エンターテインメント・ウェブマガジン
とはいえ、人間は変わっていきます。権力を手に入れ、年齢を重ねた結果、どうなっていくのか。それはまた別の話です。ただ、幼い頃の経験は後々、必ず影響してくるはず。そういうことを考え合わせながら、信長を育てていこうと思っています。
長谷川さんは、僕が脚本を書いた「夏目漱石の妻」(16)で漱石を演じていただき、とてもすてきな俳優さんだと思っていました。非常に繊細で誠実で優しさがある。それと同時に、殺気や緊張感のようなものも併せ持っている。それが光秀のイメージとすぐに結び付きました。
光秀は、41歳からの十数年で有名になった人です。信長の家臣の中で、10年程度で名を挙げた人物に、光秀以上の人はいません。一時は家臣のナンバーワンで、秀吉のライバルでもあったわけですから。それほどの人物ということは、それまでは人々の間を探訪して歩き、洞察を重ねた末、一気に躍り出ていったのではないかと。そこから、透明感があり、緊張感に満ちた生き方を送り、時代を駆け上がっていく光秀の姿をイメージしました。それが、長谷川さんにぴったりでした。
楽しみながら書いているところです。若い頃の光秀は、いろいろな土地を旅して、世の中を見て歩きます。その都度、今度は松永久秀(吉田鋼太郎)、次は将軍・足利義輝(向井理)…というように、有名な武将が次々と登場します。それを一人一人、自分なりに解釈して、歴史上の出来事と照らし合わせて点と点をつないでいく。その作業がまるで、戦国時代の人物図鑑を一つ一つ塗りつぶしていくような感覚で、楽しいです。
(取材・文/井上健一)
映画2025年7月11日
-最初に35ミリフィルムで撮ったというテロップが出ますが、画面の色遣いや音楽の使い方を見ていると、70年代のニューシネマのような雰囲気があると思いましたが、そういう狙いはあったのでしょうか。 その通りです。ただ、それはアメリカ映画に限った … 続きを読む
映画2025年7月10日
-2度の災害を経験して行き場のない怒りを抱いている山本が、ボランティアの若者と出会って心が解けていって笑顔を浮かべる場面が印象的でしたが、若者役の小林虎之介さんとの絡みはいかがでしたか。 僕は若い人と芝居をするのがすごくうれしいんです。今 … 続きを読む
ドラマ2025年7月7日
トリンドル玲奈が主演するドラマ「レプリカ 元妻の復讐」が、7日23時6分からテレ東系で放送がスタートする。本作は原作・タナカトモ氏、作画・ひらいはっち氏による同名漫画を映像化。整形して別人として生きる主人公・伊藤すみれ(トリンドル)が、人 … 続きを読む
ドラマ2025年7月5日
-そのほか、撮影を通じて特に印象に残ったことがあれば教えてください。 安田 撮影が終盤に差し掛かった頃、原作者のキム・スジンさんにお目にかかる機会があったんです。キム・スジンさんは、それぞれのキャラクターに、ものすごく細かいバックボーンを作 … 続きを読む
ドラマ2025年7月5日
-松本さんとは初共演ですね。現場での印象は? 「はい、行くよ!」って声をかけて引っ張っていってくださる兄貴肌です。スタッフの皆さんとも積極的にコミュニケーションを取っていらっしゃる姿も見ますし、松本さんの存在で撮影現場全体が活気づいている … 続きを読む