伊藤英明「本木雅弘さんとの出会いは、僕の役者人生において、ものすごく大きなものになりました」 斎藤高政(義龍)役への思い語る【「麒麟がくる」インタビュー】

2020年5月9日 / 12:00

-高政にとって、母・深芳野(南果歩)はどんな存在だったのでしょうか。

 マザコンの高政にとっては、唯一のよりどころでした。道三と深芳野の仲むつまじい姿を何度も見せられますが、それは母が高政への家督相続を確実にするためにやっていることだと理解できなかった。そんな母の愛、母の思いに気付かず、母まで道三の元に行ってしまったら、自分は1人になってしまうという孤独感があったのではないでしょうか。母親への愛が悲しみではなく憎しみに変わり、さらにそれが復讐(ふくしゅう)へと変わっていく…。まるで『スター・ウォーズ』みたいです(笑)。

 -第十七回では高政と道三が対決する長良川の戦いが描かれますが、見どころは?

 人に翻弄され、時代に翻弄される中で、高政がどのように長良川の戦いに向かうのか。どのように偉大な父・道三と戦い、どのように終焉(しゅうえん)に向かっていくのか、楽しみにしていただきたいです。この長良川の戦いで一つの時代が終わります。光秀もようやく世に出ていくことになり、三英傑も活躍し、これからますます面白くなっていくはずです。今回はどの人物も全く新しいイメージで描かれているので、今後が楽しみです。僕自身はクランクアップしてしまいましたが、もう一度出演したくなりました(笑)。

(取材・文/井上健一)

  • 1
  • 2
 

特集・インタビューFEATURE & INTERVIEW

俳優デビュー25周年の上戸彩が15年ぶりの写真集を発売 台湾で幻想的な夜市でのロケから寝起き姿まで多彩な魅力満載

イベント2025年7月14日

  -先ほどグルメの話がちょっと出ましたが、台湾で撮影中の思い出とかエピソードがあれば。  台湾におじゃまさせていただいたのは、映画『テルマエ・ロマエ』の撮影以来2回目だったんですが、とにかくスタッフのみなさんと和気あいあい撮影が … 続きを読む

JT・モルナー監督「この映画の実現は厳しいと言われた時に、『羅生門』を見れば分かると言いました」『ストレンジ・ダーリン』【インタビュー】

映画2025年7月11日

-最初に35ミリフィルムで撮ったというテロップが出ますが、画面の色遣いや音楽の使い方を見ていると、70年代のニューシネマのような雰囲気があると思いましたが、そういう狙いはあったのでしょうか。  その通りです。ただ、それはアメリカ映画に限った … 続きを読む

鹿賀丈史「演じることよりも感じることの方が先だったかなと思います」『生きがい IKIGAI』【インタビュー】

映画2025年7月10日

-2度の災害を経験して行き場のない怒りを抱いている山本が、ボランティアの若者と出会って心が解けていって笑顔を浮かべる場面が印象的でしたが、若者役の小林虎之介さんとの絡みはいかがでしたか。  僕は若い人と芝居をするのがすごくうれしいんです。今 … 続きを読む

千賀健永、頭が良くてゲームが上手な弟に「かわいい復讐心はありました」【インタビュー】

ドラマ2025年7月7日

 トリンドル玲奈が主演するドラマ「レプリカ 元妻の復讐」が、7日23時6分からテレ東系で放送がスタートする。本作は原作・タナカトモ氏、作画・ひらいはっち氏による同名漫画を映像化。整形して別人として生きる主人公・伊藤すみれ(トリンドル)が、人 … 続きを読む

安田顕「水上くんの目に“本物”を感じた」水上恒司「安田さんのお芝居に強い影響を受けた」 世界が注目するサスペンスで初共演&ダブル主演「連続ドラマW 怪物」【インタビュー】

ドラマ2025年7月5日

-そのほか、撮影を通じて特に印象に残ったことがあれば教えてください。 安田 撮影が終盤に差し掛かった頃、原作者のキム・スジンさんにお目にかかる機会があったんです。キム・スジンさんは、それぞれのキャラクターに、ものすごく細かいバックボーンを作 … 続きを読む

Willfriends

page top