【インタビュー】映画『アンダードッグ』森山未來、勝地涼「この映画が、皆さんの背中を押せるようなものになればいいと思います」

2020年11月20日 / 12:00

-武監督はどんな印象ですか。

勝地 撮影現場での武監督の盛り上げ方や気合の入れ方は、ただピリピリしているだけではなくて、スタッフさんをはじめ、エキストラさんも含めて「みんなで作っています」という空気感があったので、どんどんボルテージが上がっていく感じがしました。

森山 武さんは、もちろん素晴らしい監督ですが、超一流の助監督でもあるんです。名だたる監督の下で、撮影を押し通し、絶対にこの現場を成立させるという強さを発揮して、ブルドーザーと呼ばれていたらしいです。だから、今回も何百人もいるエキストラの方を盛り上げていましたが、普通の監督はそんなことはしません。でも、それを率先してやっていました。血が騒いでいるのは間違いないのですが、それが彼の技術だと言えるのかもしれません。僕らにしても、うまく盛り上げられているとはいえ、それがあるとないとでは全く違いますから。

-最後に、映画の見どころと観客に一言お願いします。

森山 この映画はボクシングを題材にしてはいますが、それだけを描いているわけではありません。例えば、日常生活の中でも「アンダードッグ=負け犬」のような状態になることや、立ち上がりたくてもそうはできないことがあると思います。ですから、この映画が、そうした感情から脱するために、背中を押すような、きっかけを与えられるようなものになればいいと思います。

勝地 ほとんどの人が「こんなはずじゃなかった」と思いながら過ごした経験があると思います。特に今はコロナのことがあって、つらい思いをしている方もたくさんいると思います。僕自身も、この映画に勇気づけられた部分があるので、この映画が、少しでも皆さんの背中を押せるようなものになればいいと思います。

(取材・文・写真/田中雄二)

(C)2020「アンダードッグ」製作委員会

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