していったら(シーズン2で)エビ高連合軍を引っ張れるような人間になるのだろうと考えたときに、内に秘めていた思いをもっとオープンにすることだと思いました。それで、敬語をゆるくしてもらって、分かりやすい主人公的な要素を加えています。もちろん、シーズン2の中でも土方はどんどん成長していって、変化しています。ドラマの最初と最後で、土方が変化していくことで、マザー(森崎ウィンが演じる近藤勇美)の表情が変わっていたら面白いなと思って作り上げました。
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