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光秀との初対面は「謎の高揚感がありました(笑)」ユースケ・サンタマリア(朝倉義景)【「麒麟がくる」インタビュー】

 斎藤道三(本木雅弘)が壮絶な最期を遂げ、物語が一つの区切りを迎えた大河ドラマ「麒麟がくる」。5月17日放送の第十八回からは主な舞台が越前に移り、戦国大名・朝倉義景が新たに登場する。演じるのは、これが大河ドラマ初出演となるユースケ・サンタマリア。放送を前にコメントを発表し、意気込みなどを語ってくれた。

朝倉義景役のユースケ・サンタマリア

 朝倉義景は、斎藤高政(伊藤英明)の手を逃れた明智光秀(長谷川博己)が入った越前を支配する戦国大名。室町幕府からの名家で、一乗谷を中心に“小京都”とも言うべき美しく豊かな国・越前を思うままに営んでいる。京とは距離を置いて付き合い、幕府と懇意な光秀をいいように利用するという一癖ある役柄だ。

 時代劇の経験が少ないユースケは、演じる上で所作などをきちんと身に付けようと、まず監督に相談したという。ところが監督からは「所作などは考えず、人物像も調べないで、いつものユースケさんでやってほしい」との答えが返ってきたという。

 そのため「その言葉を受け取って、ほとんど前知識を入れずに手探り状態で撮影に臨んでいます」とのこと。それが功を奏したのか、撮影時には「監督からは『その迷っている感じがいい』と言われ、根拠のない自信がつきました(笑)」と語っており、ユースケの持ち味が存分に発揮された義景となりそうだ。

 ユースケは「朝倉義景は、ここまでの登場人物にはいなかったキャラクターで、一癖も二癖もあるつかみどころのない戦国大名ですが、演じていく中でどんどん愛着が湧いています」と手応えを感じている様子。

 また、光秀との初対面については、場面に関する具体的な言及はないものの、「初日に撮影しましたが、『面(おもて)を上げよ』というせりふは、これまた謎の高揚感がありました(笑)」と満足そう。2人の初対面がどんなふうに仕上がっているのか、楽しみだ。

 さらに「『麒麟がくる』の中では、朝倉義景を一番輝かせたいと勝手に思っています。ぜひお楽しみに!」と意気込みを語り、コメントを締めくくった。

 一方、制作統括の落合将氏は、ユースケ=朝倉について「大河ドラマ初出演のユースケさんは、また現場でものらりくらりとわれわれを翻弄(ほんろう)し、まさしく“麒麟版・朝倉義景”がそこにいるかのように、われわれを錯覚させてくれました」と絶賛する。

 劇中での役回りについては、前半の立役者だった道三との違いを「厳格だが、けちだった前主君とは打って変わって、今回の大名はつかみどころなく、光秀を翻弄します」と語った後、「中盤、朝倉義景は光秀の運命に大きく関わり、最終的に光秀と信長の前に大きな敵としてたちはだかります」と説明。新風を吹き込みつつ、物語を大いに盛り上げてくれそうだ。

 最後に「本格的な撮影はこれからですが、ユースケさんがどのように朝倉義景の人物像を育て上げてくれるか、今から楽しみでなりません」と期待を寄せた。

 放送開始から4カ月が経過し、信長・秀吉・家康の三英傑も出そろうなど、さらにアクセルを踏み込んできた大河ドラマ「麒麟がくる」。その中でユースケ=朝倉がどのような活躍を見せるのか。新展開の越前編から目が離せない。

(取材・文/井上健一)

 

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