【インタビュー】『初恋ロスタイム』吉柳咲良、“ピーターパン”が映画の世界へ! 石原さとみ、深田恭子を輩出した「オーディションの名を汚せない」 

2019年9月18日 / 15:29

 1日1時間だけ時が止まるという不思議な現象の中で出会った男女の切ない初恋を描いたラブストーリー『初恋ロスタイム』(9月20日公開)。同作で、諦め癖がついてしまった浪人生・孝司(板垣瑞生)の心を徐々に変えていく、明るく行動的な女子高生・時音を演じる吉柳咲良。“ポスト深田恭子・石原さとみ”として芸能界入りし、映画デビューを飾った吉柳に、撮影時のエピソードや、女優としての今後の展望などを聞いた。

『初恋ロスタイム』で映画デビューを飾った吉柳咲良

―第41回ホリプロタレントスカウトキャラバン「PURE GIRL 2016」グランプリを受賞して芸能界入りしましたが、そもそもの応募のきっかけは?

 もともと芸能界に入りたい気持ちはありましたが、一番のきっかけはドラマ「リッチマン、プアウーマン」で石原さとみさんの演技を見たことです。だんだんドラマであることを忘れてしまうくらい物語に引き込まれてしまい、その演技力に感動しました。バラエティ番組などで見せる姿もとてもすてきで、私のように憧れる人はたくさんいると思います。そんな風に人を魅了するさとみさんのようになりたくて応募しました。

―2016年の同オーディションは「10代でブレイクする“王道”で“主演級”の女優の発掘」を目的としており、過去のグランプリストは深田恭子さん、石原さんと聞くと、プレッシャーもありそうですが…。

 オーディションの名を汚せないので、プレッシャーはものすごくあります。でも、それだけでなく、せっかく自分の意志で受けて、グランプリを頂いたのだから、後悔のないように毎日を一生懸命に過ごしていきたいです。例え、さとみさんのようになれなくても、自分らしく、みんなから尊敬される存在になりたいです。

―憧れだった芸能界の日々はいかがですか。

 楽しい毎日です。もちろん、初めてのことばかりでできないことも多く、つらく、悔しく、泣くこともあります。でも、常に先輩方や誰かしらに見守られ、助けられているので、感謝でいっぱいです。グランプリ受賞時、さとみさんが「自分がつらくなったときに周りの人のことを忘れないでほしい」とおっしゃっていましたが、年が経つごとに、いろんな人に助けてもらって、今ここにいることを実感しているので、あの言葉の通りだなと思います。

ー芸能界での活躍を後押ししてくれる、自身のストロングポイントはなんでしょうか。

 ハスキーな声を褒めていただくことは多いです。ミュージカル「ピーターパン」でピーターパン役を3年間演じさせていただきましたが、声が低い方なので、男の子の役も合っていたのかなと思います。

ー今後、どういうキャラクターを演じてみたいですか。

 イメージを付けずにいろいろな役が演じられる女優になりたいですが、自分自身強くありたいと思うので、アクションに挑戦して格好いい女性を演じてみたいです。

ーこれまでは舞台「ピーターパン」、声優として新海誠監督の最新アニメーション映画『天気の子』で活躍されて、今作が女優としての映画デビューになりますが、オファーを受けた時の率直な感想は?

 言葉が出なかったです。驚きと不安とプレッシャーが大きくて、私で大丈夫なのかな?と思いました。でも、初めての映像作品ということで、だんだん心配から気合に変わりました。撮影が始まると緊張もありましたが、相手役の板垣さんや(事務所の)先輩の竹内(涼真)さんが常に支えてくださったので、安心して取り組むことができました。

ー時音役はすんなり演じることができましたか。

 時音は自分に似ている部分が多いので、抵抗なく、自然体で演じることができました。なので前半は、今までできなかったことに挑戦できる、孝司と二人だけの時間“ロスタイム”を、時音として楽しむことを心掛けました。そうすることで、後半で分かる時音が抱える秘密がより深いものとして伝わるのではないかなと考えました。

 
  • 1
  • 2

特集・インタビューFEATURE & INTERVIEW

織山尚大、芸能活動10周年を迎え「今のこの年齢で演じる意味がある」 舞台「エクウス」で3年ぶりの主演【インタビュー】

舞台・ミュージカル2025年12月29日

 映画『うちの弟どもがすみません』やドラマ『リベンジ・スパイ』など、数々の映画やドラマ、舞台で活躍する織山尚大の3年ぶりの主演舞台となる「エクウス」が1月29日から上演される。本作は、実際に起きた事件を基に描かれた、ピーター・シェーファーに … 続きを読む

【映画コラム】「2025年映画ベストテン」

映画2025年12月28日

 今回は、筆者の独断と偏見による「2025年公開映画ベストテン」を発表し、今年を締めくくりたいと思う。 【外国映画】  2025年公開の外国映画を振り返った時に、今年の米アカデミー賞での受賞作は最近の映画界の傾向を象徴するようで興味深いもの … 続きを読む

【Kカルチャーの視点】家族の情緒が国境を越える、俳優ムン・ソリが語る「おつかれさま」ヒットの理由

ドラマ2025年12月26日

 今年のヒットドラマ、Netflixシリーズ「おつかれさま」。子どもから親へと成長していく女性の人生とその家族を描き、幅広い世代から支持され大きな話題を呼んだ。IU(アイユー)との二人一役で主人公エスンを演じたムン・ソリに、ドラマの振り返り … 続きを読む

田中麗奈「こじらせ男の滑稽で切ない愛の行方を皆さんに見届けていただきたいと思います」『星と月は天の穴』【インタビュー】

映画2025年12月24日

 脚本家としても著名な荒井晴彦監督が、『花腐し』(23)に続いて綾野剛を主演に迎え、作家・吉行淳之介の同名小説を映画化した『星と月は天の穴』が12月19日から全国公開された。過去の恋愛経験から女性を愛することを恐れながらも愛されたい願望をこ … 続きを読む

天海祐希、田中哲司、小日向文世、でんでん、塚地武雅「12年の集大成を見届けてください!」大ヒットシリーズ、ついに完結! 劇場版「緊急取調室 THE FINAL」【インタビュー】

映画2025年12月23日

 2014年1月にスタートしたテレビ朝日系列の大ヒットドラマ「緊急取調室」。たたき上げの取調官・真壁有希子が、可視化設備の整った特別取調室で取り調べを行う専門チーム「緊急事案対応取調班(通称:キントリ)」のメンバーとともに、数々の凶悪犯と一 … 続きを読む

Willfriends

page top