エンターテインメント・ウェブマガジン
とはいえ、人間は変わっていきます。権力を手に入れ、年齢を重ねた結果、どうなっていくのか。それはまた別の話です。ただ、幼い頃の経験は後々、必ず影響してくるはず。そういうことを考え合わせながら、信長を育てていこうと思っています。
長谷川さんは、僕が脚本を書いた「夏目漱石の妻」(16)で漱石を演じていただき、とてもすてきな俳優さんだと思っていました。非常に繊細で誠実で優しさがある。それと同時に、殺気や緊張感のようなものも併せ持っている。それが光秀のイメージとすぐに結び付きました。
光秀は、41歳からの十数年で有名になった人です。信長の家臣の中で、10年程度で名を挙げた人物に、光秀以上の人はいません。一時は家臣のナンバーワンで、秀吉のライバルでもあったわけですから。それほどの人物ということは、それまでは人々の間を探訪して歩き、洞察を重ねた末、一気に躍り出ていったのではないかと。そこから、透明感があり、緊張感に満ちた生き方を送り、時代を駆け上がっていく光秀の姿をイメージしました。それが、長谷川さんにぴったりでした。
楽しみながら書いているところです。若い頃の光秀は、いろいろな土地を旅して、世の中を見て歩きます。その都度、今度は松永久秀(吉田鋼太郎)、次は将軍・足利義輝(向井理)…というように、有名な武将が次々と登場します。それを一人一人、自分なりに解釈して、歴史上の出来事と照らし合わせて点と点をつないでいく。その作業がまるで、戦国時代の人物図鑑を一つ一つ塗りつぶしていくような感覚で、楽しいです。
(取材・文/井上健一)
映画2025年9月16日
-お芝居に悩んだり、難しさを感じたりすることはありませんでしたか。 前田 たくさんあります。でもその都度、松井監督と相談しながら進めていきました。迷ったときは、松井監督を信じればいい、という信頼関係が出来上がっていたので。 窪塚 松井監督は … 続きを読む
映画2025年9月12日
-ルンメイさん、夫・賢治役の西島秀俊さんの印象はいかがでしたか。 ルンメイ 今回西島さんと一緒にお仕事ができたことはとても光栄でした。西島さんは経験豊かな方なので、私は現場でとても安心して演技をすることができました。西島さんがいろんなエネル … 続きを読む
舞台・ミュージカル2025年9月12日
YouTubeもNetflixもない時代、人々を夢中にさせた“物語り”の芸があった——。“たまたま”講談界に入った四代目・玉田玉秀斎(たまだ・ぎょくしゅうさい)が、知られざる一門の歴史物語をたどります。 ▼無鉄砲小僧、恐れを知らぬ行動力 … 続きを読む
ドラマ2025年9月12日
-小学生の頃、絵画教室に通われていたそうですが、演じる上で役立った部分はありますか。 僕は子どもの頃から、絵画教室に通ったり、自宅では粘土で架空のモンスターを作ったりしていました。そういう創作を楽しむ部分は、嵩に通じるものがありました。前 … 続きを読む
舞台・ミュージカル2025年9月11日
-なるほど。そうして前に進んだ先に、どんな未来をイメージしていますか。 先のことはあまり考えていないです。友達たちが家を建てたり、子どもが生まれたりしているのを見ると、そうした未来を自分が持ったらどうなるんだろうなと考えることはありますが … 続きを読む