【インタビュー】舞台「ハルシオン・デイズ2020」南沢奈央「こういった時代だからこそエンタメで心を癒やしてもらえたら」

2020年10月30日 / 13:15

-ところで、近年、南沢さんは幅広い作風の舞台作品に数多く出演されています。コンスタントに舞台出演を続けていることに、どのような思いがあるのですか。

 私がこの仕事を始めたきっかけはスカウトだったのですが、そのとき、やろうと決心したのは当時の事務所の先輩だった黒木メイサさんの「あずみ」という舞台を見たことでした。すごく感動して、私もやってみたいと思って、事務所に入ることにしました。舞台は、見ている人に直接、いろいろな感情を与えることができるものなんだということをすごく感じたんです。なので、舞台に対しては特別な思いがあります。

 舞台に出ると、自分に足りないものがはっきりと見えてくるんです。私は役を作ったり、演出家さんや監督の求めていることをできるようになるまでに時間がかかるタイプなので、舞台のように時間をじっくりかけて作り上げていくのは性に合っているんだと思います。その作業も大好きですし。舞台に出演すると、毎回、いろいろなものを得られると感じているので、ここ数年は、意識して舞台をやらせていただいています。

-今後、出演してみたい作品はありますか。

 「あずみ」を見て感動した思い出があるので、アクションをやりたいです! もちろん、殺陣をきちんと習って、訓練もしなければいけないと思いますが、格好いい女性の役ができたらいいなと思います。

-改めて、作品を楽しみにされている方に一言お願いします。

 今を生きるのに必死になって、もしかしたらつらかったり、暗い気持ちになっている方もいるんではないかと思いますが、この作品を見てもらえれば、きっと、明るい未来を想像して生きていこうと感じていただけると思います。少しでもポジティブになって、頑張ろうと思ってもらえたらという思いで演じます。エネルギーを与えられるよう、私たちも、全員が汗をかいて動き回ってエネルギッシュなものをお届けしますので、楽しみにしていただけたらうれしいです。

(取材・文:嶋田真己)

KOKAMI@network vol.18「ハルシオン・デイズ 2020」

 KOKAMI@network vol.18「ハルシオン・デイズ 2020」は10月31日~11月23日に都内・紀伊國屋ホール、12月5日・6日に大阪・サンケイホールブリーゼで上演。
公式サイト http://www.thirdstage.com/knet/halcyondays2020/

 

  • 1
  • 2
 

特集・インタビューFEATURE & INTERVIEW

板垣李光人「最初から、戦争を考えて見るのではなく、実際に見て感じたことを広めていっていただければ、それが一番うれしいです」『ペリリュー ―楽園のゲルニカ―』【インタビュー】

映画2025年12月5日

-戦場で、田丸が絵や漫画を描くことにどのような意味があったと思いますか。  功績係に任命された田丸には、もちろん何かを書き記すという使命感もあったでしょうが、いつ自分や仲間が命を落とすか分からない状況の中で、自分の世界の中で向き合えるものが … 続きを読む

【物語りの遺伝子 “忍者”を広めた講談・玉田家ストーリー】(8)百年ぶりの復活へ 四代目が掲げた三つの大願

舞台・ミュージカル2025年12月4日

 YouTubeもNetflixもない時代、人々を夢中にさせた“物語り”の芸があった——。“たまたま”講談界に入った四代目・玉田玉秀斎(たまだ・ぎょくしゅうさい)が、知られざる一門の歴史物語をたどります。    2016年に四代目・玉田玉秀 … 続きを読む

多部未華子「学びの多い現場でした」DV被害者役に挑んだヒューマンミステリー「連続ドラマW シャドウワーク」【インタビュー】

ドラマ2025年12月1日

  -雰囲気のいい現場だったようですね。  中でもしのぶさんは、「これはこういうことなのかな?」といった感じで、積極的に質問をされるんです。その上、「私、緊張しちゃう」などと、ご自身の気持ちを織り交ぜながら現場にいてくださるので、私も質問が … 続きを読む

森下佳子「写楽複数人説は、最初から決めていました」脚本家が明かす制作秘話【大河ドラマ「べらぼう〜蔦重栄華乃夢噺〜」インタビュー】

ドラマ2025年12月1日

  ―確かにその通りですね(笑)。  ただ、大半は史実通りですが、(小田)新之助(井之脇海)とふく(=うつせみ/小野花梨)ととよ坊の一家、序盤に登場した蔦重の恩人の花魁・朝顔(愛希れいか)など、一部に私が創作したオリジナルキャラもいます。と … 続きを読む

富田望生「とにかく第一に愛を忘れないこと」 村上春樹の人気小説が世界初の舞台化【インタビュー】

舞台・ミュージカル2025年11月30日

 今期も三谷幸喜の「もしもこの世が舞台なら、楽屋はどこにあるのだろう」に出演するなどドラマや映画で注目を集め、舞台やさまざまなジャンルでも活躍する富田望生。その富田が、2026年1月10日から上演する舞台「世界の終りとハードボイルド・ワンダ … 続きを読む

Willfriends

page top