伊藤英明「本木雅弘さんとの出会いは、僕の役者人生において、ものすごく大きなものになりました」 斎藤高政(義龍)役への思い語る【「麒麟がくる」インタビュー】

2020年5月9日 / 12:00

-高政にとって、母・深芳野(南果歩)はどんな存在だったのでしょうか。

 マザコンの高政にとっては、唯一のよりどころでした。道三と深芳野の仲むつまじい姿を何度も見せられますが、それは母が高政への家督相続を確実にするためにやっていることだと理解できなかった。そんな母の愛、母の思いに気付かず、母まで道三の元に行ってしまったら、自分は1人になってしまうという孤独感があったのではないでしょうか。母親への愛が悲しみではなく憎しみに変わり、さらにそれが復讐(ふくしゅう)へと変わっていく…。まるで『スター・ウォーズ』みたいです(笑)。

 -第十七回では高政と道三が対決する長良川の戦いが描かれますが、見どころは?

 人に翻弄され、時代に翻弄される中で、高政がどのように長良川の戦いに向かうのか。どのように偉大な父・道三と戦い、どのように終焉(しゅうえん)に向かっていくのか、楽しみにしていただきたいです。この長良川の戦いで一つの時代が終わります。光秀もようやく世に出ていくことになり、三英傑も活躍し、これからますます面白くなっていくはずです。今回はどの人物も全く新しいイメージで描かれているので、今後が楽しみです。僕自身はクランクアップしてしまいましたが、もう一度出演したくなりました(笑)。

(取材・文/井上健一)

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